恐  竜

 恐竜が見てみたい。しかし,これはどうにもかなえられない夢である。
一匹残らず絶滅してしまったかつての地球の王者。
現在いる動物とは違った性質を持っている。しかも,その生態は,ほとんど分かっていない。

福井県立恐竜博物館航星日誌2003.7.25

 行ってきた。いやー、良かった。さすがに公立の博物館だけあってうそがなくっていい。ただし、やや子ども向けなところがあり、
この時期になると、おこちゃまたちが騒いでいる。私が入ったのが、朝一だったので、前半は静かにじっくりと見ることができた。
実物大というのは何ともいい。本物の迫力である。複製も多いのであるが、化石自体が本来、骨の複製なので、そんな小さなことに
こだわっていては、恐竜を楽しむことはできない。何せ相手は、何億年も前の何十mもある生き物なのだ。
 しかし、「昔の地球は二酸化炭素が多く、温暖化傾向にあり、」とのこと。だとすると相変わらず、
首の長いやつは呼吸できなくなるではないか。また、恒温動物であったとする最近の研究を元に、走り回る恐竜のCGを見ることができた。
これも、どうだろう。酸素濃度は低いし、体は大きいし、頭も良くないとなれば、・・・。空気の薄い山頂での鬼ごっこ子を想像していただきたい。
「待てー、ディプロドクスー。」10歩くらい行っては「ハアハア」とティラノサウルス。
「逃げろー。」と5歩くらい走っては「ゼイゼイ」、とディプロドクス。
地球の各地でこんなコントが繰り広げられていたのか。


中国の恐竜  構成日誌2002,5,30

 中国の内陸部からさまざまな新しい恐竜の化石が発掘されている。と言っても,もちろん何億年も前の化石である。
新しいとは,新種ということである。と言ってももちろん全滅している。
中国から発見された恐竜たちは,今まで知られているような者ではなく,へんてこりんな頭の形をしていたり,草食恐竜と肉食恐竜の中間のようなものまでいる。
毛が生えてたりもする。「成長したもんだ。」などと訳の分からん感想を言っている場合ではない。
これらは恐竜観の革命でもある。もちろん恐竜館もあわてるだろう。
 現中国の陸地が,米国などから裂けて,孤立して,その間に独自の進化をしていたことを示している。
さすが中国。これはもう3000年の歴史なんて騒ぎではない。三億年の歴史なのである。


 ティラノサウルスは王様か?  航星日誌2002,2,26

 ティラノサウルスはとても人気のある恐竜である。
それは非常に凶暴で,強く,たくましく,王様の名前をもらっているからである。
恐竜の王様というからにはさぞ,強かったのだろう。
でも,これだけは言える。
腕相撲は弱い! 

 恐竜が生き延びている可能性  航星日誌1999,10,9

 ネッシーやクッシーなど恐竜によく似た生き物の目撃談が報告されることがある。本当のところ,
ネッシーは恐竜などではなく,でっち上げであることが発覚してしまい,過去に放送された,
木曜スペシャル「私は恐竜を見た!」などという番組がいかに,低俗な物であるかまで,
発覚してしまった。
 恐竜は生き延びている可能性は全くないのだろうか。
以前に述べた進化して鳥となって生き延びているというのは別として,恐竜の形のまま,
は虫類として生き延びていないだろうか?
 まずは,未曾有のインパクトとなった隕石の激突から生き延びなければならない。
ティラノサウルスやディプロドクスのような巨大な恐竜はまず生き残れない。
生き延びたとしたら,比較的小さい恐竜であろう。食べる物も少なくてすむ。
しかし,体が小さいと言うことは熱を奪われやすく,巨大隕石激突の後に来る「冬」を生き延びるのは
なかなか難しい。そこで毛を生やす様に恐竜たちに進言するところである。
さらに,細長い首や細長い足は冷え性の恐竜達にとっては,命取りである。
ルーズソックスをお薦めしたいところだが,ルーズソックスやホッカイロ開発まで
数億年待つ必要があり,気の短い恐竜達には手足を身近くし,体をなるべく丸くすることをお薦めする。
もしかするとこのような恐竜がまだ,ジャングルの中に住んでいる可能性は捨てきれない。
おおおおおおおおおおおおおっ!
これは,もしかすると台所などでちょろちょろとしているあれではないか。ネズミだ。
ネズミの皮をむいてみると,ネズミだと思われているものの中には,恐竜が化けているかもしれない。
「まぁー奥さん,うちなんか,恐竜が毎晩走ってて困るのよ。」
「それなら,うちに良いのがあるのよ。『恐竜ホイホイ!』」

