丹後大仏 京都府与謝郡伊根町筒川

2001年2月 本人の撮影

 丹後半島の山中に座っておられる大仏さま、「丹後大仏」です。高さは台座を入れると、約4メートルあります。

 明治時代、ここ筒川に製糸工場がありました。ある日、その工場が火事で焼けてしまいました。しかし、工場関係者らが一致団結し、工場を復興させました。
 大正時代、従業員慰労のため、その工場長が全員を引率して東京見物に出かけました。ところが、スペイン風邪に見舞われ、帰郷後、42名の方々が亡くなりました。
 工場長はその殉職者たちを慰霊するため、当時青銅の大仏を建立しました。太平洋戦争の頃、青銅の大仏さまは鉄類として供給されました。そして昭和20年、現在の石仏大仏が建立されました。
 毎年4月に、殉職者を慰霊する祭りが行われるそうです。また、地元の青年の方々が、毎年清掃されてきれいに管理されているそうです。

 ご覧のように、大仏さまのお顔は、大変おだやかでやさしさが感じられます。大仏さまに近づくなんておそれ多いことなのですが、私も、このような心持ちでいたいものです。

2001年2月 本人の撮影
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