MPD-NET MF FAQ(Myelofibrosis)日本語版
一次性骨髄線維症(Primary Myelofibrosis)
あるいは
原因不明性骨髄様化生(Agnogenic Myeloid Metaplasia)、
他の慢性骨髄増殖性疾患による二次性骨髄線維症(Secondary
Myelofibrosis)
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原文のFAQは前回1997年9月30日に更新されています。
(日本語版の最終更新日は2001年8月10日です。)
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骨髄線維症(MF)とは何ですか?
診断はどうなされるのですか?
セカンドオピニオンを求めるべきですか?
骨髄生検は診断にどう役立つのですか?どう対処したらいいのですか?
この疾患の病期(ステージ)とは?
1)骨髄過形成をともなう反応性骨髄線維症
2)骨髄異形成をともなう反応性骨髄線維症
3)骨髄無形成または形成不全をともなう反応性骨髄線維症
予後はどうですか?
なぜMFになるのですか?
主な治療法は何ですか?
1.経過観察
2.輸血
3.輸血が必要になったら
4.ハイドレアまたは他の化学療法
5.アナグレリド
6.インターフェロン
7.骨髄移植
なぜ特定の治療が薦められるのですか?治療法を選択するときの社会的、心理的要因はどの程度重要ですか?
もし、ある治療を選んだ場合、骨髄移植などのあとの選択に影響がありますか?
どのくらいの間隔で検査を受ける必要がありますか?
MFはがんですか?
研究はどこで見つけることができますか?
この病気は仕事の能力にどんな影響をあたえますか?
どの時点で同僚に話すべきでしょうか?またなんといえば言いのでしょうか?
保険購入能力にどんな影響がありますか?
どのくらい生きられますか?
代替医療については?
MFは妊娠/月経停止にどんな影響を与えることがありますか?:
SEXにどんな影響を与えることがありますか?
あまりに不確実で、落ち込みがちな日々をどう生きていけばいいのですか?
他にどこで情報を得られますか?
骨髄線維症(MF)とは何ですか?
骨髄腔の内側に線維状、ひっかき傷状の組織が発生する骨髄の病気です。この線維化組織が正常な骨髄組織と入れ替わり、正常な造血作用を妨げます。骨髄線維症は一次性または原発性骨髄線維症(イギリスの医療機関ではより一般的)や原因不明性骨髄様化生(合衆国で普通使われる)を含むいくつかの病名で呼ばれているかもしれません。これらの病名は骨髄線維症が最初に診断された疾患であることを著しています。真性多血症(PV)や原発性血小板血症(ET)などの他の慢性骨髄増殖性疾患の結果として骨髄線維症が起きる可能性もあります。
慢性骨髄増殖性疾患では、正常な成人では休止している胎児性の造血器の再活動により様々に異なった程度の骨髄様化生と骨髄線維症が併発します。この組み合わせが骨髄増殖性疾患に関連した骨髄線維症と、悪性腫瘍、化学的または身体的なけが、感染や梗塞に伴う二次性、または反応性の骨髄線維症とを識別するポイントです。骨髄中の線維化組織の増加、徐々に進む脾臓の肥大化(脾腫)として最初にあらわれる骨髄外造血、そして末梢血内の白赤芽球症が、骨髄線維症の無数の臨床的な表れのもとにあります。
臨床的検査の所見、経過や合併症、最終的な結果は、正常な血液を保持している割合、血液の形成異常の程度、細胞増殖と細胞破壊のバランスによって決まります。典型的な臨床症状があらわれてから始まるのが普通です。
つまり、結果は骨髄によって作られる血液の質の悪さによるのです。赤血球は涙状で、大きく不活発かもしれませんし、白血球は異常に多いかもしれません。この質の悪い血が引き金となり、脾臓や肝臓がそれを補おうとして、肝臓や脾臓での造血(普通は胎児によってしか行われない)を含めた反応を起こさせるのです。治療をせずに放置しておいた場合は、患者は結局、骨髄不全を起こし、死に至ります。
診断はどうなされるのですか?
たいてい患者は他のことで医者にかかるようです。普段より疲れやすいとか腹部の痛みや腫れ(これは脾臓の腫れが原因)を訴えるかもしれません。注意深い医者は血球中のいくつかの要素が異常かどうかを識別する精密血液検査をします。
診断を確定するには、骨髄自体の状態を検査でき、この疾患の決定的な証拠が得られる骨髄生検が必要です。また、脾臓や肝臓の腫れも慢性骨髄増殖生疾患の証拠となります。
セカンドオピニオンを求めるべきですか?
これは個人の選択の問題です。 別の医者の見立てがあれば安心する人もいますし、不信感を持っている人にとって、確立された診断が出ることは現状を受け入れ、どう立ち向かうかをはっきりさせる助けとなるかもしれまん。また、この病気と関わった経験の多い血液専門医もいますし、いろいろな検査の出来る医者、あなたの質問に快く答えてくれる医者もいます。ですから最初の見立てを最終的なものと受け止める必要はありまん。
骨髄生検は診断にどう役立つのですか?どう対処したらいいのですか?
骨髄生検は骨髄の進行状況を直接測定する基準が得られるので重要です。血液所見でも骨髄の状態はわかりますが、直接の情報に勝るものはありません。
とはいっても、局部麻酔は骨髄自体に届かないので、検査は少し痛みを伴うかもしれません。 一時間ほど前に弛緩薬(おだやかな精神安定剤)が投与されていれば、検査がより楽になるでしょう。デモレルとバーセド、モルヒネとバリウムの混合を静脈内投薬する医者もいます。この処置を選んだ場合、薬の効果で眠り、監視されて、数時間じっとしていることになるのが普通です。全身麻酔(それ自体が危険で元に戻るのにさらに時間がかかります。)をする医者もいます。最低でもおだやかな精神安定剤がないと、この検査はしないほうがいいでしょう。それ以上は個々の選択の問題です。
骨髄生検の頻度は、主治医、状態、受けている治療によります。この検査は実施する人の技術にもよりますが、局部麻酔が効くのに必要な時間も含めて30分以上はかかりません。
この疾患の病期(ステージ)とは?
