笹ばやしの歴史
ササを振り、走って雨ごい
多保市で伝統の笹ばやし
福知山市下六人部地区に江戸時代から続く雨乞い祭り「笹(ささ)ばやし」が8月16日に
行われた。多保市の集落から天神神社までの細い路地を子どもたちがささを振って走り、豊作
を呼ぶ雨を願った。
集落中ほどの「立石」の前から大小の高張りちょうちんを先頭にした行列が鉦、太鼓、笛で
奏でる伊勢音頭に合わせて集落を練り、途中三カ所と神社前二カ所で笹ぶりをする習わし。
大人たちがカシの棒で井せきに見立てた柵(さく)を組んで待ち構えると、子どもたちが水
で濡らしたササを振って「ワアワア」と歓声を上げながら駆け寄り、柵を激しくたたく。
何度か繰り返し、最後に柵を崩して子どもたちが駆け抜けることで「井せきが切れるほどの
雨が降る」ことを表している。
寛文九年(1669)に百日間雨が降らず、干ばつに見舞われ、福知山藩主朽木稙昌が命じ
て始まったとされている。いまでは下六人部地区の楽しい夏祭りとなっていて、福知山信用金
庫六人部支店前には模擬店や露天も並んだ。飾り屋台の山車(だし)は、ことしは虫追いをす
る子どもの人形を立てて「ふるさと」を再現。帰省客も一緒になってふるさとの夏を楽しんだ。
神主様におかげを笹につけてもらって・・・ |
子どもも元気でそれいけ2004.8.16 |
「天神社」と「笹ばやし」祭礼ひとくちメモ・・・
天神社は六人部七天神の第一の社。笹ばやしはこのお宮さんの祭りです。
まず立石から天神社まで祭礼渡御が行われます。その途中三カ所で笹ばやしが
演じられます。子どもが水の滴る笹を持ち、大人は六尺棒で堰き(せき)を作り、
押し比べて子ども達の水が勝ち、干魃(かんばつ)であった水田が救われるという
農民の生活の一端がうかがい知れる雨乞い行事です。毎年、八月十六日夕方七時
スタート。 わずか一時間の一大イベントです。お暇を見つけて是非どうぞ。
2001(平成13年).8.17(金).両丹日々新聞より
堤防にみたてた大人たちのより棒 |
降雨にみたてた子どもたちの笹 |
雨を願って笹ばやし
下六人部でにぎやかに
両丹日日新聞2005.8.18より
福知山市下六人部地区に江戸時代から伝わる雨乞い祭り「笹ばやし」が16日夜行われた。
多保市集落の中ほどから天神社へ向け行列が練り、子どもたちがササを降って走る笹ぶり
が行われ、豊作をもたらす雨降りを願った。「100日間雨が降らず干ばつに見舞われた。
という寛文9年(1669)、福知山藩主朽木稙昌が命じて始まったとされている。笹ぶりは、大
人たちがカシの棒を縦、横に組み、井せきに見立てた柵(さく)を作って待ちかまえるところへ
子どもたちが笹を水に浸してぬらしてから打ち振り、「ワアワア」と声をあげて駆け寄り、柵をた
たく。何度か繰り返し、最後には柵を崩して駆け抜けることで「井せきを切るほどの雨が降る」
ことを表す。今年も子どもたちはワクワクしながら出番を待ち、合図と同時に勢いよく駆け寄
り、力いっぱいにササを振って柵をたたいていた。
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ささばやしの屋台が奉納される天神社 | くにとこたちの宮がまつられる拝殿 |