映  画



 私のお気に入りの映画を紹介しよう。
監督がどうこう。主演の誰がどうこう。
そんなことは知ったこっちゃねー。

 生きてこそ  航星日誌2002,2,26

 実は実話である。(ベシッベシベシ)
アンデスに墜落した飛行機から生還した人々の話である。
ドキュメンタリーにはありがちな,ストーリー性の無さは感じられない。
それどころか,ほとんど恐怖映画のように,次から次からエイリアンのごとく現れる苦難。
しかし,若さか。彼らは生き残るのである。
残念な点は,感情移入するまでに,少々時間がかかるのである。
それは,なぜかと尋ねたら,ベンベン。
まず,登場人物の多さである。多いと言っても,飛行機事故なんだから,
そんなに人数はいないのだけれど,20人くらいが助演級で扱われるのだから,
見始めは誰が誰だかよく分からん。しかも,どいつが主役かさえも最初ははっきりせん始末だ。
さらに,追い打ちをかけるように髭が伸び,髪が伸び,形相がどんどん変わる。
こうなると,日本人はただでさえ,外国人が同じに見えるのに,みんな熊に見えちゃうのだ。
でも,これはいいいいいいいい映画だ。
人を食ったような話しで,ホントに食っちゃったのだ。

 プライベートライアン  航星日誌1999,11,30

 これは,すごい。最初の15分間で気分が悪くなる。情けなくなり,恐ろしくなり絶望におそわれる。
死にたくないと思い,もう許してくれと神に祈りたくなる強烈なオープニング。
その後もこれでもかこれでもかと死が迫ってくる。ホッとするのもつかの間。
大音響とともに,どうしようもない絶望感と現実(映画)が目の前に広がり,
また一人仲間が死んでいく。
これは間違いなく,戦争映画の最高峰であるといえる。
次は史上最大の作戦だ。

 刑事コロンボ  航海日誌1999,6,14

 刑事コロンボでわからんものがある。
 ワインの工場を巡って,腹違いの兄弟が対立し,ワインを愛する兄が,金を愛する弟を殺すというものだ。これがよくわからん。弟を殺し,旅行へ行く兄。その間にワイン倉に閉じこめ,弟は死んでしまう。
死亡推定時刻には,秘書と一緒に旅行へ行っているので,アリバイ成立。
ところが雨が降ったはずの日にオープンカーを外に止めていたことにコロンボが気づき,感づかれる。
旅行に行っている間に,暑い日がありワインが酸化してしまっている。
犯人の口を使って,ワインが酸化していることを証明する。
犯人はあきらめて,自白を・・・ちょっとまったーーー。
なぜ旅行に行っている間にワインが酸化すると,犯人になってしまうのだ?
だれか教えてくでー!

 猿の惑星シリーズ  航星日誌1999,4,1

 「シリーズものの,一発目は名作である。」という格言がある。(ことにしよう)
これも例に漏れず,一発目はすばらしい。
「後に続くシリーズは一作目を盛り上げるためのものでしかない。」と言う格言がある(ことにしよう)
これも例に漏れず,現代に行ったり,さらに過去にさかのぼったりするが,
超能力人間が出てきたり,近未来都市が出てきたりするが,一作目の説明でしかない。
一作目の完成度の高さは抜群である。物語のスピード感。メイク。音楽。
どれをとっても楽しめる。
ややもすると,猿に地球が支配されているというB級映画になりそうな設定だが,
チャールトン・ヘストンの名演で,緊張感と文明の悲哀を感じることが出来る。
この一作目のおもしろさを感じるためには,他のシリーズも見る必要がある。
他のシリーズも含めて,全体のストーリーはよく考えてある。
Back To The Futureどころのさわぎではない。

 MASK  航星日誌1999,2,1

 単純に楽しい。マスクをかぶると,へんてこりんなスーパーマンになるというとんでも無い役は,ジム・キャリーしか出来ないのではないか。エースベンチュラやMr.ダマーもいいけど,マスクははまり役ではないだろうか。もうこれはマンガか。と思わされてすまう。やっぱりマンガだった。
 音楽はかっこいい。ジャズ。ジャングルのリズムはベニーグットマンのシングシングシングを彷彿させる。ダンスもかっこいい。ラテンでは,警官も含めて,大ミュージカルを見てるようだ。