 本当に大きかったのか?  航星日誌1999,4,1

 恐竜は大きい。40mもあったりする。10m級のものはうじゃうじゃいる。
本当に大きかったのだろうか?
地球の重力は,恐竜にもネズミにも同じように働く。体が大きいほど,重力に耐えるだけの
体が必要になる。ネズミに比べて,ゾウは体全体に対しての骨の割合が多くなる。
骨骨ルックスになってしまう。
はたして,40mの体を骨で支えきれるだろうか?体のほとんどが骨になってしまう。
骨が太くなれば,それを動かす筋肉も大きくないといけない。贅肉などもってほかである。
筋肉ムキムキになってしまう。また体重が増えてしまう。またまた,支える骨が太くなる。
体が大きいほど,力の割合は弱くなる。つまり,ネズミは自分の体の何倍もの大きさのものを
引っ張ることが出来るが,ゾウは無理である。となると,恐竜は
骨骨ルックスか筋肉ムキムキで,力はとことん弱く,よたよたと歩き回るだけになってしまう。
そこで私は考えた。
本当は,恐竜は小さかったのではないか。
化石になる段階で,何らかの原因で大きく化石として残ったのではないか。
実はティラノサウルスは2mくらい。ディプロドクスは8mくらい。
これだと,呼吸の問題も,動きの問題も体温調整の問題も一気に解決。
しかも,カッコイイ形で生存可能だ。
これなら,動物園でも飼えるぐらいだし,

「恐竜の本」ええかげんにせい!航星日誌1999,2,1

 世の中にはたくさんの本があるが,「猿の本」に人間が出ているのを見たことはない。「は虫類」の本に恐竜が出ているのを見たことがない。
 しかし,「恐竜の本」には,恐竜じゃないモノがいっぱい含まれている。ディメトロドンは恐竜ではないが,大概出ている。翼竜や魚竜は恐竜ではないのに,ランフォリンクスやクロノサウルスがあたかも恐竜のような顔をして出ている。ひどいときには,アンモナイトまで登場することがある。一緒くたにしては,恐竜も困るだろう。(何が)
 「昔の生き物」と書くべきだろうか。すると,前カンブリアから全て列挙しなくてはいけない。そして,植物から動物,細菌に至るまで全てが含まれる。40億年くらい前の細菌なんて,ほとんど分かっていないのに,これでは書く方も困るだろうし,本屋も売れなくて困るだろう。
 「ジュラ紀白亜紀のは虫類」としたら,たぶんトカゲやヘビだと思って,だれも買わないから本屋も困るだろう。 
 「恐竜とその時代のは虫類」ん〜長すぎる。
そうだ!!「恐竜の本」っていう名前にして,いろんなことを書けば(ベシッ)


 恐竜の色   航星日誌1998,10,29

 恐竜の謎の一つに色がある。皮膚の化石というのがあるが,これには色は残らない。
化石とはそのものが残っているのではなく,生物の組織が鉱物と入れ替わり,その形だけが残った物だからである。最近の研究で,恐竜はアクティブであったことが分かっている。アクティブであれば,派手だったに違いないと考える学者が増えている。地味な専業主婦から,派手な夜のお仕事に転職である。
 復元図では,熱帯の蛇のようにメチャメチャ原色で,ガラガラの模様の着いたヤツが流行りである。今の生物もゾウやサイやワニのように,地味なヤツもいるが,シマウマやキリン,ニシキヘビ,夜のお仕事には欠かせないヒョウがらのヤツもいる。
 もしかしたら,アマガエルの様に色を変えたヤツがいるかも知れない。発光したヤツもいるかも知れない。
 それにしても,ディプロドクスのようにとんでもない巨大なヤツが,保護色である必要があるだろうか。
木になりすますこともできず,地面に同化することもできず,山に化けるには小さすぎる。
そう言えば,強いヤツに擬態するという方法があるではないか。
いっそのこと壁画のように,体の横にティラノサウルスの姿の模様をつけておけば,(ベシッ)
逃げることも隠れることもできない巨大恐竜を応援しよう。