MPDリサーチセンターの創立者で、著名なMPDスペシャリストであるDr.ハリエット・S・ギルバートは文献(注)のなかでMFの症候群を次のように分類しています。
(注)” Myelofibrosis Revisited: Characterization
and Classification of
Myelofibrosis in the Setting of Myeloproliferative
Disease”, pp 3-17,
Myelofibrosis and the Biology of Connective
Tissue, ?1984, Alan R. Liss,
Inc., 150 Fifth Avenue, New York, NY
10011.
1)骨髄過形成をともなう反応性骨髄線維症
この状態では、骨髄はまだ機能しています。事実、血小板、白血球、赤血球を過剰生産しているのです。見られるのは
a)様々に異なった程度の骨髄線維化、巨核球の過多、一系統以上の血液の過剰生産(過形成)、正常な血液像の保持、血液細胞の成熟
b)中枢の骨髄線維化を必ずしもともなわない、骨髄の外側への拡大
c)進行性の骨髄様化生
この段階では増殖性(血液細胞生産)が優勢です。真性多血症、原発性血小板血症、慢性骨髄性白血病などの慢性骨髄増殖性疾患の発展期として起きることもあれば、全く新しく発生することもあります。
患者は赤血球、血小板、または白血球を過剰生産していて、その高い値を減らす治療が必要なこともあります。汎骨髄症は一般的に存在し、骨髄コラーゲン線維症は微量しかありません。
骨髄穿刺ができないのは、骨髄の空洞化や集中した線維化のせいではなく、集中した血球、レチクリン、線維化組織などが混じり合って分断された構造になっているためです。血小板、白血球、赤血球は異常に多く存在しています。
細胞増殖はおおむね規則的で、正常な形態が保たれています。ふつう骨髄には、巨核球増多症が見られます。 骨髄中央部の線維化の程度に関係なく、一般的に骨髄の外側への拡張が見られます。またこの病気の一部として骨髄過形成もよく起きています。
診断時に、脾臓はしばしば腫れ上がって臍に達しています。脾臓の腫れがもっと小さくても、年に1〜2cmの割合で徐々に大きくなっていくことが予想されます。肝腫(肝臓の腫れ)もありますが、脾臓の腫れ方が早いです。
抹消血液像は非常に様々です。貧血は最初は存在しないか、ごくわずかです。赤血球は正常性、正球性ですが、後多血症反応性骨髄線維症では、それまでの瀉血や自然出血で患者は鉄欠乏になっているので、血色素減少症と小血球症が一般的です。葉酸欠乏の徴候を示す患者もいます。涙状赤血球や楕円赤血球が特徴的だと考えられていますが、比較的まれです。これらの異常赤血球の度合いは脾臓の腫れの程度に比例するといわれています。
赤血球は脂質の過酸化に対する感受性の増加などの代謝異常を示すかもしれません。LDHの上昇、二次的な高ビリルビン血症、ハプトグロビン値の減少を含む、低度の溶血が表れるかもしれません。正常芽細胞は通常、末梢血中に少数存在していますが、未成熟な赤血球前駆細胞は存在していません。網状赤血球はあまり多くないのが普通です。
この病気での貧血は、腫脾、脾臓での赤血球の蓄積、赤血球造血組織の機能低下、無効な赤血球の増加、赤血球寿命の減少にともなう乏水血症による、希釈の結果として起こります。
これら様々な要因の影響を明らかにし、有効な治療、延命のガイドラインを策定するためには、血液量と血漿体積の直接測定、骨髄のスキャン、鉄代謝、赤血球寿命の検査による精密な判定が必要とされます。
骨髄過形成をともなう骨髄線維症では、白血球増多症がよく起こります。骨髄個体群の左方へのシフトがありますが、末梢血液中に骨芽球はほとんど見られません。好塩基球の過形成もよく起こり、高ヒスタミン血症や高ヒスタミン尿症を招きます。好中球は形態学的には正常ですが、活性化状態を暗示する代謝異常を呈します。密着性の増加、六価リン酸シャントの増加、白血球アルカリフォスファターゼ(LAP)活動の増大、Fcレセプター活動の増大、トランスコバラミンVの血漿水準増加の原因となり、ビタミンB12複合体の増加として見られる特定の顆粒物体の自発性放出の増大も伴います。
この病気では血小板がしばしば増加しています。特に以前から存在している原発性血小板血症、真性多血症、または慢性骨髄性白血病が骨髄線維症に発展した場合はそうなります。逆に脾臓内の顕著な血液凝集による明らかな血小板減少症が起こる場合もあります。循環注の血小板凝固の存在や血小板放出反応による物質の血漿水準の増大を含む生体内での血小板凝集が明らかになるかも知れません。
血漿総コレステロール値の低下が一般的ですが、これはコレステロール中の低比重リポ蛋白(LDL)と高比重リポ蛋白(HDL)の明らかな減少によるものです。慢性骨髄増殖性疾患の特徴の中でも、脾臓の大きさはコレステロール値と最も密接な関係があります。脾臓摘出か細胞抑制治療による増殖の抑制はコレステロール値の低下を是正します。LDLコレステロール値と病気の活動性は反比例の関係にあります。
慢性骨髄増殖性疾患の増殖期における慢性の反応性骨髄線維症は緩慢な過程をたどります。合併症は脾梗塞、血栓、出血、出欠乏水血症から起きる循環系の過負荷、栄養失調をともなう代謝亢進があります。門脈の循環異常や易血栓状態は門脈や肝静脈血栓の危険性の増大を意味します。増殖期が続いた場合は、余命を延ばすことができます。文献では半数生存値8年、5年から15年となっていますが、わたしたちのMPD-NETディスカッショングループには、20年またはそれ以上生存しているMF患者も複数います。