 遊星からの物体X  航星日誌1998,10,30

 SF映画の原点のような作品である。今ありがちなSF映画の状況設定が詰め込んである。
北極だったか南極だったかの基地設定の妙。閉鎖された空間である。
エイリアンの場合は,孤立した宇宙船。ディープやリバイアサンでは深海基地。閉じこめられて逃げるに逃げられず,戦うしかない。しかし,相手は強い。こうなると不安感,緊張感も高まるという物である。
 つぎに,宇宙人の得体の知れなさ。エイリアンの場合は人間に卵を産みつけ,腹を破って出て来るだの,血が酸性だのと大騒ぎ。リバイアサンでは遺伝子操作だの,寄生されるだのと大騒ぎ。遊星からの物体xではそれらが全てそろっている。遺伝子を通して寄生されるし,頭は足が生えて勝手に歩き出すし,お腹が裂けて大口開けて,腕を食いちぎられるし,犬はバナナみたいにひっくり返るし,アイデアの宝庫である。
 最後に巨大化して対決する設定がある。これはもう,ウルトラマン状態。こうなるとSF映画と言うより,怪獣映画と化している。ちなみにリバイアサンと設定はほとんど一緒。監督まで同じ(ベシッ)

 バックドラフト   航星日誌1998,10,11

 かっこー。お兄ちゃんも弟もかっこいい。特に,弟がだんだん成長していき,兄に追いつき,そして,最期には「さすが俺の弟だ」と言わせてしまう。そんな弟もかっこいいが,それを死に際に言う兄貴もかっこいい。特撮が目玉の映画って大概おもしろくない物だが,これは火の特撮も効果的だし,演出が派手すぎない。何でもない,消防の服と車がとってもよく見えて,消防隊員になろうかなと思えてしまう。
 主役ではないがデニーロの演技も光る。見終わった後に,いろいろと残る映画である。

2001年宇宙の旅  航星日誌1998,10,5

 最高のSF映画だろう。どのシーンをとっても名カットで,パロディが後を絶たない。また,哲学的で,訳のわからんエンディングは,ストーリーに入り込んでいる自分から,あっという間に目が覚めてしまうくらいついていけない。(好きなんだけどね)ネーミングや宇宙船の形状まで哲学的な意味が隠されているから,何とも奥の深い作品である。原作者。アーサー・C・クラークは「3001年終局への旅」を書き上げて簡潔としている。千年の長さを持つ作品である。千年も生きていたと言うのだから驚き。千年も長生きしたら,仙人に(ベシ)
古典SFの最高傑作といって,反対する人はまずいないだろう。これ以後のSF映画で影響を受けていないものはないのではないかと思うくらいである。特に,コンピュータの設定。
その影響はガッチャマンのオープニングにまで見られる。
 

 スタートレックシリーズ   航星日誌1998,10,1


 これは,あまりお薦めできない。
なぜなら,背景を知っていないと楽しめないからである。映画になる前から,カーク船長が好きだ。スポックが好きだ。ドクターマッコイが好きだ。チャーリーが好きだ。カトーが好きだ。
と言う人でないと本当の楽しみは分からない。
 さらに,ピカードが好きだ。ライカーが好きだ。データが好きだ。クラッシャーが好きだ。カウンセラーが好きだ。ウォーフが好きだ。ラホージが好きだ。オブライエンが好きだ。
 転送が好きだ。ワープが好きだ。光子魚雷が好きだ。
こんな人なら,どの一本を見てもおもしろいこと間違いなし。


 ブレードランナー   航星日誌1998,10,1


 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」の映画化。
古典の名作中の名作である。
ひたすら酸性雨の降る町をハリソンフォードが悩みながら活躍する。
原作にはない訳のわからんエンディング。
神経を逆なでするようなアンドロイド。
妙ーな日本人や看板。
これぞ,娯楽SF映画。
見終わった後の不快感が何とも言えない。
 見たことない人は是非,一度は見るベシ。