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MPD-NET ET FAQ (Essential Thrombocythemia)日本語版

日本語版更新日2001年4月12日
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管理者: Joyce R. Niblack
MPD Research Center
115 E. 72nd
New York City, NY 10021
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E-MAIL: JNiblack@aol.com
Last updated 9/30/97
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寄稿者    Email
Joyce Niblack JNiblack@aol.com (teamleader)
Bonnie Falcon BBRKFalcon.@GNN.com
Julie Moore Kenmoore@pop.erols.com
Dawn Summitt Summitt4@aol.com       
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この中に含まれる著述は一般的な性質のものであり、内科医または他の適切な専門家による勧告の変わりに個別のアドバイスとして解釈しないでください。
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Translated by Koichiro Tanaka bear@mxa.nkansai.ne.jp
under permisson by Joyce Niblack


 

   INDEX

本態性血小板血症(Essential Thrombocythemia:ET)とは何ですか?

MPD(骨髄増殖性疾患、Myelo Proliferative Disease)とは何ですか?

本態性血小板血症の定義は?

ETの原因はなんですか?

本態性血小板血症の診断方法は?

一次性血小板血症と二次性血小板血症とはどう見分けるのですか?

この病気の他の名前は何ですか?

ETは治りますか?

どのくらい生きることができますか?

ETはどれくらいの割合でおきるのですか、どのくらい稀なのですか?

患者は血小板が増えるだけですか?

血小板が増えたら、危険なのですか?

ETの治療法は?

骨髄生検は必要ですか?またどんなものですか?

ETから起きる症状は何ですか??

更年期になったときホルモン補充療法を受けられますか?

治療を始める診断基準は何ですか?

子供に遺伝しますか?

ET患者の死因は何ですか?

変化や進行を示す症状や出来事は何ですか?

本態性血小板血症はがんですか?

子供も罹病するのですか?

子供は大人とちがった反応をするのですか??

ETになった子供は骨髄移植を受けられますか?

血栓をともなう痣(あざ)は何故できるのですか?

ETは人生をどう変えますか??

他にどこで情報を得られますか?



本態性血小板血症(Essential Thrombocythemia:ET)とは何ですか。


本態性血小板血症は骨髄増殖性疾患(Myeloproliferative diseases:MPD)のひとつです。ETはMPDの変種で400,000以上の血小板数によって特徴づけられます。MPDには他に真性多血症(Polycythemia Vera:PV)、一次性骨髄線維症(Agnogenic Myeloid Metaplasia:AMM)、二次性骨髄線維症(secondary Myelofibrosis:MF)、そして慢性骨髄性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia:CML)があります。これらの変種はそれぞれ明らかな特徴を持っていて、もっとも顕著な関与を示す細胞のタイプで病名がつけられます。これらの異なった症候群の特徴には重なり合う部分が多く、ひとつの症候から別の症候への移行がよく起こります。このことについては後述してあります。
(注)血小板増多症(Thrombocythemia)と血小板減少症(Thrombocytopenia)を混同しないようにしてください。

MPD(骨髄増殖性疾患、Myelo Proliferative Disease)とは何ですか。

“Myelo(マイエロウ)”とは骨髄をあらわすギリシャ語です。
“Proliferative(プロリフレイティウ゛)”は成長または再生を意味します。
“Disease(ディジーズ)”はある器官の機能異常のことです。

MPDは文字通り”Marrow Proliferative Disease(骨髄の再生の病気)、つまり、骨髄器官の機能異常のことです。

骨髄は血液を造る(hematopeitic,造血)器官です。「造血前駆細胞 または 幹細胞」と呼ばれる造血細胞から成り、重要な機能が2つあります。

(1) 今後の増殖または成長にそなえ、幹細胞の蓄えを一定に保つための自己再生
(2) 骨髄を離れ、血液循環に入っていく成人血球細胞に成熟する能力

前駆細胞は赤血球(RBC)、数種の白血球(WBC)、そして血小板といったいくつかの血液細胞を造りだし、その多能性ゆえに「多能性造血前駆細胞(PHPC)」と呼ばれています。ひとつひとつのPHPCは自己再生(clone,クローン)でき、多くの娘細胞(blast,ブラスト)を作り出すことができる幹細胞なのです。正常な骨髄は、すべて自己再生をし、順に赤血球、白血球、そして血小板になっていく娘細胞を形成する造血クローンから成り立っています。この献身的な娘細胞は繰り返し分裂し、その増殖で骨髄は異なったタイプの未成熟な、または発育中の細胞でいっぱいになります。正常な骨髄はまた異なった細胞タイプの生産のバランスをとるので、適切な割合で血液中に現れるのです。

