Lesson 2 文末について


3  〜こ
  〜じぇい・〜じゃ  〜ですい
  〜しよる
  〜がね
9  〜が・〜やが
11 〜かいな(あ)12 〜しよか(〜しょうか)・〜しよかん(〜しょうかん)
14 〜しよかいや
16 〜しよけえ
17 〜しましょいな・しましょい18 〜てん・〜しとってん・〜しとったん
20 〜わな
22 〜しちゃろ・〜やっちゃろ
24 〜やわ
26 〜まい・〜まいて
27 〜しちゃってえ28 〜してか・〜してですか
29 〜か30 〜かて・〜かって
31 〜やいな(あ)32 〜なるで・〜なっで
33 〜やげな34 〜そいな
36 〜ねええ
37 〜してくんなはれ38 〜してこ
39 〜せな




1 〜しちゃった
    中丹地区の代表的な方言のひとつです。
    主語が目上の人の場合は「〜された」 と敬語になりますが,友達や家族が主語になるときも使います。

【肯定文】
      
「お客さんが 家に 来ちゃった。」         (来られた)
「○○ちゃんが かぜで 学校 休んじゃった。」 (休んだ)
「お兄ちゃんが いじわる しちゃった。」      (した)

【否定文】
「市長さんが 学校に 来ちゃなかった。」    (来られなかった)
              来ちゃれへんだ。
「きょうは 学校 だあれも 休んじゃなかった。」 (休まなかった)
                休んじゃれへんだ。
「お兄ちゃんは いじわる しちゃなかった。」   (しなかった)
                しちゃれへんだ。
「お姉ちゃん ピーマン 食べちゃなかった。」  (食べなかった。)
               食べちゃれへんだ。

【疑問文】
「市長さん 学校に きちゃったか?」   (来られたの?) 
「きょう だれか 休んじゃったか?」    (休んだの?)
「お兄ちゃん いじわる しちゃったか?」 (いじわるをしたか?)過去形
              しっちゃか?   (いじわるをするか?)現在形
「あんた,このリンゴ 食べちゃないか?」 (食べませんか?)


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2 〜しないな・〜しなん・〜しな・〜しなよ

@人に 助言・すすめるとき
「いっぺん 食べてみないな。おいしいで。」 (一度食べてみなさいよ。おいしいよ。)
「まあ。よう来ちゃったなあ。あがんないな。」 (まあ。よく来られましたね。上がりなさいよ。)
「はよう こっち来て こたつにはいんなん。」 (早く こちらへ来て こたつに入りなさいよ。)
「もう くらなったで。はよう かえんなよ。」   (もう 暗くなったよ。早く 帰りなさいよ。)


A怒ったように言うと 命令形に近づきます。
「はよう 起きないな!ちこくするで。」 (早く 起きなさい。ちこくするよ。)
「はよう しなん! うちらあ まっとんやで。」 (早くしなさい。私たち 待っているんだよ。)
「あんたの仕事やで。自分で やんな。」 (あなたの仕事だよ。自分でやりなさい。)
「テレビばっかり見とらんと,はよう 勉強しなよ。
                     (テレビばっかり見てないで,早く 勉強しなさいよ。)

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 〜こ
 この言い方は,子ども〜大人の男性が 友達同士や年下の人に対して使います。かつては,お母さんやおばあさんたち女性の中にも使っている人がいました。
 その意味では,この地方の方言の特徴の一つと言えるでしょう。
 語尾の「〜こ」を「〜か」に変えると 少しやさしい言い方になり,女性をはじめ最近の子ども・若い男性が使っています。
      
そうこ。そうか。「おじいちゃん!100点とったで!」「そうこ。よかったのう。」
そうこぉ?そうかなあ。「今年は,阪神 優勝するで。」「そうこぉ?」
ほんまこほんとに?「おとうちゃん!100点とったで!」「ほんまこ。がんばったのう。」
〜するこ?〜するか?「あした,海づりへ行くけど,おまえも行くこ?」
〜しちゃろこ〜してやろうか? 「おまえ,字ぃ書くん へたやのう。わしが,書いちゃろこ。」
(字を書くのが下手だねえ。わたしが 書いてあげようか。)
〜やっちゃろこ  同  上「おじいちゃんが,宿題 やっちゃろこ。」(宿題をやってあげようか?)
〜せえへんこ?〜しないか?「きょうの昼から 魚つり せえへんこ?」

