「今月の問題」 第22回 (平成13年7月)



上図のように、
正三角形ABC正方形DEFGがあります。
ただしBC=EFの条件があることも分かっています。

この正三角形の内部の
点Pから、三辺まで距離の和(PQ+PR+PS)は、ちょうど15cmになりました。

さて、このとき正方形DEFGの面積は何cmになるでしょうか。




正三角形の内部の点から、各辺までの距離の和が、正三角形の高さに等しいことは、私自身は上図によって示そうとした。
AB=PQ,AC=QR
AB+AC=PQ+QR
         =PRになる。

しかしながら、いろいろな方の回答より、もっと一般的に解くことができることを知りました。


<解答例>

<tommyさんより>


 僊BC正三角形なので、高さをhとおくと面積S=1/2・h・BC ・・・@であ
る。
一方条件から、S=1/2・(PQ+QR+RP)・BC ・・・Aとも表せる。
@=Aなので、h=PQ+QR+RP=15・・・Bである。
ここで三平方の定理(30度60度90度の三角形)を用いると、辺の比は
1:2:√3 であるから高さh=√3/2・BC・・・Cとおける。
CをBに代入して
 √3/2・BC=15 したがって BC=10√3
つまり、(正方形DEFGの面積)=10√3×10√3=300 (cm2)

有無相生さん、保夫さん、ふじさきたつみさん、大豪院邪鬼さん、BossFさん、高橋さん、ミミズクはくず耳さん、CRYING DOLPHINさんからも同様の解答を頂きました。
有り難うございました。

 

<圭太さん、ヒサノッチさん、ミミズクはくず耳さんより>

内部の点だから、任意なので、A点にPがある時を
考え、1:2:√3の比から、一辺は10√3となる。
故に、(10√3)^2=300
となる。
 

<鈴木さんより>
QP=SP=RPの場合
RP=5
三角形BPRは、30度60度の直角三角形なので
RP:BR=1:√3
BR=5√3
BC=10√3
BC=EFより
四角形の面積 10√3×10√3=300

<浜田 明巳さんより>
パスカルで作りました.正三角形の1辺の長さを1とし,A(1/2,√3/2),B(
0,0),C(1,0)とします.乱数を使ってPの座標を△ABC内に求め,PQ+PR+PSを計算します.
本来この長さが15になるので,相似比を求め,その相似比にそって,正方形の面積を求めます.
program p0107(input,output);
var
    Py:real ;
    Px:real ;
    PR:real ;
    PQ:real ;
    PS:real ;
    soujihi:real ;
    kotae:real ;
    QX:integer ;
    begin
        repeat
            Px := random;
            Py := random;
            if Py<=sqrt(3)*Px then  begin
                QX := 1;
                if Py>-sqrt(3)*(Px-1) then  begin
                    QX := 0;
                    end;
                end else begin
                QX := 0;
                end;
        until QX=1;
        PR := Py;
        PQ := abs(-sqrt(3)*Px+Py)/sqrt((-sqrt(3))*(-sqrt(3))+1*1);
        PS := abs(sqrt(3)*Px+Py-sqrt(3))/sqrt(sqrt(3)*sqrt(3)+1*1);
        soujihi := 15/(PQ+PR+PS);
        kotae := soujihi*soujihi;
        writeln(kotae:10:4);
    end.