MPDでは、1個の異常なPHPCクローンが成長の優先権をにぎり、正常なPHPCクローンを犠牲にして、異常増殖してしまいます。このPHPCクローンは「異常」なのですが、それでもまだ自己再生をし数種類の血球を作り出すことができます。異常なクローンから作り出された細胞と異常な細胞から作り出された細胞を識別するのは困難かもしれません。 しかし、私たちがMPDで経験するのは、特定のタイプの細胞の増殖過剰か減少なのです。したがって、MPDは異なったタイプの血球の生産のバランスが正常でなくなり、作り出されたすべてのタイプの血球が異常になります。

本態性血小板血症の定義は?

血小板血症(thrombocythemia)または血小板増多症(thrombocytosis)は骨髄増殖性疾患のもとで、血小板数が1立方ミリメートルあたり400,000個を超える状態のことです。この状態が最も顕著な異常のときに、本態性血小板血症と分類されます。異常な巨核級の増殖(血小板前駆細胞)はMPDのすべての変種に見られますが、PV、CML、AMMの増殖期では、血小板の上昇がよく起こります。逆にET患者にも白血球(WBC)、ヘマトクリット(HCT)、ヘモグロビン(HG)の上昇が起こることもあるので、慎重に鑑別したうえでの診断は不可欠です。

ETの原因はなんですか?

原因は不明です。すべての慢性骨髄性増殖疾患では赤血球、特定の白血球、血小板を作り出す働きのある幹細胞が異常を起こし、血液の成分バランスを保てなくなります。本態性血小板血症では、骨髄が血小板を過多に作り出すのです。

本態性血小板血症の診断方法は?

本態性血小板血症の診断は基本的に除外診断です。

1) 感染、がん、などの二次性血小板血症がみられない
2) 赤血球容量は正常(真性多血症の除外)
3) 骨髄内の鉄は正常か、貯蔵鉄が減少しているとき、一ヶ月間の鉄の口径投与で
ヘモグロビンの増加が起きずに、貯蔵鉄が過多になる。
4) 骨髄生検でコラーゲンの繊維化が見られない(骨髄線維症の除外)
5) 骨髄穿刺でフィラデルフィア染色体が見られない。(慢性骨髄性白血病の除外)

にもかかわらず血小板数が増加していた場合、診断は確定的です。


一次性血小板血症と二次性血小板血症とはどう見分けるのですか?

先に述べた診断基準により、がん、感染症などの病気が除外されて、骨髄の異常があるなら、診断は本態性血小板血症になります。

この病気の他の名前は何ですか?

本態性血小板増多症(Essential thrmbocytosis)、血小板増多症(thrombocytosis)、
原発性血小板増多症(primary thrmobocytosis),ET


ETは治りますか?

ETは慢性疾患です。現段階で唯一治癒の可能性があるのは適合するドナーからの骨髄移植です。 ほとんどのET患者はこの処置を受けることができません。付随する危険性や経費のために、骨髄移植は基本的に生命を脅かす病気に先に行われます。ETはこのカテゴリーには入りません。しかし、兆候や合併症の危険度を減らすためにできることはたくさんあります。

どのくらい生きることができますか?