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4 〜でょ・〜じょ
 この言い方は男性が使いますが,最近では おもに年輩層で使われ,若い人の間ではだんだん使われなくなっているように思います。
 女性や若い男性は「〜で」をよく使います。

そうやでょ
そうやじょ
そうだよ 「のうのう,この絵 おまえが かいたんこ」
          (ねえねえ,この絵 きみが かいたの?)
「そうやでょ。」(そうだよ。)
「そうやじょ。」(そうだよ。)
〜でょ
〜じょ
〜だよ 「きのう 野球 勝ったん 阪神やろ?」
「巨人やでょ。」
「巨人やじょ。」

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 〜じぇい・〜じゃ
 この言い方は男性が使いますが,若い人の間ではだんだん使われなくなってきています。
 強めて言いたい場合などに使います。

会話の例
〜じぇい〜だよ 「きのう かったんは 阪神こ?」
    (勝ったのは 阪神だろ?)
「巨人じぇい。」
そうなんじぇいそうなんだよ 「きのう おまえ 事故におうたんこ。」
         (事故にあったのか)
「そうなんじぇい。」(そうなんだよ。)
うるさいんじぇいうるさいんだよ 「うるさいんじぇい。だっまとれ!」
 (うるさいんだよ。だまってろよ。)


〜じゃ〜だよ「きょうの そうじ当番は おまえじゃ。」
ほんまじゃほんとうだ 「うそぅ。おまえ 合格したん。」
         (ごうかくしたの?)
「ほんまじゃ。」
うるさいんじゃうるさいんだ「うるさいんじゃ。だまっとれ。」

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6 〜ですい
  この言い方は「〜ですか?」と相手の意向をたずねたり,質問したりするときに使います。 おもに年輩の男性が使い,年輩の女性もたまに使うようですが,若い人はほとんど使いません。

どうですい? 魚つりでも 行きませんか?どうですか?
あんたの 知りたいことは なんですい?なんですか?

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 〜しよる
  この言い方は 2つの意味を持つことばです。
    @「〜している。」(現在進行形)
    A「ちょうど〜しようとしているところ」(実際には やっていない場合もある) 
                Aの使い方は いいわけに使うことが よくあります。
  電話などで 相手からこの言い方をされた場合は,よく考えて判断する必要があります。
 
A「はようせんと 学校 おくれるでぇ!」(早くしないと 学校におくれるよ!)
B「わかっとる!今 くつ はきよるところや。」
                @(わかっているよ!いま くつを はいているところだよ。)
                A(わかっているよ!いま くつを はこうとしているところだよ。)
待ち合わせ場所に相手が来ないとき 電話などで
A「なにしとん。もう 30分も まっとんやでぇ。」
                     (何しているの。もう30分も 待っているんだよ。)
B「ごめん。いま でよるとこ。」 (ごめん。今 でるところ。)
となりの部屋 一階と二階などの 親子の会話 
母「宿題は?」
子「いま やりよるとこ。」   @(今 やっているところ。)
                  A(今 やろうとしているところ。)

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 〜がね
  この言い方は 「〜じゃないですか」ねと相手にすすめたり 同調したり 質問に答えたりするときに使います。
A「このはさみ だれのんか知らんけど つこても よいやろか。」
         (だれのか 知らないけれど 使っても いいでしょうか。)
B「そんなん 気にせんと つこちゃったら よろしいがね。
         (そんなこと 気にしないで 使ったら いいじゃないですか。)
A「まあ 急に雨がふってきて かなんなあ。」(こまるなあ。)
B「そうですがねぇ。」(そうなんですよ。)

