カブ2000
大晦日 31日
ミドのそりを買いたいが、どこも売り切れ。
今晩の買い出しなどしたら、午後も過ぎてしまった。
3時に稚内市街出発。
市街地を出たところで、車より道がわからないと無線連絡。
なかなか道がわからず、無線のブレイクで地元の局長さんに道案内してもらったらしい。
しばらくして車に抜かされ、ひたすら30数キロ進む。
途中去年、ひたすら自転車押して歩いた景色が過ぎていく。
ここで休んだ、ここで止まった、と、、、
このカブの時速は、30キロそこそこだけど、
歩いていたときとは、全く別物。
「すばらしいぞ!発動機!」
ここからは、道も所々アイスバーンで、メーターがうるさいこともあって、
20キロほどのスピードで進む。
だんだん暗くなってきた。ずっと去年この道を歩いていた気分を思い出した。
途中で休憩したりして進み、あと岬まで5キロの所で、時間を見ようと首からかけていた、時計を見ると、ひもが切れていて、ない!ナイ!大事度2番の腕時計を落とした!
オーマイガ!
来た道をまた引き返す。しかたない
幸い雪はほとんど降らず、たぶん車にひかれなければ、まだ大丈夫。
どんどんあたりは暗くなり、焦点の合わないカブの弱い6ボルトのヘッドランプが
悔やまれる。
2回5キロほど戻り、探したが暗くて見つからない。
あきらめ最北端へ。
しばらく走ると最後の右カーブの先にオレンジ色の岬が見える。
6時頃、到着。
もうおなじみの顔は、全員集合していた。
「やったぜ!アンドやれやれ」
今年はテントを張らなくていい。
時間があるので、車でもう一度時計探しに、、。
2回往復して、路肩に落ちている腕時計発見!!
今年の最北は、どういう訳か、風もなく天気も曇り時々晴。
気温もわずかにマイナス1度。風が全くないので温かいぐらい。
そんな気候なので、ライダー達は、雪をかためテーブルに仕立て、
テントの周りで、宴会を始めている。
いつものバス停もいっぱいで、今年は2000年のためか年越しの人達も
多いように思う。
民宿に泊まっている人に聞くと、満室だそうだ。
今年は、家族鍋。
ミドも、上機嫌で駐車場を走っている。
今回同じ船で一緒の山畑コンビとも最北端で合流。
今年も4輪バイク?で来ているまっちゃんから、カニの差し入れを
もらい、豪華鍋料理。
途中から、ミドが寒いと泣きだして車の中に入った。
眠たくなったみたい。
今回バイクの数は20台弱、その中でノーマルタイヤで来たのは、僕のホームページを見て来たという、KSRー2の青山さんと僕の2台ぐらい。
と言っても、KSRも、チェーンを装着していたのだけど、
途中で切れて、今は洗濯ロープになっている。
そして出ました!今年のオバカ大賞!今ここで一番不似合いな乗り物パーキンソンセブン!!!。
スタッドレスタイヤ履いて、こんな所でお目にかかるとは!
そして試乗会も開いてくれ、まさかボロカブに乗ってきて、セブンを運転できるとは思わなかった。
いままで、この手の車は、お金持ちの車好きがセカンドカーとして、乗ると言うようなイメージがあったけれども、このオーナはこれで、通勤、買い物と全てまかなうそうで、
僕のセブンの色眼鏡を外してくれました。
最北端の海の向こうには、晴れた時にだけ見える、ロシア側の明かりが見える。
12時が来たら、2000年問題で、あっち側の明かりが消えるか、それともこっちが消えるか?
それにしても、こんな穏やかな最北端は始めて。
風もなく、普通に話が出来る。いつもは灯台の霧笛が鳴り、風でテントたてるのもやっとなのに、、
そんなこんなで、いよいよカウントダウン。
いつのまにか、近くに宿をとっている観光客も最北端のモニュメントにぞろぞろ集まり、
「10・9・8・ーーーーー0!!」
シャンペンでお祝い!
「大成功!」
カブで、近くの神社に初詣。
お参りすると、神社のお宮の役をしている人が「どっからきたのー」
「京都から」そして大きな杯に一杯の御神酒を飲んで行けという。
神社の下にパトカーが止まっていたので、
「でもバイクできているから、お巡りさんが、、、」
と言うと、
「大丈夫だよーお巡りさんここにいっから!」
お宮の中で車座になっている笑っている中の一人がお巡りさんだった。
「ごくろうさんっす!!」敬礼。
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