 もう一つの穴仮説  航星日誌1998,10,11

 首の長い恐竜がいる。ブラキオサウルスやマメンチサウルスやディプロドクスなど。この連中は,果たして息ができたのだろうか。掃除機のホースをはずして,口に密着させて遊んだ経験のある人にはよく分かる。(わたしだけか?),数分で酸欠状態になってしまう。筒の中に今吐いた空気(二酸化炭素)が残って,酸欠になってしまうのだ。
 もし,そうならないようにするためには,強力に息を吐き出し,強力に吸い込む必要がある。それこそ,人間掃除機である。残念なことに,恐竜には強力に呼吸するための横隔膜がない。(何が残念なんだか?)それに,ほ乳類のように,喉と気管を区切る物がなく,空気交換率が悪い。鼻の穴も異常に小さい。
 地球の酸素が濃いかったと考える学者もいる。しかし,酸素濃度が今より少し濃いだけで,山の木や枝が風でこすれるだけで,自然発火してしまう。これが地球全体だとしたら,あっという間に火事だらけで,二酸化炭素が増えてしまう。
 新陳代謝が遅いと考えると,呼吸はそれほど能率良くやる必要はない。だが,心臓もゆっくり動いていることになる。すると,あんなに首が長く,心臓より高いところにある脳に血液を送ることができない。またもや酸欠。あんな巨大な恐竜がゆーーーくり歩いていたら,肉食竜にとって格好の餌である。ワゴンに料理を乗せて,難民キャンプを横切るような物である。よってたかって,食べられてしまう。
 すべてをクリアーする私の仮説。もう一つの穴仮説。
 あんな首の先で息をするのはどう考えても大変だ。本体のどこかに呼吸用の穴があったのではないだろうか。そうすれば横隔膜がなくても余裕で呼吸ができる。あとは,強力な心臓で脳に血液を送ってやれば,活動的な恐竜になることができる。ティラノサウルスが来たら,走って逃げるもよし,その長いしっぽを振り回すもよし・・である。ただ,その穴は皮膚と筋肉でできているであろうから,化石には証拠が残らない。今の生き物のイメージでもって古代生物を見てはいけない。もしかしたら,もっととんでもないヤツがいたかも知れないのだ。

 進化する恐竜  航星日誌1998,9,30

 鼻の穴が頭の上にある(鼻というのだろうか)ブラキオサウルス。彼は最初,体が大きく,陸上では生活できなかっただろうと考えられ,よく温泉に浸っているおっさんのように首だけ水上に出している復元図が書かれた。
 ところが陸上から足跡が発見され,復元図も陸上へ上がった。両生類が水から上がったように。
 恐竜はノッシノッシとゆっくり動いていたと考えられていたが,骨格や足跡などから行動様式が分かってくると,走り回り飛びついたり,ディプロドクスなどでさえ,しっぽを支えに立ち上がったのではないかと考えられるようになった。まるで,ほ乳類に進化したかのように行動するよう復元されるようになった。
 最新情報では,羽毛を持っている恐竜までも現れた。金持ちのマダムにまで進化したのだ。
 温泉のおっさんから金持ちのマダムに進化した恐竜達。
 もしかしたら両性具有のオカマやオナベやニューハーフみたいなのも発見されるかも知れな(ベシッ)

 ブロントサウルスは売れない演歌歌手  

 
首が長く,しっぽをくねらせるブロントサウルは,人気のあった恐竜である。
最近その姿を見ることがない。それもそのはず,消えてしまったのである。
ブロントサウルスはディプロドクスの仲間の骨の組み間違いであったことが分かったのである。
今では組み直され,アパトサウルスと言う名で再デビューしている。
まるで,売れない演歌歌手が名前を変えて再デビューするかのようである。
みんなでアパトサウルスを応援しよう。



