「今月の問題」 第57回 (平成16年6月)

 

右図のように、グランドに大きな三角形ABCを書きました。よしお君は、辺AB上の点Pから、辺ACに平行に点P1まで歩き、点P1から辺ABに平行に点P2まで歩きます。このように繰り返して進むと、元の点Pまで戻ってきます。

武君は、点Pから三角形の辺上を点B、点C、点Aを通って点Pまで戻ってきます。

武君とよしお君は、点Pを同時にスタートすると、武君が点Pに着いてから、4分後によしお君が到着します。
ただし、よしお君の歩く早さは毎秒1m武君の進む速さを毎秒3mです。

ここで問題です。武君は何mの道のりを進んだのでしょうか。

(※ただし、点Pは辺ABの中点ではありません。)

 

<正解者一覧表>             
正解者順位     name      メール到着日時     備 考  
 1nobu さん2004/6/1 0:08石川県 
 2 ろろ さん2004/6/1 0:15神奈川県 
 3なにわ さん2004/6/1 0:17西宮市 
 4ゴンとも さん2004/6/1 0:20YMOチルドレンin 豊川市
 5teki さん2004/6/1 0:25大阪府 
 6寺脇犬 さん2004/6/1 1:00生駒市竜田川の中流
 7あさ ★ さん2004/6/1 1:15千葉県 
 8経友会の進作 さん2004/6/1 7:14京都府木津町・やがて66歳
 9巷の夢 さん2004/6/1 7:33宮城県出身
10信三 さん2004/6/1 10:31シリコンバレーの住人
11 呑 さん2004/6/1 11:38ただの酔っぱらいで酒 
12Michael さん2004/6/1 12:11 
13スモークマン さん2004/6/1 17:56目指せ囲碁4段!
14oguchan1 さん2004/6/1 18:38岡山県
15ちず さん2004/6/1 18:58愛媛県
16 TOMOAKI さん2004/6/1 19:06大分県 
17yan さん2004/6/1 22:56愛知県 
18kasama さん2004/6/2 13:15和歌山県プログラマ 
19ISAMU さん2004/6/2 17:49三重県 
20始 受験勉強君 さん2004/6/2 19:19中学1年生 神奈川県 
21まいくろん さん2004/6/4 12:14Virginiaの住人 
22安楽 さん2004/6/4 16:04宮崎県小林市 
23N.Nishi さん2004/6/5 2:00大阪府:中学教諭 
24浜田明巳 さん2004/6/5 8:19 
25宮 さん2004/6/5 21:24鹿児島県 
26ルート55 さん2004/6/6 17:13滋賀県 
27トロイ さん2004/6/6 22:42兵庫県 
28B学生 さん2004/6/8 2:43埼玉県 理学部物理科学生 
29hamu さん2004/6/11 15:49 
30 Xform さん2004/6/12 21:59千葉県大学1年生
31あみ〜ご さん2004/6/13 23:00 
32乳なし さん2004/6/14 7:01 
33石だ さん2004/6/14 11:58埼玉県春日部市中学3年生 
34もと さん2004/6/14 18:14宮城県 
35HAJI さん2004/6/14 21:43 
36こだたん さん2004/6/16 22:07宮城県在住 
37奥入瀬 さん2004/6/20 1:34東京都 
38kota さん2004/6/24 23:17京都府 
39enpitukezuri さん2004/6/26 15:44群馬県 
40フジ27時間 さん2004/6/27 3:23香川県 
41すてっぷ さん2004/6/30 6:54井の中 

答えは、360cmでした。

わたしは、この問題のように平行に進んだら元の位置に戻り、そしてその長さの和が三角形の周りの長さと一致することに興味を持ちました。以下のような解き方をメールで頂きました。

<ゴンともさんより>
道のりは同じより
武志君の動いた時間をx秒とすると
3x=x+240 ∴ x=120秒
ここで題意より答えは武志君の進んだ距離より
3*120=360m・・・・・・(答え)

<tekiさんより>
 武君とよしお君の歩いた道のりが同じ(これは三角形の相似を利用
すれば証明できます。)

<浜田明巳さんより>
点PがP1(BC上の点),P2(AC上の点),P3(AB上の点),P4(BC上の点),P5(AC上の点),P'(AB上の点)と移動するとする.
 平行線の性質から,
  AP:PB
 =CP1:P1B
 =CP2:P2A
 =BP3:P3A
 =BP4:P4C
 =AP5:P5C
 =AP':P'B
 故にPとP'は一致する.
  ∴PP1+P1P2+P2P3+P3P4+P4P5+P5P
 =AP2+AP+BP1+P2C+PB+P1C
 =(AP+PB)+(BP1+P1C)+(AP2+P2C)
 =AB+BC+CA
 故に武君とよしお君は共に△ABCの周の長さ分を歩くことになる.
 よしお君のかかった時間をt秒とすると,歩いた距離は,
  1×t=3×(t−4×60)
  ∴(3−1)×t=3×4×60
  ∴t=3×4×60÷(3−1)=360(秒)
 故に歩いた距離は,
  1×360=360(m)
 2人の歩いた距離はそれぞれ360mである.

