離して考える英単語

兵庫県豊岡市
谷口 裕

 英語の単語も、漢字と同じように意味を持った語のあつまりである場合が多い。それを簡単に説明したり、考えたりすることを授業で行い、単語のつくりに興味を持たせる試みをしている。


 単語のつくりを説明する場合は、だいたい次のように行っている。"breakfast"を例にとってみる。

<例1"breakfast">

 この単語は"break"と"fast"に分けられます。

 "break"という語は、最近テレビなどでもよく「ある歌などがブレイクしている。」つまり、「ある歌がブッチ切りでヒットしている」などのことで使われているね。つまり、「壊す」とか「破る」という意味です。

 昔、お坊さんたちが水以外に食べ物をとらないという修行をしました。これを何ていうか知っているかな?これを「断食」といいます。"fast"はこの「断食」という意味です。

 君たちは夕食をだいたい午後6時から7時ごろに食べるらしいね。人によって違うけど、午後7時ということにしておきます。朝ごはんは、午前7時ごろ食べる人が多いようです。ということは、前の日の午後7時からよく朝の午前7時までは何も食べていない、つまり断食"fast"の状態です。それを"break"壊して食事を取ります。だから朝食は"brakfast"なのです。

 "break"(壊す)+"fast"(断食)=「朝食」という意味になります。

 単語のつくりを最初にいってやり、それをもとにクイズ形式で単語の意味を類推させることも行っている。

<例2"telephone"、"telescope"、"microscope"と連続で>

 "telephone"ってなんだったかな?

 そう、「電話」のことです。
 "telephone"は"tele"と"phone"の2つから成り立っています。

 "tele"(遠い)+"phone"(音)=「電話」

 電話によって、遠くの人と話のやり取りができるね。

 では、"telescope"はどうかな?

 "tele"(遠い)+"scope"(見えること)=「望遠鏡」

 では、"microscope"はどうかな?

 "micro"(小さい)+"scope"(見えること)=「顕微鏡」

<そのほかの例>

 "tetra"(数字の4)+"pod"(脚)="tetrapod"(テトラポッド)・・・海岸沿いにある勤務校の生徒たちにはなじみがある。

 "centi"(数字100)+"pede"(脚)="centipede"(ムカデ)・・・漢字で「百足」と書くのは英語と同じ発想!

 "tri"(数字の3)+"angle"(角)="triangle"(三角形)


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