慢性反応性骨髄線維症をともなう骨髄増殖性疾患の増殖期は、治療に対して最もよく反応する病期です。造血機能や骨髄も残っているので骨盤抑制治療薬の投与は脾臓のサイズや血小板血症を改善します。血小板凝集抑制治療は生体内での血小板凝集をなくし、血栓の危険度を減らすこともあります。梗塞を繰り返したり、重篤な機械的困惑、脾臓機能亢進症、顕著な水血症がある場合は、脾臓摘出が必要になることもあります。巨核球増多症や血小板血症がある場合は、手術後に血小板が無制限に増え、生命を脅かすこともあるので、脾臓摘出は禁忌です。手術が必要な場合は、骨盤抑制治療で巨核球数を減らす必要があります。脾臓への放射線照射が脾臓のサイズを小さくし、脾臓機能亢進症を改善するために使われてきました。脾臓摘出に比べると成功したときの余命は短いですが、手術が危険な患者には価値があるかもしれません。残念ながら放射線照射に起因する血球減少は脾臓への効果的な投薬量をしばしば制限してしまいます。
病因を確定するためには、数値によって貧血の程度を調べなければなりません。水血症は利尿剤治療やによって減らすことができるかもしれませんし、骨盤抑制治療に反応しなくなった場合は、脾臓摘出によって脾臓機能亢進症はなくなります。インターフェロンαは多くの患者に効果があることがわかっていますし、造血剤の投与は鉄欠乏や葉酸欠乏を是正するので、赤血球生産が増加するかもしれません。
2)骨髄異形成をともなう反応性骨髄線維症
この型では、
a)過剰な巨核芽球、一系統異常の血球の正常な増殖または増加した増殖、骨髄内細胞の壊死をともなう無効造血としてあらわれる異常な血液分画や成熟細胞、様々な程度の貧血、末梢の血球減少などをともなう骨髄線維化、
b)中軸の骨髄線維化をともなう骨髄の外側への膨張、
c)脾臓機能亢進症をともなう骨髄様化生(異形成)、
が見られます。
この病期では、骨髄の中心が広く線維化している場合がありますが、線維化と三系統の血液細胞(赤血球、白血球、血小板)が増殖している部分が点在していることも稀ではありません。骨硬化症が1/3の患者に見られ、新しい骨の沈着物の増加はレントゲンで皮質が保たれた骨髄腔の密集があちこちに増えていることからわかります。総血球数は減少しています。しかし、巨核芽球は他の個体数の割合より多く保たれています。巨核芽球の形態はしばしば異常です。骨髄は異形成のいくつかの特徴を示しているのが普通です。鉄芽球の増殖と不能性貧血をともなった赤血球の過形成が見られることもあります。第X因子欠乏性夜間ヘモグロビン尿症の特徴をもった異常細胞が骨髄増殖があるにもかかわらずの汎血球減少症をもたらすことがあります。
胎児性造血の再活性化も骨髄の外側への再分布〜例えば長骨への拡大や顕著な骨髄様化成として見られます。診断時には脾臓が大きくなっているのが普通で、引き続き成長すると巨大脾腫になります。骨髄体積の減少、形成異常の成長、骨髄様化生に比例する骨髄機能の低下は著しい血液像の異常をもたらします。貧血はよく見られます。赤血球の形態は異常で大赤血球症、多くの涙状赤血球、楕円赤血球があります。あらゆる程度の未成熟な循環赤血球前駆細胞があり、正赤芽球が目につきます。網状赤血球があり、血清LDHの上昇、間接ビリルビンの増加、血清ハプトグロビンの減少などの無効な赤血球生成の徴候とともに現れることが普通です。好中球減少症と骨髄個体の左方シフトがよく見られます。好塩基球が増加していることもあります。中程度の血小板減少症は典型的で、血小板の形態は異常です。加えて、循環中の巨核芽球の断片があり、有核の巨核芽球が出現することもあります。血小板凝塊が顕著で、イン・ヴィヴォ(生体内)の血小板凝集が見られるのが普通です。血小板機能の異常は骨髄過形成をともなう反応性骨髄線維症とよく似ています。
この骨髄増殖性疾患の異形成タイプとともに起きる慢性反応性骨髄線維症の患者には重篤な血液学上の危険があります。最終的なこの病気の経過は1年〜5年の間で、約3年です。骨髄移植だけが治癒または余命の延長をもたらす唯一の希望です。貧血と定期的に必要な輸血の合併症が主な問題をもたらします。出血、感染、脾梗塞、うっ血性心不全をともなう循環器の過負荷、高尿酸血症、虚弱、そしてこれらの患者に短い、しばしば嵐のような経過をたどらせる白血病への転化です。
赤血球生産骨髄の減少つまり異形成はアンドロゲンまたは組織的に関係のある非アンドロゲン・テストステロン代謝物質で刺激できるかもしれませんが、反応は様々です。オキシメトロンに対して30〜50%の割合で反応するという報告もありますが、ナンドロロンやプラセボに対する反応と違いは見られなかったとする予期的、無作為抽出、ダブル・バインドの研究もあります。自発的な寛解の発生はこれらの薬剤の評価を混乱させる原因となっています。
脾臓摘出で貧血や血球減少が改善され、細胞のより長期の生存が可能になり、脾臓プールを考えなくてもいい患者もいます。しかしながら、造血不全はこの処置には効果がなく、貧血や血球減少の程度によっては脾臓摘出のメリットが限定されることもあります。骨髄の掻爬術は、おかしくなったと思われる造血−微小環境に原因を求められる−を変えるために試みられてきました。掻爬をした箇所で、機能する骨髄の再生が公表された報告もいくつかありますが、無作為ではない研究では成功率は低く、一つの研究ではその効果は一過性のものであることが明らかにされています。