ET患者は、きちんと観察され、必要に応じて治療されれば通常の寿命を全うする可能性が非常に高いです。 私たちのMPD-NETオンライン・ディスカッショングループには91歳のET患者さんがいます。80年代に診断された人たちを、半ば死にそうなくらい恐がらせた医学文献の古い統計は忘れましょう。多くの内科医は定期的に血小板数を計測しないので、心臓麻痺や心臓発作などを起こし、すでに苦しんでいる状態になった後でこの病気と診断されることがかつては多かったのです。また、高齢者の病気だと考えられたこともあったのです。わたしたちのMPD−NETサポート・グループの中で一番若い患者は6歳で診断されて、現在8歳です。

ETは慢性の悪性血液疾患であり、血液医の定期的なチェックを受けることが賢明であり、視覚障害、わけの分からない痛み、しびれ、刺すような痛み、出血などのどんな症状でも医者に言うことが大切であり、ETの症状がある人は治療が必要だと言うことを忘れないで下さい。しかし、ETはコントロールは可能であり、ETを持ちながらでも長期間生きることができるのです。

ETはどれくらいの割合でおきるのですか、どのくらい稀なのですか?

この病気は100万人に1人くらいの割合で起こります。しかしながらETはもっと頻繁に起こるが、単に多くの場合、診断されないだけだと考えている人もいます。ETはまれであり、稀少難病(orphan disease)に分類されます。

患者は血小板が増えるだけですか?

本態性血小板血症では、血小板数の増加に加えて、血小板の、大きさ、かたち、密度、機能が異常なことがよくあります。自然凝集(集まって固まること)が起こることがあり、そのためにET患者は血栓症をおこす危険があります。同時に出血の危険度も増大することがあります。Dr.ギルバートによれば、臨床所見で顕著なのは、出血(血が流れること、鼻血、原因不明な消化管出血、術後の出血)と微小血管の閉塞(足や手の指のチアノーゼ[色を失って、青白いか、灰色になること]、紅斑(赤み)、体のほてりとともにおきる頭痛、麻痺、しびれ、痛痒感、一過性脳虚血発作などの多くの神経症状です。

全てのMPDは他の血球数が増加していることが稀ではありません。例えば、血小板数が高いことに加えて、白血球数も増加していることもあります。

血小板が増えたら、危険なのですか?

血小板数だけが増えても、合併症が起こるかどうかはわかりません。赤血球増多症(ヘマトクリットとヘモグロビンの増加によって、血液容量と濃度が増加する。)の見られない血小板血症でも、心臓麻痺、脳卒中、血栓静脈炎などの、大きな血管の閉塞や梗塞の危険性が高くなることは推測できます。しかし、若いET患者は、治療が成功している老年の患者より、そのようなことが起きることは少ないです。しかし、血小板数の増加とともに赤血球体積の増加による血液容量と濃度の増加が存在する場合は、大きな血管の閉塞の危険性が非常に高くなります。血小板の増加は手術中の出血過剰の危険性があり、医者は手術前に血小板数を減らそうとすることが多いです。しかし、それが最良というわけではなく、予想されうる病気の進行に合わせた行動をしなければなりません。血小板数が上昇した場合は、危険性も増加するという原則を忘れずに、あなた自身の病気の進行に基づき医者と相談して下さい。

ETの治療法は?

治療法は患者により異なり、また、症状や合併症があるかどうかによっても異なります。現在主流の治療法は、無治療、少量のアスピリン、インターフェロン、アナグレリド、ハイドレアです。

私たちのグループの91歳のET患者は、最近、急いで買い物をしていた女性のショッピングカートにぶつかり、非常に大量の皮膚と肉を取った後、出血がなかなか止まらなかった出来事以外は、何の問題もありませんでした。彼は何かが皮膚を這い回るような、皮膚のかゆみ、痛みを周期的に訴えています。彼は手術が必要なときは、短期間ハイドレアで治療を受け、血小板を急速に減らす、それだけでした。しばらくの期間、少量のアスピリンも服用していましたが、鼻血が出たので、今は何も服用していません。

この病気は慢性なので、合併症がおこった患者は、一生治療が必要です。

単純に言うと、症状があってもなくても合併症のないETで、脾臓の腫れがなく、血小板数の上昇だけが問題ならば、アナグレリドが選択するべき薬かもしれません。アナグレリドはアスピリンとともにこの病気の第一の有効な薬剤であり、化学療法剤でも免疫調整剤でもありません。アナグレリドは今年のはじめにFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可され、現在、合衆国では、医師の処方箋があれば使用することができます。この薬をやめたとき、また心臓血管に副作用が見られるばあいは、血小板数は再び上昇します。

