数学科のティーム・ティーチングの指導法を探る
1.なぜ今TTなのか (TTのねらい)
(2)個に応じた多様な指導・学習形態を導入する。
(3)学校を現職教育の場とする。
2.TT指導は難しい、うまくいくのか?(課題、問題点)
(2)自分の教え方は人と違う!
(3)人に気をつけるのはいやだ!
(4)あの人とは組みたくない!
(5)学級は「分けられない」!
(6)多様性に対応することは難しい!
(7)加配教師の配置が難しい!
3.ティーム・ティーチングの効果
(2)学習を楽しむ力が育成される。
(3)個人差に個別に応じることができる。
(4)スムーズな指導と評価ができる。
(5)基礎基本の徹底をはかることができる。
(6)無駄を省くことができる。
4.効果的なTT指導
(2)授業の場面による分類
@導入(課題提示)
A課題解決
B展開(練り上げ)
C深化(問題練習、まとめ)
(1)学校教育の質的向上をめざす。
学校教育の質的向上を目指すとき、教師の配置について根本的に見直すべきである。端的に言えば、ある特定の「一人」の教師に指導を完全に任せるあり方から「複数」の教師による多角的・多面的な指導へと改めていくべきである。
しかし、子供達の間には、「違い」存在する。「一斉授業」というあり方は改革されねばならない改革である。「個に応じた多様な指導・学習形態」を創造するためには、以下の通りいろいろな側面を考えねばならない。
@新しい指導形態を考える。
「個別指導」、「到達度別学習」、「自由進度学習」、「課題学習」等多様な形態が創造される。
A学習スペース、学習時間、教材・教具といった要素を考慮する。
B教師をどのように配置するか考える。
教師も一人一人固有な「教授スタイル」を持っている。子供の学習スタイルと教師の教授スタイルが一致した時が最も効果的に学ぶはずである。さらに教師が自分の特性を生かし指導をする。コンピュータを得意にする教師、視聴覚教材を上手に作成する教師、評価活動に関心を持つ教師が協力することが意味を持ってくる。
それに対してTT指導は、指導計画を立案することから、教材・教具を集め、評価することまで一緒に行う必要がある。その過程で他の教師の考え方や特性も分かる。対立と妥協を繰り返す中で教師は職能成長をとげるはずである。
以下に、TTという新しいあり方を阻止する要因を述べる。結局のところ教師がTT指導に「必要感」をもたなければ、これらの問題は解決しない。
(1)授業は自分一人でするもの!
(1)準備物が豊富になる。
(1)形態
A:一斉指導1
(二人の教師で一緒に進める)
T1が全体指導をしてT2がキ
ャラクター。導入時に二人で劇
をしたり、教師同士で意見を 対
立させ、子供を身方につけて い
くことなどが考えられる。
B:一斉指導2
(T1がすすめT2が補助をす
る)
この形態は、指導する上で特
に配慮を要する児童生徒がいる
場合に有効である。T2の教師
は学習に対する取り組みがしっ
かり把握できる。
C:二人の教師が別々1
(興味関心によって課題を選択
させる)
コンピュータで学習するグル
ープ、プリントで学習するグル
ープなど個人の興味や学習する
スタイルで選択させる。同室の
場合もあるし別室の場合がある
D:二人の教師が別々2
(習熟度別に生徒を分ける)
評価テストや生徒自身にコー
スを選択させる。例えばT1は
基礎コース@、T2は基礎応用
コースA、応用発展コースBと
する。単元末で使える。
E:二人の教師が別々3
(学級集団を2つに分ける)
別々の教室で学習する形態で
ある。単元テストの後などに、
どちらのコースに進むのか選択
させる。
・一人の教師が課題提示、一方の教師が観察
・二人で分担して机間巡視
・一人の教師が、自信のないグループや生徒を励ましたりヒントを与えたりして、話し合いに参加できるようにする。
・二人の教師で分担して支援を行う
・コース別に分けて支援を行う