アルファベットの筆順について

兵庫県豊岡市
谷口 裕
 私は1年生の副教材として、ペンマンシップを利用する。最初はアルファベット(ブロック体)の練習から始まる。そこにはアルファベット1文字1文字に筆順が表記されている。

 ペンマンシップにはアルファベット(ブロック体)の筆順について、次のような説明書きがある。
 アルファベットの筆順は一定していません。ここでは、アメリカの学校で広く教えられているものを載せています。
 ペンマンシップによっても、多少筆順の違いが見られるが、ブロック体においては基本的に次の優先順位がある。(カーブのあるa,dなどとY、Z、zはのぞく。)
<規則1>
「縦棒」→「斜め棒」→「横棒」
 具体的に、いくつか例をあげてみる。これで考えてみていただきたい。
大文字・・・A、E、F、H、I、M、N、T
小文字・・・f(上部にカーブがあるが縦棒とする)、t(ブロック体では下部のカーブはない)
*IとTについては横棒を第1画としているものも多い。
 次の規則もある。
<規則2>
斜め棒は、上から下に向かって書く。
 例えば、次のアルファベットである。
大文字・・・M、N、V、W
小文字・・・v、w
  アルファベットは基本的に縦長に書くと読みやすい。しかし、我流でアルファベットを書くと、特に入門期においては、例にあげた文字が横にのびてしまうことが多い。「UとV」、「Uとu」がそれぞれ区別しにくい文字になることもある。Vとvを2画でそれぞれ上から下に向かって書くと、下がとがったものとなり、U、uと区別できる。
 「規則1」と「規則2」を忠実に守って書くと、上記の例にあげた文字が縦長でバランスのとれた文字として書きやすい。
 生徒たちにはこの2つの規則を使って文字を具体的に例示してやることに加え、「アルファベットは縦長で書こう。」などと言ってやる。
<指導の効果>
1 縦長でバランスのとれた文字が書ける。
2 UとV、uとvを正しく区別して書ける。
<注 意>
 アルファベットの筆順は「これが絶対正しい」、というものはない。
 入門期の生徒に筆順を強要する必要はないと思う。参考程度でよいであろう。
 しかし、私自身は学年を問わずこの筆順で板書をしている。それを忠実に守る生徒も見られる。

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