ハイドレア(ヒドロキシン尿素)は数十年も使われてきた、骨髄機能を抑制する化学療法剤です。連続投与を開始して8年前後で二次性の急性白血病の発症率が増加する危険性が報告されているため、若い患者に使うことを好まない医者もいますが、無治療のET患者の急性白血病への転化率は非常に低く、数字は文献によってまちまちですが、ハイドレアで治療された患者の5〜10%の確率のようです。この危険性は最小で許容範囲であると考える医者も、そう考えない医者もいます。他の治療に耐えられず、ハイドレアしか選択がない患者もいます。これはそれぞれの患者が、それぞれの血液科医(腫瘍学医)と話し合わなければいけない問題です。この薬剤を止めたときは、血小板や他の血球数は再び上昇します。

インターフェロンも治療の一つです。インターフェロン治療をするべきかそうでないかは、医学分野では意見の分かれるところです。様々の理由からインターフェロンを使わない医者もいます。錠剤を飲めば済むところを注射をさせなければならないこと。長期間投与による副作用が知られていないという議論があること(この病気に対するインターフェロンは1980年代半ばからしか使われていません)。より安く、より手軽な薬剤を越える明らかな利点が全く見られないことなどです。

インターフェロン治療をする医者の間でも意見が分かれています。必要なときだけ治療を繰り返すのがいいと信じる医者もいれば、病状のコントロールの上で、低容量の維持療法がいいと信じる医者もいます。治癒を意味するわけではありませんが、Dr.ギルバートはインターフェロン治療の利点が他の治療よりも長く続くことを発見しています。彼女の患者の一人は、5年間も何の治療も受けずに済むことができました。インターフェロンをやめて、ハイドレアやアナグレリドを再び服用しても、この利点が即座になくなることはありません。

骨髄生検は必要ですか?またどんなものですか?

はい、必要です。患者の体験することはさまざまです。一般的には、横になり身をかがめます。専用の針が使われ腰骨に差し込まれ、骨髄の中心を抽出し、骨髄の中身を吸い出します。この処置の前には、局部麻酔が注射され、骨髄を麻痺させます。しかし、骨髄内部を麻痺させる方法はないので、瞬間的に鋭い痛みがあります。 局部麻酔が効くまで待ってほしいと医者に強く言えば、ずっと楽にこの処置を受けることができます。すぐに注射をさせたり、穿刺させてはいけません。処置の約1時間前に、中程度の鎮静剤を投薬してもらうと、処置自体がより楽になります。最終的には、医者は薬を混合したもの(デモレルとヴァーセド、モルヒネとバリウム)を静脈注射することになりますが、患者は処置の間ずっと眠ってしまいます。いずれにしても、外来での処置ですから、血液医の診療室で行われるのが普通です。

ETから起きる症状は何ですか?

この病気にともなって起きる可能性のある症状はたくさんあります。血小板が非常に高い時の視覚障害は多くの人が経験しています。たいていは、ふらつきや軽度の偏頭痛を訴えます。私たちのグループのある患者は中程度の脳卒中が起こる直前に、頻脈があったと言っています。あまり重篤でない症状としては、あざ、歯茎や鼻血などの出血、痛み、チクチクした痛み、足や手の指のほてり、しびれ、皮膚の痛みを伴う感覚の異常、腕を何かが這っている感じ、頭痛、疲労などが起こる場合があります。より深刻な症状には、脳卒中、心臓発作、肺梗塞、血栓性静脈炎(足に痛みやはれが起きるでしょう。)、出血などがあります。骨髄様化生がある場合は、患者は肝臓や脾臓の部位に張りを感じることがあります。そこが痛むかもしれません。

骨髄増殖性疾患にともなって起こる小うるさい代謝異常もあります。

−尿酸値の上昇は、様々な進行状況のMPD患者の約半分に見られます。治療しなければ、尿酸結石、尿酸性神経障害、急性痛風、慢性痛風性関節炎を引き起こすことになり、結果として、関節痛を経験する場合もあります。

−低コレステロール状態(低コレステロール血症)、特に脾腫をともなった低コレステロール血症。

−ヒスタミン値の上昇。ヒスタミン放出の増加を示す症状には、かゆみ(入浴後やシャワーの後におきる特徴がある。)、胸やけ、酸性のおくび(げっぷ)、消化性潰瘍、象徴の運動過剰、顔面紅潮、血管神経性浮腫(皮膚、粘膜、内臓の腫れ)などがあります。これはMPD患者の3分の2に起こり、好塩基球の上昇や高ヒスタミン血症の存在と関係があります。

−通常は、貧血によるものでない衰弱や疲労として顕れることの多い代謝亢進。

更年期になったときホルモン補充療法を受けられますか?