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9 〜が・〜やが
  この言い方は、相手に自分の意見への同調を 要求する場合に使います。
  語尾を上げずに使うこともありますが、語尾を上げると より一層 相手に「イエス」の返事を期待することになります。
  福知山のとなりの綾部市の人は 「〜やがああ?」と語尾を上げて使われる場合が多いようです。 
「このみかん いっかど おいしいが。」(このみかん けっこう おいしいね。)
「○○さんとこの奥さん よう しゃべってやが。
 (○○さんのところの 奥さん よくしゃべられますよね。)
「このごろ よう 雨がふるが。」(よく 雨がふりますね。)
A「なあなあ。 きょう さむない?」(ねえねえ。きょう 寒くない。)
B「そうやがぁ。うちも そうおもとったん。」
     (そうでしょう。わたしも そう 思っていたの。)
「○○ちゃん ごんべやで はらたつが。
        (いじわるだから はらがたつね。)

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10 〜わいな(あ)
   この言い方は、自分の気持ちや感想を言うときに使います。
「このみかん すいいわいな。
        (このみかん すっぱいよ。)
「はらへったで なんか たべたいわいな。
        (おなかがすいたから なにか 食べたいな。)
「このケーキ おいしないわいな。
        (このケーキ おいしくないな。)
「あんたのすきなように やっちゃったら ええわいな。
        (あなたのすきなように やれば いいじゃない。)
「そんなこと しんぱいせんでも ええわいな。」 
        (そんなこと 心配しなくても いいじゃない。)

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11 〜かいな(あ)
  この言い方は、「〜だっけ。」「〜ですか」とたずねたり 確かめたりするときに使います。
  家族や友達・同僚など親しい人に使います。
「なあなあ。きょうは 12日やったかいな。
      (ねえねえ。きょうは 12日 だったっけ。)
「5たす9は 14やったかいな。
      (5たす9は 14だったけ。)
「あんたとこの おねえさん もう けっこんしとってんかいな。
      (あなたのうちの おねえさん もう 結婚されているんだっけ。)
「あんたのすきなケーキゆうたら これかいな。
      (あなたのすきなケーキといえば これだっけ。)
そうかいな。」(そうだっけ。)


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12 〜しよか(〜しょうか)・〜しよかん(〜しょうかん)
   この言い方は, 「〜しようか・〜しようよ」と さそいかけるときに使います。
「かくれんぼ しよか。
   (かくれんぼ しようよ。)
「ふん。しよしよ。」
   (うん。やろうやろう。)
「そろそろ おひるにしょうかん。
  (そろそろ 昼ごはんに しましょうか。)
「えっ、もうこんな時間なん?お昼にしよ。」
  (えっ、もうこんな時間なの?昼ごはんにしましょう。)
「はよう かえろかん。あめがふりよるで。」
  (はやく 帰りましょうか。雨が ふり始めているから。)


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13 〜しよかいな
  この言い方は,「〜しよか・〜しようよ」と さそいかけるときに使います。
「〜しよか」にくらべて 少し強くなります。
「雨がふってきたで そろそろ やめよかいな。
 (雨がふってきたから そろそろ やめましょうよ。)
「ここらへんで いっぺん やすもかいな。
    (このへんで いちど 休もうよ。)
「もう いのかいな。
    (もう 帰りましょうよ。)
「なわとび やめて ドッジ しょうかいな。
  (なわとびをやめて ドッジボールを しようよ。)

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14 〜しよかいや
  この言い方は,おもに男性が「〜しようよ」と,相手をさそうときに使います。
 年輩の女性も使います。
「もう12時こ。ひるめしに しょうかいや。
            (もう12時か。昼ごはんにしようよ。)
「つかれたのう。やめよかいや。
            (つかれたなあ。やめようよ。)
「おそいのう。はよう いこかいや。
            (おそいなあ。早く 行こうよ。)

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15 〜れよかいや・〜できよかいや 
  この言い方は,おもに男性が「〜できるだろう」と,と言うときに使います。
  年輩の女性もつかいます。 
「時間 かかるのう。ほんでも ばんげには できよかいや。」
    (時間がかかるなあ。でも,よるには できるだろう。)
「仕事が おわらんのう。そんでも 8時には かえれよかいや。」
    (しごとが 終わらないなあ。それでも 8時には 帰れるだろう。)



