番外 自転車




今回の使用車種 自転車
形式 折り畳み式(錆で現在折り畳めない)
年式 約15年前
計画名 列島改造計画
 


  12月27日

昨日は久々に酔っぱらった。
小樽行きの新日本海フェリー内
午後2時、天気晴、360度の水平線
今、日本海の大海原を前に、このレポートを書いている。
出だしからなにか、かっこいいぞ!
今回は、最高の海のコンディション。まるで夏のように海は穏やかだ。

ホントは今回新潟まで、車で行くつもりだったけど、昨日の昼に舞鶴にとりあえずフェリーの時刻表を、見に行こうと埠頭まで行くと、駐車場に輪郭のおかしな物体がいる。
よく見ると、今回特殊車両の部で、参加のまっちゃんではないか!
おかしな輪郭の正体は、レジャー用のバギーに、小型特殊のナンバーで登録して、の堂々の 登場!ここまでは、奥さんのお父さんの軽トラで乗せてもらってきてた。
そして、ライダーたち3人が埠頭でさっきから、タイヤにホームセンターで買ったタッピングビスを打っている。
3人の中の一人が僕の顔を知っていて、5年ほど前に宗谷であった、福岡の知り合いだった。
「うわーっ!久しぶりやね! これで決まり!」
しばらくは天気もいいので、船も揺れないだろうし、今晩船のの定員は3分の1ぐらいの混み方というので、 ここからわざわざ、500キロも走って新潟まで行く理由もなくなり、舞鶴から乗ることにする。
船に入り同室の人としゃべってたら、なんとその人が、10年以上も前に知床の熊ノ湯で会った人で、びっくり!
出航して、同室の外国人も交えて酒盛りになった。
僕らの計画をその外人に話すと、「あなた、それは、アホーです」と分かりやすい日本語で、教えてくれた。
「アイシー」

29日

まっちゃんはこのバイク?を乗船するにあたって、船会社といろいろすったもんだあったらしい。
いったいこの乗り物は、どういう乗り物なのか?
どの料金体系にのせるかで、本社やらに問い合わせたり、実寸を計ったりするあいだかなり時間がかかり、最終的に3メートル未満の乗用車ということで落ち着いたと言うことだ。
ヘルメット持参だったので、貨物ではないということになったそうだ。
3メートル未満の乗用車だって、、、、見たことないぞ!。
しかしぼくも、船会社の困った顔みたかったなあ!
なんちゅうても、こちらは合法なんだから。
やってくれましたまっちゃん。もしかして3メートル未満の乗用車なんて、初めての事例だったかも!
まっちゃん曰く、これにあたっての船会社の対応は、とりわけ悪いものではなかったということを、つけ加えておきます。

朝4時、小樽入港。
まっちゃんと、市場の飯屋で朝食、イクラ丼、イクラの部分が2cmちかくあるだろうか? やっぱうまいわ〜
まだ暗い小樽市内を抜け、石狩方面から日本海沿いに北上。
今まで知らなかったけど、もう何年も前に雄冬岬が通れるようになっていた。
前は冬季通行止めだった。知らなかった。
231号線を淡々と北上、すぐに荒涼とした風景があらわれる。
僕の好きな景色。
海はほとんど、べた凪。緑の海に白い険しい山、鉛色の空。
いきなり、腹が痛くなってきた。
コンビニという手もあるけれど、ここ北海道は、公民館、コミニティホール系が充実しているので 少し我慢して、そこで用を足す。
思ったとうり、最高のトイレ、おまけに手を洗う水まで温水。

天気がいいので、ここらでスノボする。
小平町営スキー場、10時頃到着。
だれもいない。
ホントに誰もいない。
リフトがただ回っている。
誰もいない海で、ただ風が吹いていた。というのは聞いたことあるけれど、、、。

とりあえず、2500円でここを貸し切ることにする。
パウダースノーのゲレンデを自分一人で軌跡をつけていく快感!
リフトや券売場の人は、俺のために今、働いているのだ。うひひひ。
2時頃、終わり出発。
ここらあたりからは、10年前来たときから、ほとんど変わってない景色。
手塩から暗くなってきて、雪が降ってきた。
僕の好きな道道909、今は106号、サロベツ原野と言っても今はただの雪景色。
雪が吹雪に、トラックが抜かすと、周りが雪でなにも分からなくなる。
怖い瞬間。
道の両脇にある、赤白のポールのみが道の目印。
できることなら、夜の走行はさけたい。
車のラジオからは、さだまさしや、尾崎豊が鳴っている。(できすぎ)
運転している自分が、ゴローさんになってきた。
おもわず、一人で物まねをする。(にてる たぶん)
稚内7時頃到着。
すぐ市営温泉に。
露天風呂は最高に気持ちいい。
頭は吹雪の氷点下、体は40度。

晩飯は、稚内に来れば一度は寄る、古びたラーメン屋があったのだけど、 空き地になっていた。
聞けば、半年前につぶれたのだという。
北海道らしい、木造のラーメン屋で雰囲気もあり、親父が一人でやっていて結構うまいところだったのに。
店のポスターは、何年もそのままで、その文句が、 北海道のラーメンは、北に行くほどうまい!というものだった。
するてーことは、この稚内のそれもこの海に近いこの店は、一番うまいって事か! なんて思っていたのに。
仕方なく違うラーメン屋に行くが、ここもボリュームもあり結構いける。
店を出ても寒いはずなのに、汗がだらだら。
やっぱりあのポスターの文句は当たってたりして。
今晩の宿は、車の中。
今回の強い見方の、電気毛布。
果たして、○か×か。
発電器を外に出し、エンジン始動。
車の中では、液晶テレビ、蛍光灯、と部屋状態。
そして電気毛布、これがいいのなんの。
今までは自分の体温をいかにして外に逃ずに工夫することが、大事だったのに、 この電気毛布は自分で勝手に熱くなってくれる。
(あたりまえか)
寝袋にくるまらなくて適当にしていても、暖かい。
あ〜あ、しかしこれを、装備の進化と考えるか、精神の退化と考えるのか。
目の前に、ホテルが見える。が明かりが点いた窓はほとんどない。
北海道もかなりの不景気らしいが、夜になっての吹雪が、よけい寒く感じる。
こんなところで、寝ようとしている自分は、金がないからこんなところで寝ているのではない。
それどころかこんな、気候の中、5000円ぐらいの宿代なら、安いぐらいで、 少しは、北海道のためにお金を使ってもいいんだけどねえ。
自分の気持ちの中では、楽ちんな車で来ておいて、その上暖かい宿で寝ることにすごく抵抗がある。
これが、バイクで来ていたのなら、迷わず宿に泊まるのだけど、 ここのバランスが、自分のボーダーラインってとこか。
今晩は、ほかはか床暖房で、ぐっすり眠る。
が、4時間ごとに吹雪の中、発電器のガソリンを入れることが、寒くめんどくさかったが。

つづく!




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