これは主治医と相談しなければなりません。わたしたちのMPD-NETにはホルモン補充療法でトラブルが起きた患者さんが3人います。一人は経口エストロゲン補充療法剤の投与開始後6週間で片方の足に血栓性静脈炎ができ、中程度の脳卒中をおこしました。彼女は膣クリーム以外のホルモン補充療法を避けるように言われ、それ以来問題は起きていません。もう一人はパッチ剤を使っている間に、肝静脈に血栓ができ、もう少しで死ぬところでした。彼女も膣クリームだけを使うように言われました。しかし膣クリームを使った後に両足の機能が徐々に失われていった女性がいます。ホルモン補充治療については一人一人の女性が産婦人科医ではなく血液医と相談しなければなりません。血栓の危険因子は患者によって異なり、担当の血液医があなたの個人的な状態を評価する一番よい立場にいるからです。

治療を始める診断基準は何ですか?

これは医者によって異なっていることがあります。一般的には、患者がETによる症状を自覚していない場合は、定期的な経過観察をしながらの小児用アスピリン投与が唯一の治療であるかも知れません。患者が脳卒中、心臓発作、血栓性静脈炎を呈している場合は、それ以上の合併症の危険性を減らすために血小板を減らなくてはいけないことは明らかなので、治療が直ちに開始されることになります。骨外造血を意味する脾腫や肝腫が見られた場合は、治療が適当です。症状があれば治療を、症状がなければ無治療で、ということです。

子供に遺伝しますか?

私たちの91歳のET患者さんの娘もETです。また、私たちのMPD-NETにはETの2人姉妹がいますが、彼女たちの父親は診断はされていませんが、ETの合併症(40歳で心臓発作)で亡くなっています。4世代にわたって、ETや他の骨髄増殖性疾患の診断を受けた家系が15今までに文献で報告されています。家族性の発症例があるのですが、現在のところ、医学界は共通の異常遺伝子を特定できていませんし、これらの例が遺伝性のものであると結論づけようとはしたくないようです。しかし、DR.ギルバートは、MPD患者の子供の主治医には、MPDのことを知らせるようにすすめています。

ET患者の死因は何ですか?

適切に経過観察、治療されていれば、ほとんどの場合は老人性の病気によるものです。

変化や進行を示す症状や出来事は何ですか?

経過観察と定期的な骨髄検査が重要な理由の一つは、血球数や患者の自覚症状では、はっきりわからない骨髄の変化が起こりうることです。例えば、MPD-NETグループの一人のET患者は軽度の骨髄線維化の傾向が見つかっています。これは2回とも骨髄生検で見つかったの、早い段階でわかったのです。最初のときは、インターフェロン治療によって骨髄の線維化を逆転させることができました。現在、彼女は再度の望みをかけて、インターフェロンに戻っています。彼女の2回目の骨髄生検は、過去20カ月間のアナグレリド服用によって保たれてきた血小板も含む全血球数の軽度の増加、頭痛、脾臓付近の圧迫感、疲労によって、おこなわれました。

血球数の急激な変化、または双方向への漸進的な推移、少し前まではなかった症状(出血、頭痛、疲労、足や腹部の腫れ、原因不明な痛みなど)が出てきた場合は、医者にかかりましょう。また、覚えておかなければいけないのは、ETになっても他の病気にはかかるということです。20年以上にわたる1、200人以上の真性多血症患者の遡及的な研究では、200人程度が死亡しており、その3分の1は心臓血管疾患で、3分の1はガンが原因です。


本態性血小板血症はがんですか?