遺伝学的に精製されたヒト成長因子に血球生産を刺激し、根本的な病態が治療できるかもしれないという希望が託されています。これらには、赤血球生産を刺激するエリスロポエチン(プロクリット、エポゲン)、白血球細胞の増殖を刺激するコロニー刺激因子(ニューポゲン)、現在治験中の実験的血小板生成刺激因子(ジェネンティック社のホームページhttp://www.gene.com/に情報があります。)があります。
ワシントン州シアトルのフレッド・ハッチンソンがんセンターでは、骨髄移植でMF患者を治療しています。私たちMPD−NETの仲間の一人が昨年の春、ハッチで骨髄移植を受けています。ハッチは今までに12人のMF患者に移植をしていて、報告された生存率は50〜60%です。私たちのMPD−NETの別の女性は、骨髄移植を受けるには年が寄りすぎていましたが、自家骨髄移植で見事に回復しています。彼女はこの治療を受けた2番目のMF患者ですが、女性としては世界で最初です。
骨髄の機能がよくなく、残っている骨髄もあまりないので、積極的に骨盤抑制剤を使うのではありませんが、注意深く使えば脾腫が減少する場合もあります。ビンクリスチンとプレドニゾンによる治療で、血小板の減少を抑えることが有効な患者もいます。
さらに最近では、インターフェロンαとエリスロポエチン、前述したコロニー刺激因子との併用は、希望が持てる成果をあげています。慢性反応性骨髄線維症患者の様々に異なったときには非常に長い生存期間が、管理目的の保守的な治療から脱却できない原因となっています。
3)骨髄無形成または形成不全をともなう反応性骨髄線維症
これがこの病気のもっとも深刻な状態です。見られるのは、
a)骨髄の全般的な線維化、異常な巨核球の断片の貯留、三系統全ての血球の過形成と未成熟、正常な造血の著しい減少か欠如、
b)髄内造血の外側への拡大の欠如、
c)骨髄様化生の欠如、または最小の骨髄様化生、
などです。
骨髄不全は重度の貧血と血球減少を引き起こします。涙状赤血球の数と白赤芽球症の程度は、前述した二つの病期よりも減少しています。たいていは網状赤血球減少症が見られます。血小板減少症もよく見られ、他のMPDにも見られる血小板の機能異常も見られます。重度の好中球減少症が見られることもあります。循環中の顆粒球前駆細胞はありますが、芽球は白血球の10%以下の割合です。高尿酸血症は際だった特徴ではなくなります。赤血球沈降率の上昇と高グロブリン過剰血症が優性になるからです。
この病期の進行は急で“急性”または“悪性”骨髄線維症、悪性骨髄硬化症としても知られています。平均寿命1年以下の劇症疾患です。重度の骨髄不全の合併症は、致命的な出血や感染を引き起こす原因となります。患者は、感染の所見がなくても発熱する傾向が見られます。骨の痛み、関節炎、慢性的な消耗が頻繁に起こります。脾臓は小さいままかもしれませんし、腫れが見られるかもしれませんが、他のMPDに見られるサイズになることはありません。しかし、マクロファージの機能亢進があり、自己または移植細胞の生存は極端に短くなります。通常、感染や出血により死をもたらします。
この病期の患者の治療でいちばん希望が持てるのは骨髄移植です。
予後はどうですか?
多くの医者が非常に否定的な予後を告げるでしょう。例をあげるなら、「何十年も生きられるより、何年でしょう。」とか「長期的な計画を立ててはいけません。」とか、「診断後の平均余命は5年です。」だとかです。これはたいていは数年前の数字が書かれている、現在使われている教科書にもとづくものです。
これは過去には適当だったかも知れませんが、新しい治療法や新しい研究、より早くなった診断によって新しい可能性が開かれていると私たちは感じています。
もう一つの例をとおっしゃるのであれば、”Blood
Review”1996年6月号からの抜粋を読んでみて下さい。
「一般的に、原発性骨髄線維症の患者の生存率はかなりの程度まで、所見によって決まり、治療によってはあまり変わらないように思われる。原発整骨髄線維症の患者の約60%が5年間生存する。10年またはそれ以上生きる患者の意味深い一群がある。長期間生存する傾向のある原発性骨髄線維症患者は、ヘモグロビンが10mg/dl以上、血小板が10万以上、ごく軽度の肝腫を呈している患者である。脾臓の大きさや性別による明確な予後の差はないように思われる。」-
Haematological Oncology,Idiopathic
Myelofibrosis:Historical
Review, Diagnosis and Management, written
by I.M. Weinstein, M.D.
なぜMFになるのですか?
すでに述べたように、原発性血小板血症、真性多血症、慢性骨髄性白血病などの骨髄増殖性疾患の診断をすでに受けている場合は、骨髄線維症は、それらの先在するMPDに対する反応性、二次性のものです。以前にMPDの病歴がなく全く新たに起こった場合、確かなことは不明です。何年かの期間の後に発生するある特定の遺伝子異常なのかも知れません。ベンゼン、放射線などの有害な化学物質を浴びたことで突然発生するのかも知れませんが、全員がベンゼンを浴びている消防士の集団でも、骨髄線維症になる人も、ならない人もいます。
私たちのうちの何人かは、それらを浴びたという事実がありません。家系的なつながりが見つかっているものもいますが、これは極めて稀な例であり、したがってすべての人がそうだということではありません。
主な治療法は何ですか?