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16 〜しよけえ
 この言い方は,男の人が「〜しょうよ」と,相手をさそうときに使います。
「ひまやのう。パチンコでも いこけえ。
            (ひまだね。パチンコにでも 行こうよ。)
「さかなつり しょうけえ。
            (魚つりを しようよ。)
「キャッチボール やろけえ。
            (キャッチボールを やろうよ。)


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17 〜しましょいな・しましょい
 この言い方は,「〜しましょうよ」と相手をさそうときに使います。おもに年輩の男女がつかいます。
 「しましょい」は,強くさそう意味になります。
「おなかがすいたで,そろそろ ひるごはんに しましょういな。
 (おなかがすいたから,そろそろ 昼ごはんに しましょうよ。)
「そんなん めんどくさいで,せんときましょかいな。
 (そんなことは めんどうくさいから しないでおきましょうよ。)
「なんぼ かんがえとっても しゃあない。この計画で やりましょい!
 (いくら 考えていても しかたがない。この計画で やりましょう!


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18 〜てん・〜しとってん・〜しとったん
   この言い方は、子どもや女性が使います。男性もやさしい言い方をするとき使います。
   
@「〜てん」は 「〜するの」「〜されるの」という 未来形の言い方になります。
「なあなあ。あんた ばんごはん なにしてん。
 (ねえねえ。あなたは 夕食は 何を作るの?)
A子「B子ちゃん。あんたとこのお母ちゃん、きょう どこいってん。
     (B子ちゃん。あなたのうちのお母さんは、きょう どこへ行かれるの?)
B子「お母ちゃんか?パーマ当てにいってん。(いってや。)」
     (お母さん?パーマをかけに 行くよ。)
※A子は 丁寧語として「〜てん」を使っていますが、B子のように身内にも使います。

A「〜しとってん」は 「〜しているの」「〜されているの」という 現在進行形の言い方になります。
「あんたとこのお父ちゃん、今 何しとってん。
 (あなたのうちのお父さんは 今 何をされているの?)
「会社に いっとってや。」
 (会社に 行っているよ。)

B「〜しとったん」は 「〜していたの」「〜していた」と 過去進行形の言い方になります。
「なあなあ。 あんた きのうの日曜 何しとったん。
   (ねえねえ。あなた きのうの日曜日 何していたの。)
「きのうは 映画 見に いっとったん。」 
   (きのうは 映画を見に行ってたの。)


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19 〜してみ・〜してみな・〜してみなん
 この言い方は 「〜してごらん・〜をためしてごらん」と言う意味になります。
 「〜してみ」「〜してみな」については 語尾を上げずに強めて言うと 命令形になります。 
「このケーキ たべてみ?おいしいで。」
  (このケーキを たべてごらん?おいしいよ。)
「このくすり のんでみな?ようきくで。」
  (この薬を のんでごらん。よくきくよ。)
「このえいが 見てみなん。ものすごお おもろいで。」
  (このえいが 見てごらん。ものすごく おもしろいよ。)


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20 〜わな
 この言い方は 「〜だってば」「〜だよ」と,自分の意見を少し強めて言うときに使います。
※夫婦の会話
A男「わえのさいふ どこにあるか しらんこ?」
        (おれのサイフ どこにあるか 知らないか?)
B子「あんたのんやったら こたつの上に あるわな。」 
        (あなたのだったら こたつの上に あるよ。) 
子「おかあちゃん 遠足いつやったかいなあ。」
    (お母さん 遠足は いつだったけ。)
母「いっぺん聞いたら おぼえときなん。あしたやわな。
    (一回聞いたら おぼえておきなさい!明日よ!) 