ちがいます。がん細胞ははありません。しかしETは慢性の悪性血液腫瘍とみなされています。このことは混乱を招くことがあり、保険会社はそれぞれに異なった考え方をしています。

子供も罹病するのですか?

残念ながら、します。私たちのサポートグループにいる一番幼い子供は6歳です。MDアンダーソンではこの子をアナグレリドで治療していますし、他の子供達もアナグレリドで治療されていることが報告もあります。また、現在4人の子供達が治療を受けています。

子供は大人とちがった反応をするのですか?

そもそもETは老年期の病気と考えられており、10年ほど前までは幼い患者の症状はおおむね無視されてきました。それで、若いET患者についての文献はあまりなく、それらのほとんどがアナグレリドでの治療を報告しているだけです。私たちはあるティーンエイジャーの母親の話を聞いたことがありますが、その娘さんは数々の重篤な合併症を引き起こしましたが、彼女がETだとかわったのは、脾臓を摘出したあと偶然にでした。何年間も彼女の症状は無視され続け、これが大人と同じ様な問題を引き起こす原因になったのです。

ETになった子供は骨髄移植を受けられますか?

これは主治医と相談しなければならない問題です。私たちのグループには3歳のPVの子供がいますが、父親を血縁者ドナーとして骨髄移植を受ける予定です。おそらく、医学界は幼い子供に骨髄移植をさらに積極的に行おうとしています。そうれでなければ、その子供達は大変長期間の治療に立ち向かわなくてはならないからです。

血栓をともなう痣(あざ)は何故できるのですか?

痣は皮下出血によって起こります。出血が多すぎ身体がそれを止めようとして、痣の部分に血栓が作られるのかも知れません。凝血は出血に対する正常な身体反応です。

ETは人生をどう変えますか?

これは診断されて間もないET患者さんに共通の質問です。そこで、全員がET患者であるこのFAQチームに彼らのことを話してくるようお願いしました。

ジョイス( Joyce )、58歳、1988年診断。
私のQOLは診断後、明らかによくなりました。とにかくいろいろな症状−頭痛、視覚障害、胃の障害、手足のしびれやチクチクした痛み、手や足の指の痛み−に長い間悩まされて、訴えてもきました。それらに何とか耐えていると、その内に脾臓のあたりに圧迫感を覚え、鋭い、耐えられないほどの痛むようになりました。シートベルトを着けようと身体をひねると涙が出てくるほどでした。そして、約一年後、気管支炎が何度も起こり、だんだんひどくなってきました。抗生物質を何度も使いましたが、白血球数は着実に上がり続けました。感染症の専門医にまわされ、あちこち調べられて、血液検査の結果、血液医が呼ばれ、PVだと言われました。「あなたは5年以内に死ぬでしょう。確認の意味で赤血球体積を調べてみましょう。」と。しかし、赤血球体積は正常だったので、ふりだしに戻ってしまいました。医師達が私を頭のいかれた患者のように扱っていると、夫は言いました。いろいろな症状の全てに対して処方された薬で、薬戸棚はいっぱいになっていました。結局、医師はすべてを更年期のせいにし、ホルモン補充療法を始めました。無症候性の偏頭痛( slient migraines )が増え、軽い卒中が起きた後、血栓性静脈炎が起きたのことで、やっと血液医に紹介され、きちんと診断されたのです。血小板数がコントロールされ、脾臓の腫れが正常に戻ると、体調もとても良くなっていきました。

現在、これら( MPD )は慢性で、現時点では治癒できない病気ですから、定期的な治療が必要です。最初、私はハイドレアで治療されました。速やかに血小板数を下げ、危険な状態から脱するのが狙いです。その通りになりましたが、同時に骨髄を抑制しすぎで、元に戻るまでに6カ月かかりました。インターフェロンが私にはベストな治療です。軽い骨髄の線維化が逆転し、過形成も明らかに減少し、また、骨髄球/赤血球の比率も正常になるなどがありましたが、中でも一番良かったのは、インターフェロンの効果が持続し、無治療で3年間過ごせたことです。その後20カ月はアナグレリドだけでしたが、軽い骨髄の線維化が再発したため、現在はインターフェロン治療に戻っています。