 恐竜の生き残りがいる 


 「恐竜は全滅した」と言えば間違いではないが,
「恐竜の生き残りがいる」と言ってもまちがいではない。
全滅した恐竜であるが,恐竜の恐の字も残っていないかと言えば,
実は残っているのである。今から6500万年前突然姿を消した恐竜。
 しかし,恐竜の一部は進化し歯鳥類となり,空を飛ぶ練習を密かに行ってきた。
他の恐竜が絶滅するとき,空から眺めていたかもしれない。
そう,彼らは今の鳥類となり,生き残っているのである。
あの,チュンチュンやコケコッコーと鳴いているのは,
元は地上の王者であった恐竜なのだ。
まるで,アイドルが売れなくなってアダルトビデオに出て,「アンアン」と
鳴いているかのようである。
みんなで,鳥達を応援し(ベシッ)


腰の低い王様


 恐竜の王様と言えばティラノサスルス・レックス。日本語訳をすれば暴君竜。
暴れる王様である。
この王様のイメージはゴジラです。ドスンドスンと大きな足音を立て,
背筋を伸ばし立ち上がり,空に向かい大きな口を開け,
「ギャオオオオ」
ところが,これは本当の姿ではないことが分かってきた。
実際には頭を下げ,背中を水平にして歩いていたらしいのである。
また,かかとをつけていなかったことから,ドスンドスンと言うより,
こそこそ歩いていたのかもしれない。
頭を下げ,こそこそ歩く王様。
まるで,不正がばれて,警察へ捕まっていくかつての大物政治家である。
みんなで,(ベシッドスッ)


恐竜絶滅の謎航星日誌記録1998,9,15


 恐竜の絶滅はうまく説明できなかった。そのため,多くの説があった。
便秘説  植物相が変わり,草食恐竜たちが便秘を起こし,絶滅していった。
病気説  伝染病が流行り,ばたばたと死んでいった。
泥棒説  ほ乳類が恐竜のたまごを食べることを覚え,恐竜が絶滅した。

 しかし,これらでは海の生物の絶滅が説明できない。恐竜の絶滅とほぼ時を同じくして
2/3の海の生物が姿を消しているのである。

隕石説  隕石が落下し,その影響で絶滅した。
その証拠に,地球の奥深いところか,隕石(宇宙)にしか存在しない
イリジウムが世界にまき散らされているのである。
しかし,それ以外に証拠になりそうな物はなかった。
一番の物証になる隕石衝突痕,クレータが見つからなかったのである。
  
あまり説得力のなかった隕石説ではあったが,近頃有力になってきた。
巨大隕石の落下痕が見つかったのだ。ユカタン半島,チチュルブクレータである。
このクレータ。今まで地球で見つかったクレータとは比べ物にならないくらい大きい。
大きすぎて見つからなかったと言っていい。
その直径は衝突当時200kmと考えられている。

これが恐竜の絶滅の決定的原因か?
まだ,分からないのである。
@イリジウム層の下から多く化石が発見されるが,その上には見つからない。
また,イリジウムを含む層からも発見されない。
これは,恐竜が隕石衝突前に絶滅したという証拠であるという。(ジョン・ホーナー)
 しかし,巨大隕石の衝突後である。大地震があり,巨大津波が起きたことが考えられる。
化石できるような状況ではなかったかもしれない。
A多くの種類の恐竜が,隕石衝突前に絶滅を始めている。
衝突の1000万年前くらいから恐竜群は種を減らしている。

これらのことから,隕石衝突が恐竜の絶滅の決定的原因とは考えられない。
しかし,巨大隕石が衝突したことは事実であり,
多くの生物が死んでいったことは事実である。

 恐竜は絶滅しつつあった。そして,とどめに巨大隕石が地球をおそったと考えられる。
絶滅の謎は解明されていない。

 
 昔のことわざに「死んだ狸を車でひく。」というのが,
えっ,聞いたことない・・・。