(参考)ちなみに点PがABの中点のとき,中点連結定理から,P3とPが一致し,よしお君は周の半分しか移動しない内にPに戻ることになる.Pがそれ以外のときは,たとえ端点のA,Bに一致したときでさえ,上記の通りになる

 

<宮さんより>
抽象問題なので適当に考える。正三角形だと考え、三等分したときの両
者の距離を考える。そうすると両者の距離は同じになる。よって、速さ
の比の逆比が時間の比なので、
B-@=4
A=4
@=2
となり
武君のかかった時間は2*1=2(分)
よって、距離は2*3*60=360(m)

<ルート55さんより>
よしお君がP3から歩いてBCと接する点をP4とする。
□A P P1 P2と□P2 P3 P4 Cは平行四辺形なので辺PP1=辺AP2かつ
辺P3P4=辺P2C
∴ PP1+ P3P4=AP2+ P2C 
       =AC
同様に考えるとよしお君の歩く距離は三角形ABCの外周と等しくな
る。
武君も題意より三角形ABCの外周を歩くので両者の歩く距離は等し
い。
武君の歩く時間をx とすると
    よしお君の歩く距離 1×60×(x+4)
    武君の歩く距離   3×60×x
      1×60×(x+4)= 3×60×x
  これを解いて x=2
求める距離は 3×60×2=360 m
    答え 360 メートル

<B学生さんより>
 ABの間に点U,点P
BCの間に点Q,点R
CAの間に点S,点T
をそれぞれとる。
よしお君は P→Q→T→U→R→S→Pの順に点を通過する。
AP=(2/3)ABとすると、PB=(1/3)AB-----------(1)

△PBQ∽△ABC (PQ・ACの平行角の条件より、三角合同)
PQ=(1/3)AC
△CTQ∽△CAB (TQ・ABの平行角の条件より、三角合同)
(1)及び相似な三角形における平行線の条件より、BQ=(1/3)BC QC=(2/3)BC
よって、QT=(2/3)BA

以下同様に、
TU=(1/3)CB
UR=(2/3)AC
RS=(1/3)BA
SP=(2/3)CB

ここで、点ABCを含まない線の長さをAB,BC,CAに置き
換えると、
PQ+UR=CA
QT+RS=AB
TU+SP=BC

つまり、よしお君と武君の歩く距離Xは等しい。
ここで、よしお君の歩く速さをV 武君の歩く速さをv (それ
ぞれの単位は m/s)
よしお君が歩く時間をt+240 武君が歩く時間をt (tの
単位は 秒)
とすると、次の連立方程式が成り立つ。

V(t+240)=X
vt=X

この連立方程式をtについて解くと、

t=240V/(v−V)

V・vにそれぞれの値を代入すると、
t=120 (秒)となる。

武君の歩く速さは 3(m/s) だから、
3×120=360 (m) が求める解。

<Xformさんより>
 武君とよしお君が歩く距離は等しい。
だから4分間で2人の間にできた差が
よしお君が4分間に歩ける距離240mであり、
またその差ができるのにかかった時間が120秒だから、
その距離をよしお君が進める距離は120m。
よって武君が進める距離は120+240=360mです。

<石ださん、NOBUさんより>
道のりが同じなので
 
 x+240=3x
   −2x=−240
     x=120

  120×3=360   
             360m

 

<こだたんさんより>
問題を見て1)のように推察してから2)のように解答しました
1) PB=hとする(h≠1/2AB)
PP1+P1P2+P2P3+・・・・+PnP=D(m)とする
ここでhを限りなく0に近づけるとき D=BA+AC+CBとなり
武君、よしお君共に同じ距離を移動したと考えられる
所要時間は武君 D/3(秒) よしお君 D(秒)
また、武君の時間に4分を加えた時間とよしお君の時間が等しいので
D/3+240=D
∴D=360

2)実際に図を書いて調べるとP6=Pとなることがわかる
PP1 P1P2 P2P3 P3P4 P4P5 P5PはAB BC CAと平行になり
複数の平行四辺形が完成する、平行四辺形の対辺はそれぞれ等しいので
PP1+P1P2+P2P3+P3P4+P4P5+P5P=AB+BC+CAとなる。
AB+BC+CA=Dとすると・・・・(以下1)と共通)

<奥入瀬さんより>
 相似を利用すると,二人の進んだ距離は等しい。
あとは面積図を書いて解きました。