インターフェロン治療の間は、より用心して自分のペースを守らなければなりませんし、何か変わったことがあれば医師に報告するように心がけています。たびたび病院に行かなくてはならないこと、一生治療が必要な慢性疾患であることを別にすれば、順調な人生です。一番辛いのは身体の無理が利かないことです。瞑想、リラクゼーション、運動が大変有効なことも実感しました。

ベン( Ben )、91歳、1988年診断。
私はジョイスの父です。このFAQチームのメンバーではありませんが、ジョイスに書いてくれと頼まれました(ので)。私の血小板は何十年もの間、120万〜230万でしたが、背中と足のひどい痛み、右足の脱力感があり、CTで椎骨の骨折が見つかった(ETとは関係がありませんが)ときに、初めてETと診断されました。私はひどい貧血でもありましたので、妻がガンで死んだときに、私もガンだろうと言われました。妻のガンとジョイスのETを診断した医者が、私の診断も下しました。彼は通院記録を調べて、数年前に大きな手術で採血された時、誰一人として私の血小板の増加に気を止めていなかったことを発見しました。いつETが発症したのか、はっきりしませんが、少なくとも70歳代始めからでしょう。娘とは違って、私にはこれといった問題はありませんでした。血小板が200万を越えたとき、合併症の危険を減らすために短期間ハイドレアで治療されました。手術前に血小板を減らすために、短期間に、集中的に、ハイドレアが使われたこともあります。小児用アスピリンを一日一錠飲むように言われましたが、鼻血が出たので止めました。そうかなと思える唯一の症状は皮膚の沸き立つような感覚です。何かが皮膚の上を這っているような感じで、時にしびれたり、チクチクとした痛みがあります。私の手足はすぐに冷たくなります。動きたくない日もありますが、心臓のせいなのか、糖尿病のせいなのか、ETのせいなのか、はたまた年齢のせいなのかはわからないでしょう。背中の痛みはだいたい常にありますが、それに負けたくはありません。一日に30〜60分は散歩します。読書もします。私は人生を楽しんでいます。何か悪いことが起きたときの私のモットーは「最悪のことが起こっても、何とかなる」です。

ボニー( Bonnie ) F.、38歳、1981年診断。
21歳の時、身体じゅうに発疹ができました。関節痛もあり、疲れやすかったです。発疹が気管支にまで進行してきたときは、アタラックス、ベナドリル、メドロールをまとめて飲みながら切り抜けて、優秀な成績で呼吸器科の療法士の過程を修了しました。その発疹は3年間ずっとありました。私は血小板の治療にはアスピリンを飲んでいただけでしたが、5年以内に健康をおびやかすような恐ろしいことが起きるだろうと言われていました。彼ら(医者)は間違っていました。私は2人の健康な子供を産みました。その内の一人はETとは関係はありませんが、劇的な誕生でした。私は小さな病院でパートをしていましたが、在宅の呼吸器医療を始めました。2年前、スローモーションで動いているように感じ、あらゆることについていけなくなったようでした。私の血小板数は一日一錠のアスピリンで、75万前後でした。私は在宅医療の会社で働いていましたが、勤務時間を減らしても、だんだんと疲労感がひどくなっていきました。無症候性の偏頭痛(「洞の感染症に違いない。」と言われました。)、途切れることのない吐き気、疲労感、数回の気管支炎の
発作、いつも感じる倦怠感などを体験しました。今年の1月、右半身のしびれと痛みが起こり、恐ろしい思いをしました。救急治療室に運ばれて、血小板が150万あることがわかりました。翌日ハイドレアを始めて、血球数が安定するまでに8カ月かかりました。最初、私はハイドレアにまったく反応しませんでしたが、反応があったときは、大変でした。一日に12〜14時間は寝ているし、白血球数は400まで落ちるし。今はちょうど血液検査が毎週から、隔週になったところです。まだ元気とはいえないので、1996年1月から仕事はしていません。何が私の姿勢を変えてしまったのでしょう。ハイドレアを飲み始めなくてはならなくなったとき、私は大変なうつ状態になりました。他の治療はなかったので、私は死ぬんだと思いました。もし幼い子供がいなかったら、その時点では何の治療も受けなかっただろうと思います。しかし、子供達の成長が見られないと考えたとき私はものすごく怖くなりました。それでさしあたってはハイドレアが一番害が少ないように思いました。サード・オピニオンをもらいにボストンのブリガム・アンド・ウーマンズに行きました。なんということでしょう!!医師は全員が私にはハイドレアが適切だという考えです。今のところ、仕事に戻ろうという気はありませんので、傷病手当を得ようとしています。自分自身の世話をして、一日一回食事をつくるのがやっとです。私はこのスローなペースを楽しみはじめていて、有り難く思えるようにもなりました。毎朝2マイル散歩して、毎日、昼寝をする。いつも子供達と夫と一緒にいられて幸せですし、またキルティングや陶芸をするつもりです。毎日をETと生きることを学びつつあるのです。

