田舎は一般的に自然が豊かであるとみなさんが想像されていると思いますが、果して本当でしょうか?
田舎のほとんどの森林は戦後の木材不足の影響で、もともと雑木林であった所をほとんど伐採してしまい、その代わりにスギやヒノキといった建築目的の樹木に取って代わられてしまいました。現在、雑木林が残っているのは植林が困難な所かもしくは保護対象区域に指定されている一部の森に限られています。近くの山を登ってみると、よくもこんな所まで植林したものだと感心させられるものです。その当時の人々は生活上の必要性や日本の復興の為に努力されたのかもしれませんが、これほどまでに自然を改変させる権利が人間に与えられているのでしょうか?
また、鎮守の森には古くからその地方の文化や歴史に根づいた樹木が大切に保存されていましたが、現在の鎮守の森は一部の有名な神社に限られており、多くの名も無い神社においては大切な森が放置もしくは改変されております。鎮守の森においてさえ、スギやヒノキが近年植林されてしまいました。これらは、神木として大切に保護されるのではなく、単なる建築用途しかその使命を持っておりません。
私は、もう一度自然に対して考え直す時が来たのだと思います。決して、植林がすべて悪者ではありませんがこの状況が少しでも改善される道を考えていきたいと思います。