選択できる治療は、あなたの状態、主治医の嗜好、合衆国に住んでいるか、国民健康保険が使える国に住んでいるかなどにによって、異なります。次の選択肢は優先順位でならべているのではありません。
1. 経過観察
投薬をせずに、定期的に血液検査をすることです。血液検査は、最初は1ヶ月おきで、結果が安定しているときは、2〜3ヶ月おきになることがあります。国民健康保険のある国ではもっと頻繁に検査が行われるかも知れません。
長所:化学物質が身体に入らないので、対処するのが困難な可能性のある副作用が起きない。後に骨髄移植を受けることになったときや、新しい治療法が見つかったときに、より健康でいられるかもわかりません。
短所:なにもしないことに対して不安に思ったり、フラストレーションを感じるかも知れません。この病気は進行を逆転させたり、遅らせたりすることが可能な反面、進行することもあるからです。このことについては、主治医とよく話し合うべきです。もしあなたが過増殖期で、血小板、赤血球、そして(または)白血球が上昇している場合は、合併症を避けるために治療が必要なことがあります。
2. 輸血
重度の貧血のある患者の赤血球数が下がりすぎたときは、輸血が必要なことがあります。たいていの場合、病院で行われます。
長所:貧血のために、大変な疲労を感じている場合は、輸血で元気になることがあります。また、循環系やほかの合併症の危険性を未然に減らすことができます。
短所:他人の抗体に感染することがあります。肝炎ウィルスやエイズウィルスに感染する危険があるということです。血液はこれら病気に対してスクリーニングされていますが、過去に汚染された血液が、様々な病院で使われた例があり、その内の数例は政府も承知の上でした。しかしながら、その可能性はほとんどありません。
3. 輸血が必要になったら
輸血が必要になったら、アンドロゲンや成長因子(白血球はコロニー刺激因子、赤血球はエリスロポエチン刺激因子、血小板産生を刺激するトロンボポエチン)による治療が功を奏するかも知れません。
4. ハイドレアまたは他の化学療法
血球産生が過剰になった場合は、合併症の危険をできるだけ減らすために、化学療法をすすめる医者もいます。例えば、ハイドレアですが、これは骨髄が過剰に活動している患者の血小板と白血球を抑制します。一方で、インターフェロンがより適した第一線の治療であると考えています。ハイドレアの問題点は、骨髄を抑制できるが、同時に白血病の危険性が増すということです。しかし、その危険性はクロランブシルなどのアルキル化剤やP32などの、かつて使われた薬剤に比べて低いです。
5. アナグレリド
アナグレリドは血小板数を減らす薬です。血小板が高いことが主要な問題であるときは、この薬が処方されることがあります。ほかの薬と一緒に使われるかもしれません。私たちのMPD―NETのET患者さんの中には、この薬をのんでいる期間に、二次性骨髄線維症が発生した人がいますが、アナグレリドは細胞障害性ではないので、化学療法剤とはみなされていません。
6.インターフェロン
インターフェロンは生物学的反応修飾物質で、免疫機構に明白な効果があり、骨髄の細胞の状態や形態を改善する能力を持っています。また、いままでの薬ができなかった方法で、細胞内や細胞同士の情報伝達のプロセスに効果をもたらすようです。また、脾臓の大きさを縮小させますし、初期のMF患者の中には、実際に線維化が逆転し、進行が止まった人もいます。インターフェロンはCMLの平均余命を延ばしていますし、いくつかの症例では実際にマーカー遺伝子であるフィラデルフィア染色体がなくなっています。
インターフェロンと遺伝子組み換え型ヒトエリスロポエチンと顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子とをを組み合わせて使った最近の例があります(ActaHaematology
1996; 96 (2): 79 - 82 authors: KL Bourantas
et al.)。ギリシャの48歳から72歳の突発性骨髄線維症7人にこのr-hu-Epo
+ IFN + GM-CSFの治療が行われ、全員に効果がありました。しかしながら、全員に異なった効果が見られました(貧血の改善、脾臓縮小、骨髄線維化の減少(2名)、白血球の増加があり、7名中6名に中程度の副作用、1名が重篤な副作用)。
インターフェロンは注射による投与になります。服用量は患者の病期によって異なります。例えば、MPD−NETには二次性MFの女性がいます。グレード1(骨髄線維化+)の診断時に、彼女の脾臓は23cmに腫れていました。彼女は日6MUで治療を受けています。しかし、最初はとても低い数値で治療が始まった患者に対しては、さらに低い量が使われています。
インターフェロンは最初、インフルエンザのような症状をひきおこします。夜に副作用の影響を減らすためのタイレノールと一緒に投薬するのが一番いいようです。最初は、インフルエンザのような症状がでますが、たいていはタイレノールで抑えられます。身体が慣れてくると、症状は徐々になくなります。1,2週間後に慣れたという患者もいますが、インターフェロンを投薬している間ずっとひどい状態だった(インフルエンザのような症状:熱、悪寒、疲労、筋肉痛、頭痛、食欲不振、下痢、めまい、皮膚の乾燥、口の渇き、軽い混乱、体重減少…残念ながらどの症状が出るかわかりません。)患者もいます。一般的には疲労感の増大がもっともよく起き、なかなか治ら
ない副作用です。
この治療を受けようと決めたら、できるだけ細い針(例えば、30ゲージのインスリン用の針)を手に入れるようにして下さい。また、1CC以上の注射器が必要なときは、太い針(25ゲージ)を30ゲージに交換して下さい。
長所:インターフェロンは身体がもともと持っている自然治癒の課程を複製したものです。反応がある場合は、身体機能を長期間安定させることができます。ずっと使わなければいけないというものではありません。私たちのMPD−NETのあるET患者は、初期のMFが元に戻っただけでなく、3年間無治療でいられましたし、その後も数年間以上、アナグレリドだけで済んでいます。彼女は、初期の骨髄線維症が再発したため、再びインターフェロン治療を受けていますが、この治療で再びもとに戻ることを望んでいます。
MPD−NETには、骨髄線維症が元に戻ったCML患者もいます。彼はCMLなので、インターフェロン治療を続けています。
