プロジェクトRX




ジャイロとロードフォックス ミニカー計画


プロジェクト RX

最北ツーリングで知り合った広島のつっしーさん。
デリバントランポをバイク置き場にもしているかのように、バイクが入っている。奥にロードフォックスが見えた。
「邪魔やろ?置いてったら?」って冗談言ったらほんとに置いていってくれた。
今回のバイクは、つっしーさんがレストア兼改造をかねて仕入れたモノ。
エンジンはノンスリのモノがいいと言うことで、ジャイロのエンジンが付いている。
現状ではまだ仮組で不動のまま。つっしーさんの意志を引き継いで必ず完成させ、登録までこぎ着けるという条件でいただきました。
このロードフォックス、当時には面白いバイクが出たなあ、と思うぐらいで、特にほしいと思いませんでしたが、まさか自分のモノになるとは、、。
最近原付3輪にはまってしまい、車の代わりになるジャイロは最近のお気に入り。
このロードフォックスの用途はレジャータイプ。ジャイロのように大きなキャリアなどはない。
今までの作業内容はつっしーさんのHPであらかたの事ががわかった。
やはり今回ただのレストアではなく、ジャイロのエンジンをどうつけようかという、
課題が一番で、つっしーさんのHPには3つの課題として、 電気配線、ケーブル類、エンジンマウント方法、を挙げていた。
引き取った状態では、エンジンのショックを吸収するために、フレームの間にゴムブッシュリンクが付いている部分を外したまま仮付けした状態。
つっしーさんによるとワッシャーなどでシャフトと本体の幅をごまかすして、このままつけれなくもないが、ここはうまく工夫し純正ぐらいの安全性と快適性をキープしたい。
ジャイロとロードフォックスのエンジンレイアウトはだいたい同じ様なモノみたい。
ノーマルジャイロ、リード90、などガレージに転がっている使えそうなモノとにらめっこ。


結局はジャイロのリンクブッシュをグラインダーで削りスクーターのゴムブッシュを溶接し、ロードフォックスのフレームに補強板を入れて、 エンジンのショックをゴムで吸収するようにした。って文字で書くと訳が分かりませんが、要はあり合わせのモノで作った割にはいいものができたと思う。
つっしーさんの意志を引き継ぐと言う意味でもこの部分は妥協したくなかったので、とてもうれしい。
この作業が山場で、あとは普通のレストア作業となる。
とりあえず走らせないことには、自作パーツの善し悪しも分からない。 長期間雨ざらしにしていたようで錆がひどく、モノによってはサンドブラスト。
いい所は、ベルト、ローラーなどは摩耗はなく、エンジン自体はまだいけそう。
タンク内の錆びもない、配線は色が同じで統一してあるので、継ぎ足ししなくてはならない部分もなく、ジャイロ、フォックスの配線は共通、悪いところは、フロントブレーキが固執していたのと、キャブが完全に死んでいたこと、ゴム類がカチカチ オークションでバギータイヤとスペーサーを買ってしまったために、他に回すお金がなくなりそこらにあるカブや、スクーターの消耗品、ゴムボンドなどで修正していく。 外装部品の劣化がけっこうあり、プラスチック部分の多い80年代のバイクのレストア難しさを実感しました。
最初時間がかかると思っていたが終わってみると、一ヶ月ほどでできてしまった。
今回は現物あわせの作業だったので、終わってみると作業場が部品で散乱し解体屋のようになっていた。
エンジンマウントのリンクが後方に伸びたため全長が10センチほど長くなったよう、
無改造のロードフォックスを見る機会があって、思うに、エンジン周りはジャイロのよりも細い感じがした。今回のジャイロのエンジンを付けたことでリヤのボリュームが増したのはいいけれど、リヤの泥よけカバーを付けるとちょっとへんてこになったので、外すことにした。

走行インプレッション 主な変更点は、タイヤが大きくなったことと、エンジンがジャイロになったこと。
ジャイロのエンジンはノンスリなので、わざわざこれに換えたというのに、この機構は評価が悪いようでほとんど利いていません。
ある雪の日、せっかくだからと雪上走行してみました。

バギータイヤと雪との相性は全くダメでほとんどグリップしません。
おまけにノンスリップデフは全く利かない片輪走行のみ、色々状況を変えてみたが全く利く気配はありませんでした、この制作を考えたつっしーさんの意図は両輪で駆動するユニットとしてジャイロの足回りを持ってきたのに、これでは意味がない。 これはもう一台あるジャイロでも同じ事だったので、もう諦めた。
タイヤが2−3割外形が大きくなったので、最高速が速くなりました、60キロ以上出ますが、そこらへんまで来るとホイールのバランスか、ブレが大きくなりあまり最高速記録出す気になれません。
走り出しタイヤのミューが低いのか、「キュー」とホイルスピンを起こします、きついコーナーなどでも良く泣き、ちょっと大げさ。
苦心して制作したジョイントですが、あまりショックを吸収しなくて、ジャイロと比べかなりサスが固いのと、バギータイヤの特性か、路面の凹凸をまともに拾い、ポンポン跳ねるので、道路の凸凹には注意が必要です。
タイヤがでかくなったので低速からの立ち上がりが弱くなるかなと思いましたが、そんなにパワー食われることなく、いいバランスです。
見た目はリラックスできる、アメリカンタイプのポジションに見えますが、所詮原付なので実際はけっこう普通です。
ジャイロとしか比べられませんが、フロントタイヤが8インチと小さいので曲がるとき食い込むのでちょっと怖いです。
その時入れ替えたチューブがあり合わせのモノで一回り細いモノだった事もあるのかも、、。
税金の節約で4月に入ってミニカー登録申請しました。
ネットから仕入れた申請書なるものや、スケール入りの写真など貼付し、準備万端でのぞみました。
日頃は原付のナンバーもらうときなどは、なにも書類なくてもハイハイと二つ返事で出してくれる窓口に、 まずは向こうの出方を見るために、口頭だけで「ミニカーの登録をしたい」と試したのですが、「???」の対応でした。
僕の市町村では聞くとミニカーの改造申請は初めての事例だったようで、改めてフルセットの書類を見せると事務所の奥から道路交通法?の分厚い本を引っ張り出し 、座って待っていて下さいと告げられ、 こちらの申請がどういうモノなのか、税務課の上司など入れて2−3人で15分ほど確認作業していました。心の中で「早くしろー」実際の声は「別にヤヤコイことを言ってるのではないですねん、きちんと法律にのっとった上で申請している訳で、たのんます」 特に小言を言われることもなく、水色のナンバーもらったときは、結構嬉しかったです。
あ・10番でした。
ヘルメットの義務づけはありませんが、なにかと目立つし、仕事場も固いところなので、波風立たすことを好まない私は少しだけ小さな顔をして乗ることにしよう。
このプロジェクトを始めて4カ月できちんと終了しました。
この後、汎用品の風防を知り合いからもらってこいつに付けました、すこしはノーヘル時に効果あるかなあと思いましたが、逆効果で風防の上から風が乱気流となり、余計に風が苦痛となった、 もっと上に上げることは構造的と視覚的に、避けたく、見た目も大きく見え、ミニカーらしいと思うので、当分このままいくつもりです。 今までは動かないモノをただ直すだけの作業しかしたことのない私、今回は新しいモノを作る、創造的?な作業だったために、淡々とは作業ははかどらず、たばこ吸ったり、ぼんやりしたり、登録まで 楽しめました。自分の中では苦労したバイクだけに、これからもずっと大事に乗りたいと思います。つっしーさん、ほんとにありがとう!!


 おわり



再 見!



もとへもどります。