小テストによる基礎学力の定着化を図る

T1がすすめT2が補助をする一斉指導をする形態では、T2になる教師が暇になることが多いように思われる。
この形態の利点は、指導する上で特に配慮を要する児童生徒(遅進児など)がいる場合に有効であることと、T2の教師が学習に対する取り組みがしっかり把握できることにある。
そこで、授業の始めに、3〜5分程度の前時に学習した内容の小テスト(下の写真)を実施している。
T2の教師は、すぐに採点をし、生徒の指導にあたっている。
この取り組みは、前時の指導内容の教師の反省材料にもなるし、基礎的学力の定着化につながっているように思われる。
また、クラスによってT1とT2の分担を交代し、どちらの教師とも「忙しすぎず、暇すぎない」ようにしている。
左図は、授業の最初にする小テストである。
5点満点で採点し、間違えた所は、机間巡視をして指導する。


<成果と考えられること>

遅進児を救うことにつながった。つまり、基礎的な計算力は着実に伸びつつあるように思われる。
以下の集計結果は、3年生のあるクラスの正答率である。(7月中旬に実施)

式の展開より(次の式を展開せよ)
(x+3)(x−8)(4x−5y)(4x+5y)
正答率(100%)正答率(97%)

因数分解(因数分解せよ)
−x−20a(x−y)−b(x−y)
正答率(86%)正答率(60%)

平方根の単元より(次の平方根を求めよ)
9の平方根11の平方根
正答率(97%)正答率(97%)

二次方程式(方程式を解け)
−x−12=04x−4x−1=0
正答率(86%)正答率(51%)


<生徒のアンケートより>

<質問>小テストはしっかりと取り組めましたか?
@頑張れなかったAややダメB普通CまあまあDよく頑張れた
0人6人26人24人11人

<質問>小テストの取り組みについての感想
・自分がどれだけ理解しているかが分かるし、テスト前には自分がどういう問題が解けていないかが分かるので便利である。
・学校に来てから必死になってプリントを見て、小テストでいい点を取ろうとした。もっと家で勉強をすべきだったと思う。(H.杉本))
・なかなか頑張れた。前の授業のことを小テストで思い出すことができたので、その日の授業に応用できて良かった。(A.森田)
・前の時間の復習が出来るのでいいと思った。(A.西村)
・自分にどれだけの力が身についているか分かるし、復習にもなるので良かった。(E.岡村)
・いつも悪い点なので、数学の時間の前に友達にいろいろ教えてもらって頑張りました。(N.浅田)
・点数が悪かったら、次のテストまでには勉強しようというやる気がでてきて良かったです。(N.井上)
・すごく真剣に取り組めたと思う。(S.西田)
・小テストはずっと5点取ろうと心がけたが、難しくなかなか続かなかった。(K.村尾)
・理解しているかしてないかがよく分かってよかった。(I.小田垣)