短所:費用、自分で注射を打たなければいけない、副作用、効かないかもしれない。治癒ではないので、繰り返すか、常に維持が必要である。すべての患者に脾臓縮小が見られるわけではない。
この薬による副作用についてのさらなる情報は、Physicians
Desktop Reference(英文)を調べるか、薬の名前でネット検索をするか、数々の研究の特定指示を参照して下さい。
7.骨髄移植
これは、自分自身の骨髄と免疫系を破壊して、他人の骨髄と免疫系を補充するものです。複雑で膨大な費用がかかる手術で高い危険を伴いますが、治癒の可能性があるのは骨髄移植だけです。ワシントン州シアトルにあるフレッド・ハッチンソンがんセンターはMF患者を含めたMPD患者に対する骨髄移植を行っている主要なセンターのひとつです。わたしたちのMPD-NETのあるMF患者は骨髄移植と造血幹細胞移植を受け、回復中です。
非血縁者間骨髄移植には年齢制限があり、ジョン・ホプキンス大のように骨髄移植を行っていない医療センターもあります。
骨髄移植には、
1) 自家性のもの−患者が寛解の時、または初期のステージの時に、骨髄を採取しておき、それを移植する。(治癒ではないが、余命を延ばすことができることがある)
2) HLAの適合する血縁者ドナー(兄弟姉妹、親、子)によるもの−これが望ましい。
3) HLAの適合する非血縁者ドナーによるもの(略:MUD)
の3つのタイプがあります。
また他に二つの骨髄移植法があります。最新のものは臍帯血移植で、現在は子供にのみ行われていますが、将来的には望みがあります。胎盤やへその緒の血液には赤血球、白血球、血小板を作る親細胞である幹細胞が含まれているので、臍帯血の輸血を受けると、細胞が再び増殖する可能性があるのです。また、移植片対宿主病(GHVD)も遙かに少ないのです。免疫幹細胞はHLA因子ほど気むずかしくはないようなので、HLA(ヒト白血球因子−白血球のまわりにあるタンパク質で、これを許容するか拒否するかは白血球が決定する。)の完全一致の必要がありません。臍帯血移植は骨髄移植より遙かに安全で、費用もかからないという可能性を秘めていますが、採取量が限られているために主に幼い子供に対して行われています。
長所:成功すれば、治癒する。
短所:費用、高い死亡率と罹患率、病気の再発の危険性、難しいプロセスなので、最大一年間は休暇を取る必要がある、一致したドナーを見つける必要がある、全面的な看護が必要である、保険会社は実験的であるとして、支払いを拒否するかも知れない−などです。
オンライン・サポートグループに参加している主要な医療センターの数人の医師は、たとえ治験であっても、骨髄移植を行うべきだと強く勧めています。保険適応の可能性だけでなく、徹底的なコントロールによる治癒の可能性も最大限に高まるからです。骨髄移植のいろいろな処置は進歩しつつあり、いくつか処置が外来でできる医療センターもあります。
もう一つの選択肢は幹細胞移植でドナー自身の幹細胞を使います。造血幹細胞移植は、高い危険性を受け入れてまで完全な骨髄移植をしたくない人、一致したドナーを見つけられない人、年齢が高すぎて骨髄移植に耐えられない人に使われます。
オーストラリア、シドニーのWestmead
Hospital(積極的なBMTチームを持つ大きな病院です。)では過去15年間に2例があり、うち1例は1995に移植を受け、現在も生存中です。
アーカイブには骨髄移植に対する賛否両論の議論が多く見受けられますが、この最も難しい決定と取り組まなくてはならないからです。進行した骨髄線維症の患者にとっては、、骨髄移植が唯一の治療であるかも知れません。さらに多くの情報を得るにはBMT−TALKに参加されるとよいでしょう。わたしたちのホームページにリンクがあります。
なぜ特定の治療が薦められるのですか?治療法を選択するときの社会的、心理的要因はどの程度重要ですか?
今までの内容からわかると思いますが、ある特定の治療が効果を示す特定の症状や病状をもった単一の“骨髄線維症”というものはありません。患者の骨髄が血小板、赤血球、白血球を過剰産生している場合は、その患者が必要とする治療は骨髄がほとんど機能していない患者の治療とはまったく異なります。患者一人一人がそれぞれ主治医と話し合って最善の治療を決める必要があります。あなたの病歴や検査結果を検討し、あなたの病状を解消する最良のチャンスがある治療計画を呈示できるのはあなたの主治医だけです。患者サイドから見て最も大切なことはどんな治療が使えるか、また、あなたにとって最善の治療は何かを主治医と話し合うことです。
骨髄線維症は慢性で、(骨髄移植が成功することをのぞけば)不治の病気であり、それ以後の人生のために経過観察と治療が必要だと理解することは難しいことがあるので、それぞれに異なった方法で対処することになります。QOL(quolity
of life)が最重要課題だと感じる患者もいます。私たちのグループには、脱毛、疲労、脾臓縮小の効果がなく本当に気が動転してしまった女性が何人かいますが、脾臓摘出術を選んだことでインターフェロンを止めることができました。ある特定の治療を補う保険がない人もいます。国民健康保険のある国々では、患者が個人負担しないとインターフェロンは使えないことがあるかも知れません。合衆国では、インターフェロンが治療として選択された場合、メディケアを受けている患者は経済的な問題に直面することになります。
あなたがA型パーソナリティである場合は、この種の病気に上手に対応するのは、とりわけフラストレーションがたまってしまうかもしれません。ある治療を受けて、何とか治りたいと思っても、通常実現不可能です。冷静になる必要があります。というのも、骨髄線維症は足の骨折などの外科的な傷ではないからです。慢性疾患ですから、今後人生に明確な変更をする必要があります。骨髄移植が成功しなければ(しかも成功例はそれほど多くない)、今後の人生を共に生きていくことになります。人生は今までとは違ったものになるでしょう。
いままで常に健康だった人がこのことを理解するのはとても難しいです。あなたが人と話すことが好きで、あなたの話を聞いてくれる人がいる場合は、心のたけをぶちまけることができれば楽になります。そうでなければ、ネットで私たちに加わって、あなたの考えや感情を分かち合いましょう。
もし、ある治療を選んだ場合、骨髄移植などのあとの選択に影響がありますか?
