助動詞 can の導入場面(2)

兵庫県豊岡市
谷口 裕

 現在では目にすることの少ない、漢字で書かれた世界の地名を用いて助動詞"can"を導入してみた。
 こういったものの多くは、地名の読み方を漢字に当てたものである。そのため、生徒たちは漢字の読みの知識と世界の地名の知識を結びつけながら興味を持って取り組むことができた。 


<準備物>

・画用紙で作ったカード

「竹野」(学校のある地域)、「日本」、「亜米利加」、「加奈陀」、「印度」、「露西亜」、「比律賓」、「英吉利」、「伊太利亜」、「独逸」、「仏蘭西」、「濠太剌利」、「阿弗利加」、「亜細亜」、「欧羅巴」

<指導過程>

JTE: (「竹野」のカードを見せながら。)
   Can you read this?

ALT: Yes, I can. I can read that. It's "Takeno".

JTE: (「日本」のカードを見せながら。)
    How about this? Can you read this?

ALT: Yes, I can. I can read that. It's "Nihon".

JTE: (「亜米利加」のカードを見せながら。)
   Can you read this?

ALT: No, I can't. I can't read that.
   (生徒たちに向かって。)
   Can you read that?

生徒たち: アメリカ!

 このように私が順次カードを見せ、ALTがカードを指しながら生徒たちに"Can you read that?"でたずねていく。状況を見ながら、個人にたずねたり、全体にたずねたりした。答えるときに、"Yes, I can."と"No, I can't."という答え方を教えた。

<板書>

 I can read this . ---肯定文
 Can you read this? ---疑問文
 Yes, I can. / No, I can't.
 I can't read this. ---否定文

can + 動詞
〜することができる


 "can"の導入としては、多くの先生方が"Can you read _?"を用いて実践されている。そんな中で私は、比較的簡単に読める国名、読みの困難な国名を取り入れてみた。そのため、"Yes, I can."と"No, I can't."という答え方を自然に導入できた。
 「助動詞 can の導入場面(1)」も参照されたい。

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