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21 〜しなあや
 この言い方は おもに女性や子どもが「〜しなさいよ」と 相手に要求するときに使います。
「○○君!!わりこみせんと じゅんばん まもんなあや。
          (割り込みをしないで 順番を まもりなさいよ。)
「○○ちゃん!給食 のこさんと たべなあや。
          (給食を のこさないで たべなさいよ。)
「○○君!そんなことしたら いかんやん。あやまんなあや。
          (そんなことしたら いけないよ。あやまりなさいよ。)
「○○ちゃん!ちゃんと そうじしなあや。
          (ちゃんと そうじを しなさいよ。)


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22 〜しちゃろ・〜やっちゃろ
 @「〜しよう・〜してみよう」と,自分で決めるときの言い方。おもにお年寄りや男性が使います。
  
「うまそうやのう。わしも くうちゃろ。」
      (うまそうだなあ。わたしも 食べてみよう。)
「ひまやで テレビでも みちゃろ。」
     (ひまだから テレビでも 見よう。)

 A「〜してあげよう」と,相手に言うとき。お年寄りや男性が使います。
「へたやのう。かしてみい。わいがやっちゃろ。」
  (へただなあ。かしてごらん。おれが やってやろう。)

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23 〜しちゃろこ・〜やっちゃろこ
 「〜してあげようか」と,言うときの言い方です。おもにお年寄りや男性が使います。
  
「こたえ わからへんのんこ。おしえちゃろこ。」
   (答が わからないのか。教えてあげようか。)
「おじいちゃんが 宿題 てつどうちゃろこ。」
   (おじいちゃんが 宿題を 手伝ってあげようか。)


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24 〜やわ
 「〜だわ」と言うときの言い方です。おもに女性が使います。
「ぜったい そうやわ。」
       (ぜったい そうだわ。)
「あんたには このふく ちっと はでやわ。」
       (あなたには この服は 少し 派手だわ。)
「あの人 ○○さんとこの おくさんやわ。」
       (○○さんのうちの おくさんだわ。)

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25 〜じゃわ
 「〜だわ」「〜だよ」と言うときの言い方で,おもに年輩の人が使います。
「○○さんは カラオケ じょうずじゃわ。」
             (カラオケが じょうずだわ。)
「天気予報では きょうは 雨じゃわ。」
             (天気予報では きょうは 雨だよ。)

〜じゃわやあ
「〜じゃわ」の強めです。
どちらかというと,嘆いたり残念がったりするときに使います。
「病院 きょうじゃわやあ。もう まにあわへん。」
 (病院に行く日 きょうだよ。もう まにあわないよ。)
「運動会 楽しみにしとったのに 雨じゃわやあ。」
 (運動会 楽しみにしていたのに 雨だよ。)

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26 〜まい・〜しよまいて
 「〜ないだろう」と 言うときの言い方です。おもに 年輩の人が使います。
「なんぼなんでも あの人は そんなことは しよまい(て)。」
     (いくらなんでも あの人は そんなことは しないだろう。) 
「ばんまでは あめは ふろまい。」
     (夜までは 雨は ふらないだろう。)

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27 〜しちゃってえ
 「〜してあげてよ」「〜してやってよ」と 言うときの言い方です。
「雨がふってきたで かさを 学校に持っていっちゃってえ。」
  (雨が降ってきたから かさを 学校に持っていってやってよ。)
「弟は いそがしいで あんたが かわりに やっちゃってえや。」
 (弟は いそがしいから あなたがかわりに してやってよ。)


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28 〜してか・〜してですか
  「〜しますか?」と,相手にたずねたり,第三者のことをたずねたりするときに使います。
  「〜してか」は,友達や家族に使います。「〜してですか」は,「〜されますか?」というように
ていねいな言い方になります。
「このあめ おいしんやで。あんたも たべてか?」
        (このあめ おいしんだよ。あなたも食べる?)
「このうた よいなあ。あんたとこの おかあさんも カラオケで うとてか?
  (このうた いいねえ。あなたの おかあさんも カラオケで 歌われますか?)
「きょう 集会所で そうかいがあるんやけど いってですjか?」
 (きょう 集会所で 総会があるんですけど 行かれますか?)


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29 〜か
  「〜ですか?」「〜する?」と,疑問文につきます。
「きょう あめか?」
           (きょうは あめですか?)
「このほん おもろいで。よむか?」
       (この本 おもしろいよ。読む?)