ドリュー( Drew )、6歳、1996年診断。
ドリューのお母さんがドリューにETがどんな風に彼を苦しめたか聞いてみました。「一番いやだったのが何回も何回も注射で血を抜かれること(週に三回血を採られたことに対する彼の表現です)と頭痛だよ。」が彼の答えでした。彼は「どうして目がチカチカするの。」と尋ねます。「僕は暑いときに学校で外にいるのが嫌なんだ。」とも。それから、彼はお母さんに言いました。「そのことを考えなくちゃいけないし。僕はETが嫌いだ。」

ドリューのお母さんのドーン( Dawn)。
ドリューが診断を受けてから、人生ははかないものだと思っています。何が起きるかわからないのですから。2人の子供達と一緒に過ごす時間が増えました。子供達に以前よりたくさん本を読んでやるようになりました。先日のある夜は、サファリ動物園に行きました。あれはとてもおもしろい夜でした。また、ドリューの擁護者であることも学びました。最初の3人の医師と私がトラブルを起こしても、私はそのことを受け入れられませんでしたが、今はよくしてくれる素晴らしい医師がいて、看護婦さんもとても理解があり、あらゆる質問に答えてくれますし、私たちを脇へ押しやるようなこともありません。主治医と看護婦さんのe-メイル・アドレスを教えてもらっているのも気に入っています。したいときはいつでも彼らと話ができるのですから。MPD-NETは情報源になっていますし、そこで得たものをドリューの主治医と話し合うことができてよかったです。この病気について知識を枝続けられることが大切です。将来、ドリューが自分でできるようになったら、させるつもりでいます。

他にどこで情報を得られますか?

MPDリサーチセンターは非営利組織(NPO)で、種々の教育/情報を提供し、MPD患者のための活動をサポートしています。

内容は以下の通り:

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MPD-NETオンライン・ディスカッション・グループ(骨髄増殖性疾患の患者向け)

このグループには、あなた以外にも多くのET患者さんがいて、話かけることができるでしょう。購読はMPD-NET-REQUEST@listserv.acor.org 宛にメールを送って下さい。
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MPD VOICEオフライン・ニューズレター(MPD Research Centerのメンバー向け、季刊)

申込用紙請求の際は、MPD Hotline Tel 1-800-HELP-MPD(国際電話、英語のみ可)に電話して下さい。バックナンバーには、骨髄増殖性疾患についての説明がある1996年9月号、治療についての特集のある1997年2月号などがあります。次号のニューズレターでは我々のMPDの調査結果を報告する予定です。このニューズレターに対する情報、意見は編集者のJoyce Niblack Jniblack@aol.com 宛にお願いします。

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MPDホームページ

この活動はとても知識がつきます。膨大なMPDの情報が集められているだけでなく、別の情報のある多くのサイトへの直接リンクが張られています。
URLは http://www.acor.org./diseases/hematology/MPD です。

MPDホットライン Tel 1-800-HELP-MPD (国際電話、英語のみ可)

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このFAQ(英語版オリジナル)は私たちのmpdホームページでも見ることができます。

http://inform.acor.org/mpd/etfaq.html

ご質問、ご意見、ご教示のある方は、JNiblack@aol.comまで連絡してください。
(翻訳者注:日本語版に対するご意見、ご質問、ご教示はbear@mxa.nkansai.ne.jpまでメールください。)


日本語版に対するご意見・ご質問はKoichiro Tanaka まで

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