番外 自転車
日本列島改造計画 完了
1月2日
今日は朝8時に名古屋のラジオに電話で出ることになっているんだ。
なんでも正月各地のいろんな事している人に電話に出てもらい、その人から、
問題を出していくという企画なのです。
7時半頃むくむくと起きて、大晦日のご馳走の残りを食べたり、コーヒー沸かしたりして、
頭を冴えさせ、アドリブびしばし、かませるよう頭の準備をして待つ。
いつも忙しそうなディレクターから電話がかかってくる。
「、、、、ではこの後からですのでよろしく!!」
コマーシャルが聞こえる。
結構ながい、、、。
防波堤ドームの中、まだ冷たい車内で、寝ぼけまなこで、いつコマーシャルが終わるんだと、
ひたすら耳を澄まして、携帯電話を聞いている33才男、
というももなかなか哀愁が漂っているのではないでしょうか?
そしていよいよスタジオのオンエアーが流れ、僕の紹介やなんかのあと
こっちにスタジオから複数の人が聞いてくる。
熱気のある女の人の高い声と目の前のくたびれた風景がかみ合わず、
電話口で意識を向こうに集中する。
10分ほどで、僕の電話時間は終わった。
僕の質問はというと、今回の宗谷の自転車チャレンジに大事に運んでいた物は?
という質問で、答えは最南端の石だったんだけど、
これは、半年前のツーリングで鹿児島の最南端に行った時、ふと今回の正月のことを、
思いだし、それならここの石っころを運んで、むこうの石と混ぜたらおもしろいなあ、
と考えた事からなのでした。
石にとってみれば、急に1500キロほども離れたところに移動させられるなんて、
夢にも見なかったことだろう。(もっとも石は夢も見ないだろうけど)
これを日本はもとより、世界各地でやり続け、しまいに地球の石をめちゃくちゃに移動させてしまってら、面白いだろうなあ、これをささやかな反逆!とか、地質学者泣かせの行為とかいうキャッチフレーズつけたりして。最高!
最南端の石を置いてきたかわりに、最北端の石を採取してきたので、これでまた次へのつながりが出来た。
ラジオのおねーさんが、「そんな事しても、石って一緒じゃないんですか?」と言ってきた。
あんまりまじめに聞かれると困ってしまう。
今日は稚内から南下
海沿いなのに雪が多く、ぼろ車に雪がびっちりつき、スーパーホワイトのエアロ仕様になった。
昼間は小平のスキー場で再びスノボ。
フェリーの出発は明日の夜なので時間もあることだし、旭川方面に行く。
今日はタウンページで見つけた旭川の健康ランドに泊まる。
1月3日
快晴
気温マイナス15度
ダイヤモンドダスト?のきらきらが見える。
旭川でも気持ちいいスノボができた。
この感じは、バンドでうまくいったときと似ている!
小樽に向けて移動、遠回りになるかもしれないが、海沿いにまわった方が車も少ないだろうと、
留萌から日本海沿いに南下。
ラジオは新春寄席を放送している。
落語をじっくり聞く。
えーわぁNHKの雰囲気が。
しばらくしたら猛吹雪にあう。
車のスピードが上がらない。
ギアを一段落とす。
のろのろ運転。
出航2時間前に小樽へ、ギリギリというかちょうどというか。
午後8時40分に小樽港出航。
人は定員の半分ぐらい。
1月4日
船はあまり揺れなかった。
3時頃新潟入港
雪はほとんどない。
夜遅く家についた。
明日は岡山に奥さんとみどちゃんを迎えに行く予定。
おしまい。
あとがき
自分のやっていることがよく分からなくなってしまった。
バイク乗りにとって番外編とも言える、冬のバイクツーリング。
その集団の中からもわざわざはみ出すことを、選んできた結果、
今年は自転車で実行し、結果として、おもしろくなかった。
なんでかといろいろと考えて見た。
やっぱり、折り畳み自転車という選択は「???????」
ジャンル的に、枠外か。
岬のバス停内の宴会が、まだバスの営業時間内に始まっていて、バスのお客さんがバス停の
外で待っていたのは、すごく残念だった。
ここにいる連中は、そういう事にすぐ気がつく人間だと今まで思っていたのに。
そして、ここに長いこといて、宗谷のご意見番になってしまうのは避けたい。
そうでなくても、「前はこうだったのに」という思考パターンのみになりつつある自分。
慢性的なネタ切れ
この僕の180度屈折した性格が、この自転車でまた180度屈折し
一回転してなんだか素直になったかも。
で、「やっぱ正月はテレビとこたつでしょ!」なーんてことはないけど。
そんなこと考えると、2000年の夜明けでこのシリーズも最後か?!わおーっ!
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