
●ツワブキの花
初土俵入の頃、境内は黄色の菊に似た花々でいっぱいになります。それはツワ
ブキと呼ばれますキク科の植物で山王宮はその群生地として知られています。
ツワブキは通常海岸付近に自生します。山王宮は宮津の町や海を見下ろす丘に
あり、晴れた日には宮津湾に向いた広い参道を常に海からの心地よい風が吹き
抜けます。そのためツワブキの生育に適度な環境が整い群生したと考えられて
います。したがって風の通らない、参道から離れた境内地以外に、付近ではツ
ワブキを見つけることはできません。
開花の期間は長く、十月初めから十一月中旬まで境内には幾千もの花々が咲き
誇り、その期間神社は花を愛でる多くの市民で賑わいます。
●モリアオガエル・野鳥たち
モリアオガエルは森に住むカエルで、その一生を樹上で昆虫を捕らえて生活し
ています。六月の梅雨の始まりと共に境内漱玉亭跡の池に産卵のためにどこか
らか数多く集まってきます。卵は泡に包まれたもので水上につきでた木の枝に
や草に産み付けられます。卵からかえったオタマジャクシは泡の中で活発に動
き、水滴のように下の水面に落下します。珍しいこの卵塊は毎年二十ほど、池
のあちこちで見ることが出来ます。不思議な可愛らしいカエルです。
また背後に明るい松林の滝上山を配し、南に川の流れる境内は野鳥の宝庫であ
ります。オオルリ、キビタキ、ルリビタキ、キクイタダキ、ツツドリ、フクロ
ウ、アオバト、ミソサザイ、ヤブサメなどの60種を超える野鳥を季節を通し
観察することができる地でもあります。