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HBOとBBCの共同製作・ドラマ「ローマ」
 

HBOとBBCの共同製作になるTVシリーズのドラマ「ローマ」は、12DVDからなる超大作で、従来は「コレクターズ・ボックス」しか発売されず、価格も高価であったが最近廉価版も入手できるようになった。

DVD12枚、22話からなるTVドラマの内容はインドの「マハーバーラタ」と同じく人間関係がかなり複雑なので、メモしないとなかなかのみこめないが、その点コレクターズ・ボックスには高価なだけあって、解説のリーフレットが付いているので助かる。

このドラマは、人間のエゴというものを理解するには最適の教材である。綺麗ごとは一切無く人間を包み隠さずに描いているので、胸の悪くなるようなシーンもかなり出てくる。ディザイアとエモーション。人間の欲望でも、最も強くて醜い3つ、権力欲、金銭欲、性欲の3つがむき出しに描かれる。

手元に「肉食の思想」と「動物と西欧思想」という2冊の本があるが、食生活の異なる東洋と西洋とでは、この3つの激しい欲望を満たすのに、やはりかなりの違いがありそうに思える。肉食を食生活のベースとする古代ローマが舞台に晒され、それがこのドラマでは非常に正直に描かれているように思える。

まず、権力欲は力の強いものがすべてを支配するので、すべて敵か味方かのいずれかに識別されて敵は抹殺される。しかも、盟友であっても全く信頼は出来ず、裏切りは日常で、ブルートゥスのように父のように慕っていたカエサルをも殺害する。また、金銭欲は、現在でもまったく同じだが隙があれば平気で公金も横領するし、ワイロも受け取る。買収も珍しくはない。欲望の中でも性欲は最も強く、愛人関係や姦通、近親相姦、戦勝者への報償、また当時の売春宿の状況などが赤裸々に描かれる。

神は、当時は多神教であったらしく、犠牲獣としては牛から、手近になければゴキブリまで出てくるのには驚いた。(インドでは、カーリー神を祭っているカルカッタで今でもその光景跡が見られる。)このドラマでは、街のセットが非常に良く造られていてその生々しい雰囲気はインドのオールド・デリーを思い出させる。

なによりも、ブルーノ・ヘラーの脚本が抜群だし、スタッフ陣もずば抜けて優秀である。俳優はクレオパトラを除いてすべて素晴らしく。特に、プッロとヴォレヌスと いう性格の異なる優秀な二人の兵士が軸になるので二人を歴史の流れの中に投げ込んで展開させるとい う手法が光った。

ここに描かれる様々なシーンは、恐ら く新聞やTVで報道されるものはきれいごとで表面的なものに過ぎず、実際 には世界の紛争地帯で今も実際に起こ っていることではないかと思わされる。

人間のエゴは、それほど簡単に変わるものではない。

(C) T.Mashimo April 7, 2010

 
 

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