はっきりとはわかりませんが、選んだ治療が身体に影響を与え、そのあとの選択に耐えられなくなる場合があることは充分に考えられます。長期間の化学療法は臓器にダメージを与え、患者はBMTの前の強い化学療法に耐えにくくなるかも知れません。ジョンズ・ホプキンス医療センターではこの理由から、BMTの前一年間は化学療法を中断します。
最初にインターフェロン治療を受けた患者は骨髄移植がうまくいかないと主張するドイツの研究者もいますが、他の医師は彼らの結論を容認していません。それでも、その医師も計画されたBMTの前一年間程度はインターフェロンを中止することになるでしょう。
どのくらいの間隔で検査を受ける必要がありますか?
それぞれの医師がそれぞれに異なった見込みをしています。しかし、初期の段階では、その医師や医療チームが、あなたの状態が安定しているか悪化しているのかを判断するために、1カ月ごとの検査が見込まれるべきです。初期で安定している場合、その後は2〜3カ月に1回になります。
MFはがんですか?
ちがいます。骨髄線維症は多くの条件が存在していることがある反応性の疾患です。慢性骨髄性疾患の条件に合う確実が所見が合った場合は、私たちのMPD-NETに参加して、他のMPD患者が書いた関連した情報が役に立つことでしょう。骨髄線維症は他の骨髄増殖性疾患と共に悪性血液腫瘍と分類されています。
MFは急性白血病に転化する危険が増えるかも知れません。これに関する卓越した説明はMPDホームページの中の”Writing
of Dr. Gilbert”にあります。
URLは http://www.acor.org/diseases/hematology/mpd です。
研究はどこで見つけることができますか?
治療や症例報告などについて膨大な量の資料がインターネットで入手できます。Medlineは骨髄線維症を具体的に検索できる有用な情報源です。NIH(米国立衛生研究所)のCancerlitは毎月、骨髄増殖性疾患についての要約を出しています。大きな医療センターのホームページには現在の治療方針についの情報が出ていることがあります。多くの製薬会社のホームページにはそれぞれの治験についての情報があります。
(注:この項の状況はアメリカについてのものです。)
検索方法や検索する場所が提示してある私たちのグループのホームページを利用するか、直接MPD-NETに質問して下さい。MPD-NETディスカッション・グループのアーカイブを検索することもできます。URLはhttp://listserv.acor.org/ です。
この病気は仕事の能力にどんな影響をあたえますか?
職種や健康状態によることはもちろんですが、一般的には余計な疲労のないように自分自身のペースでいけば、現在の仕事を続けることができるはずです。
しかしながら、ある時点で、自分自身の人生における仕事の役割を再評価し、(現在の仕事が大変で、とても疲れると思った場合)もっと楽な仕事に就きたいと考えることがあるかもしれません。仕事を変えようと思ったときは、自分の病気をどこまで明らかにするのか、新しい保険制度がそれ以前にある病気に摘要になるのかどうかを考慮する必要があるでしょう。骨髄移植を計画している場合は、6〜12カ月休職する必要があります。慢性疾患をかかえながらの人生の選択肢は、そうでない人よりも多くはありません。
どの時点で同僚に話すべきでしょうか?またなんといえば言いのでしょうか?
診断されてすぐは、あなたの感情反応は以前よりも強く、また不安定です。自分自身の気持ちがぐらついているときに、他人の反応に上手に対処することは困難です。仕事に影響がなければ、同僚が知る必要があるかどうか考えてみましょう。上司に公表するタイミングはまた別の問題で、保険の関係で報告が必要になるかも知れませんので、会社の基準を確かめてみましょう。おそらく、知る必要がある人にだけ話をするのがベストでしょう。人の心に貼られたレッテルは、消すことができません。
保険購入能力にどんな影響がありますか?
(この項は、アメリカの医療制度についてのものであり、参考にはなりません。)
診断後に保険に入ろうとした人は、だいたいが否定的な解答をされ、生命保険への加入は拒否もされています。あるケースでは、多くの研究情報が保険引き受け会社に提供されましたが、何の効果もありませんでした。生命保険に加入できた人もいますが、病気が理由で割増保険料を払わなければなりませんでした。
一方で、同じ人が完全開示で健康保険への新規加入を申請して、何の制限もありませんでした。これはこの稀な病気を含まない除外リストによって、より下部のレベルで決定が行われたためです。
どのくらい生きられますか?
誰も確かなことはわからないというのが唯一の答えです。3年という短さかも知れませんし(急性の場合はさらに短い)、10〜15年かも知れませんし、骨髄移植が成功した場合は通常の寿命かもしれません。確かなことは無制限の寿命があるわけではなく、人生の意味を考えることが大切になるということです。ある意味では、私たちは幸運です。覚悟をする時間があるのですから。自動車事故などの悲劇では、あらかじめしておく時間は全くありませんから。
生きているかぎり毎日を精一杯生きることは有益な考え方です。重篤な病気や、慢性疾患とうまくつきあっている人たちのこと、予想よりも長く生きている人、寛解した人を調査してみると共通の要素があることがわかります。アリゾナ州ツーソンにあるアリゾナ州立大医学校のDr.
Andrew Weilは病気を上手にコントロールしている患者が実行していることが多い7つのポイントについて述べています。
1. 彼らは見通しの暗い診断を黙って受け入れない。不吉な診断をされたら、セカンド・オピニオンを求め、状況を客観的に判断する。ただ座っているだけではない。
2. 彼らは情報を集めて、文献をしらべたり、他人と話をしたり、質問をしたりして、病気についての知識を得る
3. 彼らは同じ問題を抱える人達を探し、その人達の経験から学び、サポートを受ける。これは否定的な情報をうち消したり、克服するのに役立ちます。
4. 彼らは、自分をサポートし、観察し、患者の医師であれば、正当な治療や代替治療のどちらをも含む治療計画を共に立ててくれる医療機関と納得のいく協力体制を作ります。
5. 彼らは必要に応じてライフスタイルを根本的に変える。彼らは食餌、日課、仕事、考え方など自分が幸福になることは何でも変えます。
6. 彼らは自分の病気を(神からの)贈り物と受け止め、それが人生の再評価や向上につなっている。
7. すくなくとも合衆国では、病気と闘うのが昔からのやりかたですが、受け入れることや自分自身を変えることを拒否するよりは、受け入れる患者のほうが治ります。
注意しなければならないのは、慢性疾患では、“治る”とは必ずしも“治癒”ではなく、状況を受け入れ、克服していく方法を見つけるということです。
代替医療については?
