ハーレーダビッドソンの巻2


12月30日

いよいよハーレーのおでましです。こんな寒冷地で、しかもキャブレターのアイシング対策もせず、エンジンオイルもノーマルのシングルグレードの♯50番、大丈夫かいなと思いながらも、S&Sのチョークを最大に引き、セルスタータースイッチを押さえました。気温は今日もマイナス
しばらく弱めのクランキングが続き、まずいかな?と思いかけた瞬間バッバッ!と火が入りました。
この最北の町、稚内にこの真っ白の雪。どう見ても演歌、酒 が似合うこの今、アメリカ製の思いっきり70年代ショベルヘッドチョッパーの存在がミスマッチでおかしくてたまらない。
道との相性はどうかと、ちょっと走ってみたけど、両足ついてならなんとかいけそう。
ちょっといたずらして、急にアクセル開けるとリアタイヤがその場所で穴を掘ってしまい、空転してしまい進まない。おもろいやんか。 この日、岡崎の友人が一人飛行機で稚内入り、飛行場まで迎えに行く、夜はもちろん海の幸を市場で手に入れ、宿で宴会。

12月31日

夕方宗谷にむけ出発、稚内の市街をゆっくり進み、海沿いの国道にでた。エンジンは調子いい、相変わらずのVサウンド、車はほとんどいなくなる。まっすぐの道。
電柱のみが規則的にずっと向こうまで続いてみえる。
うーん 道が凍っていなければ、アメリカ?
いやーこれが夏なら、どんなに快適なツーリングだろうに、いったいなんでこうなんだろう。いや考えない考えない、生まれついてのあまのじゃく雄、こうなるのがさだめ。
後ろからサポートカーが、ついてくる。
こうなりゃ特別サービスでシートの上に立ちあがりたい!。がしかし道はアイスバーンなんかあったら一巻の終わり、でも当分の間、道はまっすぐ。エーイここまで来たらやらんと後悔する、やったれーぃ。と立ち上がる。約10秒。 しかし俺はいったい何をしとんのやろ?

そんなこんなで、一度も転倒することなく、最北端に到達できた。
今年も来たでー!いるいるバイクが!冬仕様のオフロードバイクばかり、その中にアメリカンバイクをなにげなく停めてみる。
少し離れてみてみる。
「うん!」
やはり変だ!
「これがしたかったんやー!」今年も一年の、気分も場所も頂点に達した瞬間!!!!。

日が暮れて、長い夜がやってくる、それぞれ寝床の準備、僕らは今年はテントを張るのをやめ車中で 仮眠予定。
紅白歌合戦が始まる頃には、宗谷岬のバス停はバイカーと年越し野郎の宴もたけなわ。
弱い電波のNHKのかすかな音声の紅白歌合戦をみんなで聞く。これが自宅ならテレビなんか見ないのに。 無い物ねだりの、あまのじゃく野郎。

今年はバス停が一杯だったので、トランポ内で待機。 バス停前でみんなでカウントダウン、「5・4・3・2・1・おめでとー!」 歩いて10分ほどの所にある神社まで、初詣、米と御神酒をもらう。 夜エンジンかけたまま仮眠するが、貨物車なのですきま風ピューピュー、寒い。 明日は松ちゃんの結婚式。

元旦

たくさんの人が岬に来ている。市が主催する初日の出のイベントが始まる。
職員さん元旦早朝からご苦労さん。甘酒、記念品、セリ市、岬太鼓も。
数時間前にすっぱだかで好き放題、写真撮っていた岬の塔も、今は観光客が、順番に 並んで撮っている。
まわりが段々明るくなってくる。今年も曇り。
そんな中、あいにくの強風で松ちゃんの結婚式は明日に延期。なんでも花火が上がらないそう。
仕方ない。
70km先のライダーハウスえさしYouに行き、明日もう一度ここに来る予定。
もう風が強くバイクは走行不能という判断をし、ここからは再び車を使用。
夜、枝幸に到着。30人ぐらいの常連さんと晩御飯とビンゴゲーム大会ありがたい。

2日


再び宗谷に向かう、岬で結婚式!
冗談みたいだけど、ほんとに結婚式が始まった。
新郎新婦犬ぞりで入場、仲人さんは、稚内市長 指輪の交換、そして仕掛け花火、打ち上げ花火と、進行していく、全部手ずくりの、内輪のアットホームな結婚式。ただ違うのは、ここがマイナスの気温の最北端だということ。
「いいなーこういうの」と思う。
ここに来てる人、式の進行してもらってる人も含めて、全員心から祝福している。
こんな所で式を挙げたいという、冗談のような、個人の願いを、怒らずに聞いて、それをほんとに市をあげて実行してしまう、この心意気!
「いーわ! 北海道!」
おそくなりました、松本光司、美由起さん おめでとう&ありがとう!

3日 〜 5日

 ローカルスキー場でスノーボードざんまい。

そして新日本海フェリーの人となる。

おわり。

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