いよいよ、来年度から新教育課程が始まります。本校でも、来年度のことを考えて研修をスタ−トさせました。今まで、新教育課程をいろいろ研究してきましたが、今回の改訂は今までの改訂とは違い、指導のあり方を根本から考える必要性があるものと考えています。

新教育課程のもとでは、教師や学校の指導力量によって、教育成果が大きく変わってくると予想されます。ですから、学校評議員制度などの学校評価制度の改革などと合わせて考えると、そうとう真剣に学校のあり方を考えなければ、深刻な影響が出てくることも考えられると思います。

一つ、重要なのは時間割です。今度の教育課程では、時間割編成が大きな課題になります。なぜなら、今までは教科の学習時間は35時間の倍数になっていました。しかし、新教育課程ではそうなっていません。

そこで、次のようなことができないか、考えています。

6年生の授業時数表

教科

総時間数

週時間数

過不足時間

調整方法

国語

175

 

社会

100

+5

 

算数

150

−10

理科から繰り込む

理科

95

+10

算数へ繰り込む

音楽

50

+20

総合的学習へ

図工

50

+20

総合的学習へ

家庭科

55

+15

学級活動など

体育

90

+15

学校行事など

英語

35

 

道徳

35

 

学級会

35

 

総合

35

 

6年生の場合を例にして考えます。表のように社会科では週3時間授業をすると、5時間やり過ぎになります。しかし、算数は週4時間授業したとすると5時間足りません。それでこれを調整するには、複数の時間割を用意することになってしまいます。しかし、これをやると、小学校では子どもたちがとまどってしまいます。そこで、私は授業の枠を余分に作ってはどうかというのが私の考えです。

つまり、以下のようになります。

 

朝学習

児童朝会

朝学習

朝学習

朝学習

児童集会

国語

国語

国語

国語

国語

算数

算数

算数

算数

社会

社会

社会

理科

理科

理科

音楽・総合

音楽・総合

図工・総合

図工・総合

家庭科

家庭科

体育

体育

体育

英語

学級会

道徳

 

総合

委員会・クラブ

このようにすると、週の合計で28時間+クラブ・委員会1時間授業することになります。しかし、これだと表で見ているように規定時間数より35時間多く授業することになります。これは行事の指導の時間として活用するのです。学校行事などの特別活動の時間について、指導要領では、適切な授業時間数を充てるものとするという規定があるだけです。ですから、やりすぎの1時間分、つまり年間35時間は行事の時間として考えることに問題はないはずです。

こうすると、年間を一種類の時間割で過ごす事ができます。つまり、本来やり過ぎになる授業というものは、現実的には学校行事などに使われますから、その分は授業時間数から差し引き、時間割はそのままにして、年間の時間数の帳尻を合わすのです。

それほど学校行事に時間を使うこともなかったということになれば、3学期の授業を早めに終えてしまうということもできます。なぜなら、新教育課程では週当たりの時間数も固定する必要がないからです。

また、音楽と図工のあまり時間は、総合に当てはめてしまえば、これでほぼ年間1時間分の授業時数を確保できます。また、朝学習を15分ずつ週3日行えば、これも授業時数1時間にカウントすることができます。この時間の内容によって、国語にカウントしたり、算数にカウントしたり、時に総合にカウントすることも問題ありません。大切なのは、何をねらい、どういう結果を残すかという、具体的なプランです。それが、なければ単に時間割は時間合わせに終わってしまうです。私たちは、従来あったゆとりの時間を個別指導の時間とし、年間を通じて確実に確保してきました。その時間数は年間70時間、これは春休み中、すべて授業したのとかわりない時間です。私たちは会議を減らし、こうして指導時間を確保してきたのです。百ます計算をしていると、5分の時間の貴重さが身にしみてわかるようになるのです。

もう一つ問題になってくるのは、3割削減への対応です。学校五日制に対応するために教材は3割削減されたというように説明されていますが、この説明はあまり現実的ではありません。問題は教材削減の量より、偏りです。もっとも問題なのは計算力が子どもの負担になるといって、計算指導が大幅にカットされたことです。帯分数の計算や小数点以下2桁の計算など、難しい計算はなくなるか、電卓の利用に変わりました。しかし、中学以降の数学の教材はそう大幅にカットできませんし、当然ですが、中学での電卓利用はありません。すると、子どもたちが中学で困らないようにするためには、この計算力の向上について慎重に配慮する必要があるです。

このように、今私たちが考えなければならない問題は、山積しています。そして、経済も行政も社会も厳しい現実の中から改革を余儀なくされています。私たちも、今の評価に甘えることなく、より子どもたちのや保護者の期待に応えていきたいと考えているのです。