BAリでBAイクでBUラブラ2



バリの知人に借りた、カブ100M
スペシャルマフラーが小気味いいサウンドを響かせて郊外を走る。 最北端はあきらめ、とにかく真っ直ぐ進んでみる。



再び、道の人に。
気温は涼しく、長野県の高原ぐらい。
でもそんなに、高い標高を走っているわけでもないのに。
僕は半袖半ズボンに、サンダルだけど、地元の人は長袖長ズボンの人の方が多い。
車は、ひっきりなしに通っているが、時々流れが切れて、静かになる。
きれいな棚田があちこち見える。
左手に山も見える。
コンパスでだいたいどの方角に進んでいるかというと北西の方角なんだけど。
通る町の名前を地図で探すがわからない。
道ばたで、スイカを山ほど売っている。うまそう。いくらなんだろう。
結構いい道が続くが、峠ごとにトラックが立ち往生している。
過積載の、整備不良に、燃料の質かなんかが原因か?
しばらくすると、海が見えてきた。
きれいな海、人のいない海、物売りのいない海!
ここで、地図と、コンパスで現在地の確認。
SOKA と言うところ。
すると、デンパザールから、ほぼ西に進んで、バリ島最西端の半分の所だと言うところがわかる。
もうちょっと走ったら、看板に日本語で、「サーフィン」と書いてある。
そこのほそい横道に入り、凸凹道の牛をよけ、どんどん降りていくと、サーフィンポイントらしき所に着いた。
大きな波の浜には白人男2人と、つぶれかかったような店がある。
あたりは一面椰子の木。
なんだか、着いたー!ってなかんじの所。
時間は1時すぎ。
出発してから4時間経った。
よし、ここを折り返し地点としよう。
砂浜でにバイクをおろして、セルフタイマーで記念撮影。
そしたらその直後、大きな波がこちらにやってきて、自分もバイクも波に飲まれた。
しまった!
引き波の時、バイクも一緒に持って行かれる。
「やべぇー」
バイクの持ち主、グスの顔が浮かぶ。
あわてて、バイクを支えるが、あわてていてスタンドで足の爪をつぶした。
柔らかくなった、砂の上からとりあえず押し進んで救出した。
椰子の木の下まで持っていって、改めて軽はずみな行動を、反省。
再び今来た道を、引き返す。
棚田のきれいな写真を撮りたくて、あぜ道みたいな所に入ろうとするが、竹で道をふさぎ、1000ルピーとかなんかかいてある、バイクなら通り抜けられるけど、めんどくさいことになるかもしれないので、 あきらめる。
その先どこの、あぜ道もそんな感じで道がふさいであった。
帰って、バイクの持ち主のグスに聞いたのだが、「さあー」と言うことだった。
あぜ道を道草したら、またなんだか腹が減ってきた。
道沿いの適当な店に入る。 少女が店番。 メニューなんかもちろん、ある訳ない。 僕の大好きな焼き飯「ナシゴレン」を注文する。 しかし解ってくれない。なんども、ナシゴレン ナシゴレンを連発する。 女の子は、「ナシ?」と聞くので「そうナシ!」と言うと判ったようなかんじで、作り出した。 そしたら、ココナッツの種火を扇風機で仰ぎ、焼き鳥のようなモノをあぶり出した。 いやー僕は、焼きめしを注文したんだけどなあー まあいいや、何でも食べれれば。 テーブルの上に置いてある甘いお茶のようなジュースを取って飲む。 女の子のお母さんがきて、僕が写真を撮っているのを見て、笑う。 こっちも負けずに、おばさんの口まねをして笑う。 結局出てきたのは、白ご飯と、甘辛い焼き鳥と、スパイシーなチキンスープだった。 ナシゴレンではないが、まあいい。日本語で「いただきまーす」 おばさんが、顔をのぞき込んでくる。 OK!のサインを出す。 冷たいロングライスはちょっと苦手だが、あとはなかなかいける。 ここも、英語はダメで、持ち金から代金を取ってもらう。 1万ルピーだったので、「えーー」というとジュースがあるからだという。 200円ぐらいだからそんなもんか。 再びデンパザール、何度も道を走り直し、ガソリンを入れる。 3リッター弱で、3000ルピーほど、60円ぐらい。 クタのスタンドで入れたとき、釣り銭5000ルピーちょろまかされたから、 ここではすぐ、釣り銭受け取って、お釣りの確認。 ちゃんとあった。 迷いながら、クタのホテルに着いたのは、5時過ぎ。
もう、宿にはみんなツアーから帰ってきていた。
「あ〜おもしろかった」

おしまい
最初この国に来たとき、なんじゃこのめちゃくちゃな走り方は!
と、思っていたけれど、このルールになれれてしまうと、もしかしたらこっちの方が理にかなった走り方もしれないと思うから不思議だ。
大きな川の水の流れのように無駄なく自然に流れているようにも思える。 バイク車入り乱れて、次から次へと路地から出てくる、相手なんか止まってくれない、無理矢理気味に割り込むが、なんとなく入れる。
その割には、クラクションもならないし、人々は殺気立ってない。
その度に、ちゃんと手や目で合図している。
そして、「だろう〜運転」をしている。この角から何かくるかもしれないー、 急に止まるかもしれないーというふうに、、、。
事故も12日間うろうろしていて、一回見ただけだ。 バイク2台がらみの事故で女の子がバイクをこかして「うぇーん」とベソをかき、 それを見ていた人たちがおまえが悪いなどと、わいわい集まっていた。

おしまい





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