伝統的な(西洋医学の)治療に加えて、かなり広い範囲の代替治療を試した人もMPD-NETグループにはいます。
−ビタミン、ミネラル
−こぶ茶
−漢方薬
−(気功)整体
−気功、太極拳
−身体治療
−瞑想
−人参、アオゲイトウ(ビートの根)などの野菜ジュース
−肝臓浄化食
などです。
しかし、こういった代替治療といわれるもののどれもがMFを改善したという証拠は全くありません。この問題は主治医と相談し、健康状態がよくなることがあるビタミン療法の概要を説明してくれるよう頼むのがベストです。瞑想、ビジュアライゼーションなどの技法は精神的なゆとりや物事に対処する力を高めるのに役立つ場合があります。いくつかの自然食品には危険な副作用があります。http://mayo.ivi.com/には摂ってはいけない薬草についての情報があります。
人の身体と心は明らかに関係しています。代替療法で気分がよくなるのであれば、してみる価値はあります。しかし代替医療に奇跡的な治癒を期待してはいけません。
MFは妊娠/月経停止にどんな影響を与えることがありますか?
これは主治医と相談する必要がある問題です。しかし、BMTを受けた直後は月経停止がおきるかもしれません。私たちのMPD-NETグループのある女性はハイドレアによって月経停止になりました。
SEXにどんな影響を与えることがありますか?
人は生命を脅かすような病気の診断に直面すると、自分自身や人間関係の両方に大きな影響を受けます。健康体であるという自己認識は脅かされ、否応なしに死と直面させられます。やがて、私たちの身体は以前のようには動かなくなり、人生の大きな部分を奪い去るこの病気に意識が集中してしまうこともあります。薬だけでなく、この不安の増大も人のSEXに大きな影響を与えます。
いろんなことが以前のようにはいかなくなるというのが現実ですが、SEXによって生まれる身体的、精神的なメリットを維持し、高めるポジティブな方法を見つけましょう。
あまりに不確実で、落ち込みがちな日々をどう生きていけばいいのですか?
この病気は本質的に、対処するには複雑で、不確実で、イライラさせるものです。できるかぎりの情報を集めましょう。しかし、一度に全てを理解できることを期待してはいけません。医者でさえ全てを学習するのに何年もかからざるを得ないほど難解です。難しい選択を幾たびかしなくてはなりましんし、精神的につらいこともあります。落ち込んでしまって、健康が失われたことを嘆きたくなる日々もあります。誰もがその時々にそれぞれの方法で慰め合うものです。しかし、ポジティブにできることはたくさんあります。あるMF患者が見つけた次の3点は、発病前よりもさらに重要な意味を持ちます。
1. 良質な食餌
どんな栄養士でもあなたにあった食餌をすすめることができます。脂肪分、糖分、カフェインを減らしましょう。緑黄色野菜をたくさん食べましょう。乳製品や人工防腐剤を劇的に減らすことをすすめる人も多いです。炭水化物をできるだけ摂り、加工食品はなるべく摂らないようにしましょう。また日にコップ8杯の水を飲みましょう。
2. 運動
20〜30分の運動はあなたの心拍数を増やします。最低でも週4日は必要です。定期的に運動すると、気分が良くなり、よく眠れ、体も良く動くようになります。
3. 静寂と内省の時間
瞑想、祈り、音楽、自然とふれあうなどです。心を癒し、自分自身を振り返り、自分自身の世界を再構築する静かな時間が得られるのであれば何でもいいです。
あなたの免疫機構は安定していませんから、免疫を高めることは何でも有益です。この一瞬に生きることを確実にする時間の概念を作り出しましょう。知識と行動は落ち込みに対する解毒剤です。生命を脅かす病気を持った人々のサポート・グループに入るのも有効なことがあります。インターネットは悩みを分かち合う人々と出会えるすばらしい場所です。
私たちが求めている成果はこのようなものでしょう。
「私はこのグループに加わりたくて加わったのではないが、ここにいる以上、人生についてたくさんのことを学べるこの機会を喜んで使おう。」
他にどこで情報を得られますか?
MPD-NETオンライン・ディスカッション・グループ:骨髄増殖性疾患の患者のために。
このグループには多くのMPD患者がおり、話をすることができます。
購読方法:
本文に “subscribe あなたの名前(英語)
あなたの名字(英語)”
を書いて、MPD-NET-REQUEST@listserv.acor.org までメールを送って下さい。
MPD-NETはACOR(オンラインガン情報協会)のメンバーで、1989年にDr.
Harriet S. Gilbertが設立したNPO(民間非営利団体)である、MPDリサーチ・センターが情報・教育・サポートをしています。NORD(米稀少疾病機構)のMPD版のようなもので、MPD患者・友人・家族・医師に対して、情報の提供や普及に重点を置いています。
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MPD-NETや他の多くのオンラインがんグループのアーカイブは
http://listserv.acor.org/ にあります。
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MPD VOICEオフライン・ニューズレターはMPDリサーチ・センターが発行しています。無料の冊子を請求方法:1-800-HELP-MPD、MPDホットラインに電話して下さい(英語)。
このニューズレターに対する質問、意見はJoyce
Niblack Jniblack@aol.com まで。
MPDホームページ
MPDの膨大な情報が集結し、さらなる情報のある多くのサイトへの直接リンクのある、大変ためになるサイトのURLは
http://www.acor.org./diseases/hematology/MPD
MPDホットライン
1-800-HELP-MPD Dr. Harriet S. GilbertのMPD
Research Centerの活動です。
日本語版に対するご意見・ご質問は Koichiro Tanaka まで
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