能勢一級建築設計事務所
株式会社 能勢工務店
その5
最近、基礎に換気口を設ける代わりにしばしば使われるのが
基礎と土台の間にパッキンを挟む工法です
これには金属製のものと硬質ゴムのものがあります
幅15−20センチくらいのパッキンを、柱下やアンカーボルトの位置などに挟んでいきます
土台下をすかせることで、通気をおこない、また土台をうかせることで防腐防蟻を考えたものです
発想は悪くないと思うのですが、どうしてもパッキンそのものの耐久性が気になってしまいます
メーカーに言わせると半永久的なのだそうですが、ちょっとウーンと考えてしまいます
これ、建売り住宅のように25−30年のサイクルで考えればこれでよいのかもしれませんが
50年100年という単位で家を考えるとするとちょっと無理な気がします
社寺でも土台の腐れを防ごうと、土台下に鉛板を敷いたりする事もありますが
これも温度差であせをかいたりすることもあり一長一短です
土台下は常に悩みどころです
その4
住宅の布基礎の場合、一般的なものは、ベース幅45p、立上り幅12−15p、立上り高さGL(地盤面)より45pくらいです
鉄筋は、主筋D−13(直径13oの異形鉄筋)、ハラ筋ベース筋D−10(直径10o)が良く使われます
基礎には換気口を開けます
換気口の位置は注意して決める必要があります
床下の空気の流れをよく考えてとっておかないと、どうしても通気の悪いところがでてきて湿気が逃げません
床下換気用の電動ファンもありますから湿気が気になる場合はとりつけられると良いでしょう
床下の土間は、最近では防湿シートを敷いてコンクリートを打つのが標準になってきました
この場合、防湿シートを隙間なくきちんと敷き詰めることがポイントとなります
大工の立場としては、土間が打ってある方が仕事がし易く、掃除も楽なので助かります
その3
住宅の基礎には一般に布基礎とベタ基礎の二種類があります
鉄骨などの場合は独立基礎や地中梁が必要となります
布基礎は建物の土台の下(一般に壁や建具のある部分)にコンクリートの立上りをつくり建物を支えるもので、断面は『T』の字をひっくり返した形をしています
これに対してベタ基礎は、家の下全体に鉄筋を組んでコンクリートを打ち、一枚の鉄筋コンクリートの板の上に基礎の立上りをつくるものです
勿論、ベタ基礎の方がベターなのは明らかですが、それなりに費用がかかりますから地盤調査をしっかりした上で決定されるのがよいと思います
地盤が非常にやわらかく、ベタ基礎にしたとしても全体が傾く恐れがある場合があります
この場合は杭を打つか地盤改良をする必要があります
杭は鋼管杭やコンクリート杭、打ち込み工法や埋め込み工法などいろいろありますが、
住宅の場合は地盤改良がよく行われます
これも敷地全体に硬化材を入れてかきまぜ、盤として固めるやりかたとスクリューオーガーを堅固な地盤までねじ込んで硬化材を入れ杭状に固めていく方法があります
全体をかきまぜるのはやはり表面近くだけとなりますから、地盤改良杭のほうがしっかりとしています
杭状の地盤改良の作業
...続く
その2
基礎の構造を考えるには、まず敷地の地盤の状態を知る事が第一です。
一見ごく普通の土地に見えても、以前沼や田んぼであつたり、盛り土の土地であったりすることがあります。
家を建ててから地盤沈下などにあうと泣くに泣けません。
地盤の強さは通常”N値”と呼ばれる値で計ります。
これは75pの高さから63.5sの重錘を地面に落下させ、30p打ち込むのに必要な打撃回数をいいます。
堅い粘土質地盤だと20程度、柔らかい粘土質や砂質になると5や3といった値になります。
この結果を調べて、通常の布基礎でよいのか、ベタ基礎にするか、あるいは杭を打つかの判断をしていくのがベストです。
住宅等で良く地盤調査に使われるのが、”スウェーデン式サウンディング”と言う方法。
ボーリグロッドを回転させながら地面に貫入させ、その抵抗で支持層を調べます。
...続く
その1
しばらく木材の話が続きましたから、ちょっと話題を変えましょう。
木材のはなしは、またしばらくしたら続けます。
とりあえずは、そうですね、基礎からはじめましょうか。
日本の家屋は昔は基礎というものはありませんでした。
石の上にちょこんと柱を乗せただけのものです
少し古い家はみんなそうです。
しかし、これ、そう捨てたものではありません。
柱の足元近くを”足固め”と呼ばれる構造材で繋ぎ
上部も差鴨居や梁でしっかり繋いだ構造の場合
いわば大きなマッチ箱が置いてあるみたいなもので、
地震で揺れてもそれ自体壊れはしません。
古いお寺やお宮さんもこうして保ってきたものです。
現在は木材の仕口や継手に昔のようなしっかりとした仕事をすることが少なくなりましたから
まず、土台を固定し、筋交を入れてそれで保たせることになります。
足元が固まっていなければ家はもちません。
...続く
以下次回