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30 〜かて・〜かって
@「〜ても」
「いまごろ べんきょうしたかって あしたのしけん あかんて。」
 (いまごろ勉強しても あしたの試験 だめだって。)


A否定文といっしょに使って「〜しなくても」という意味になります。
「あんたがせんかて だれか ほかのひとが やってんちゃうか。」
 (あなたが やらなくても,だれかほかの人が やるのとちがう?)
「おなか すいてへんで ばんごはん たべんかて なんともないで。」
 (おなかが すいていないから ばんごはんを食べなくても だいじょうぶだよ。)


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31 〜やいな(あ)
  「〜ですか」「〜だっけ」と たずねるときに使います。
 家族や同僚・親しい人に使います。
「なあなあ。あの人 だれやいなあ。
      (ねえねえ。あの人 だれ?))
「5×9のこたえは なんやいなあ。
      (5×9のこたえは なんだっけ。)
「あんたとこの おねえさんのしごと  なんやいなあ。
      (あなたのうちの おねえさんのしごと なんだっけ。)
「あんたのすきなかしゅ だれやいなあ。
      (あなたのすきなかしゅは だれだっけ。)


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32 〜なるで・〜なっで
 「〜なるよ」と いうときに使います。
「この ゼリー ひやてみなん。もっと おいしなるで(なっで)。」
(このゼリーを ひやしてごらん。もっとおいしくなるよ。) 
「はよう しなよ。もうじき 8時になるで(なっで)。」
(はやく しなさいよ。もうすぐ 8時になるよ。)
「しせいようせんと めぇ わるなるで(なっで)。」
(しせいを よくしないと 目が悪くなるよ。)
 
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33 〜やげな
 「〜らしい」「〜だそうだ」というふうに,自分で知ったことや人から聞いたことを
話すときにつかいます。
 年輩の女性を中心に男性もつかいます。
「○○さんとこの むすめさん もうじき けっこんしてんやげな。」
  (○○さんのところの むすめさん 
                   もうすぐ けっこんされるそうよ。)
「○○さんとこ いえ たててんやげな。」
  (○○さん 家を たてるらしいよ。)


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34 〜そいな
 「〜させようよ」と,だれかに何かをさせようと提案するときの言い方です。
「どうなるか わからんけど,いっぺん やらそいな。」
 (どうなるか わからないけれど,一度 やらそうよ。)
「けがするかも わからんけど,ほうちょう つかわそいな。」
 (けがをするかもしれないけれど,包丁を つかわそうよ。)


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35 〜してえ・〜してえな・〜してえや
 「〜してよ」と,相手にたのむときに使います。
「かくれんぼ ぼくも よしてえ。」
  (かくれんぼに ぼくも なかまに入れてよ。)
「そのマンガ ぼくも みせてえな。」
  (そのマンガ ぼくも 見せてよ。)
「ええやん。100円 かしてえや。」
  (いいだろう。100円 かしてよ。)


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36 〜ねええ
この言い方は,話の途中であろうと,文末であろうと,しょっちゅう出てきます。
語尾を上げて言います。
A「わたしらあにとったらねええ,このりょうりはねええ,ちょっとおおすぎますねええ。」
  (私たちにとったら このりょうりは 少しおおすぎますね。)
B「そうですねええ。」
  (そうですね。)
A「2年生にとってねええ この本は ちょっとむりちゃいますか?」
  (2年生にとっては この本は ちょっと無理ではないですか?)
B「かんじも ようけ あるしねええ。」
  (漢字も たくさん あるしね。)


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37 〜してくんなはれ
「〜してください」と,相手にたのむときに使います。女性のお年寄りが使います。
「このまえは おれいも ちゃんと いわへんで こらえてくんなはれ。」
  (この前は お礼もちゃんと言わなくて ゆるしてください。)


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38 〜してこ
「〜してこよう」と,自分の気持ちを表すときに使います。
「そのふく よいなあ。うちも こおてこ。」
     (そのふく いいねえ。わたしも 買ってこよう。)
「あめ やんだで あそんでこ。」
     (雨が やんだから あそんでこようっと。)


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39 〜せな
「〜しないと(だめ)」のいい方で使います。相手に対して言うときも,自分自身に
言うときも使います。
「テレビばっかしみて・・・しゅくだい せな。」
   (テレビばっかり見て・・・宿題を しなきゃ・・・。)
「ストーブの石油 ないわ。はよ いれな。」
   (ストーブの石油がないよ。はやく 入れないと。)



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