人称代名詞についての簡単な説明(2)

兵庫県豊岡市
谷口 裕
 中学校1年生の後半に入ると、人称代名詞の格変化がすべて出そろう。この「格変化」というものが日本語にはないため、その活用表を見てもピンと来ない。また、各変化についてくどくどと説明をしても生徒たちにとっとは理解しがたいものである。そこで、具体的な英文の中で、それぞれの格において、人称代名詞がどのような働きをし、どんな形になるのかを考えさせるのがよいであろう。

 人称代名詞の表を見ながら、各語の意味と発音を口頭練習する。

〜は

〜の

〜を

〜のもの

〜は

〜の

〜を

〜のもの

I

my

me

mine

私たち

we

our

us

ours

あなた

you

your

you

yours

あなたたち

you

your

you

yours

彼女

それ

he

she

it

his

her

its

him

her

it

his

hers

-

彼ら
彼女ら
それら

they

their

them

theirs

 表を見ながら次のような問題を行う。数分後、次の説明をしながらテンポよく解答をしていく。
 下線部を代名詞1語に書きかえなさい。

1 Keiko [     ] is my friend.

2 Mr. Suzuki [     ]is our teacher.

3 That is Ken's [     ]bike.

4 This is Hiroko's [     ] notebook.

5 I know Hiroshi [     ].

6 I know Ms. Tanaka [     ].

7 This computer is Ken's [     ].

8 That bike is Keiko's [     ].

<1について>
 「恵子は」という名前を使う代わりに「彼女は」と言います。すると"She"になります。

<3について>
 「健の」という名前を使う代わりに「彼の」と言います。すると"his"になります。

<5について>
 「浩を」という名前を使う代わりに「彼を」と言います。すると"him"になります。

<8について>
 「恵子のもの」という名前を使う代わりに「彼女のもの」と言います。すると"hers"になります。
  問題ができなかった生徒たちも、解答をしていくうちに「こう考えるのか。」という納得をする声が上がっていった。

 そのときの理解と定着とは一致しないのが常である。繰り返しの訓練が必要である。この時間内に、再度同類の問題をさせた。また、ワークブックを利用して、応用的な問題も行った。次の時間にも類似問題を行った。問題をこなすにしたがって正答率は上がっていった。
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