計算力の指導で子どものどこが変わるか?

 計算は数の世界の言葉です。ですから、計算力が伸びることは子どもたちが算数を理解する可能性が広がります。ですから、それ自体で算数苦手を減らす有効な方法になると思います。
 けれども、おそらく文章題はどうなんだと考えられる方もおられると思います。
 その通り、計算力が伸びてもそのまま算数が得意になるとは限りません。
 その理由は、文章題というのは文章でできていますから、国語的な読解能力が必要になります。これが伸びてこないと、本当に算数の力は伸びてこないのです。

 しかし、実際に計算指導を強化していくと、単に算数の力というだけではなく、集中力がついてくるのに気が付きます。

下のグラフは私が担任したある子どもたちの知能指数の変化です。

 この子達は、6年間を通じて計算力をつける百ます計算などをしてきました。
その結果、驚くことにほとんどの子どもの知能指数が上がっていました。
知能指数が120以上が1年生のとき5人だったのが、9人とほぼ倍増し、逆に100以下の子どもは9人が5人と半減しています。
 この子達の指導は実にやりやすく、学習でのつまずきが少ない分だけ学校生活にゆとりがありました。
実際に指導してみると知能指数120の子どもが9人というのは強烈です。

何を指導してもぐいぐい吸収してしまうのには参りました。
 ただ、これは6年間を通じて指導したからこその結果です。
 私が学力つくりは学校ぐるみでなければと思うようになった出発点です。

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