音   楽


 私は演奏家である。演奏できる楽器は,多岐にわたる。
大太鼓・小太鼓・シンバル・カスタネット・トライアングル・タンバリ(ベシッ)
トランペット・トロンボーン・コルネット・ホルン・角笛・ホース・鉄パイプ(ベシッベシッ)
フルート・横笛・リコーダー・サンバホイッスル・草笛・ストロー笛・口(ベシッベシッバキッ)

 私は音楽鑑賞もする。
ジャズ クラシック 現代音楽 民族音楽 演歌 JPOP 洋楽 ヘビーメタル ハードロック
洋邦フュージョン アニメソング コンピュータミュージック カラオケの伴奏まで
幅広い音楽ジャンルをたしなむ。

ソクラテスの音楽史を紹介しよう。
この非凡な音楽史。あ〜おぞましい,日本の音楽環境。
ソクラテスの所属するフュージョンバンド
HP by Shin

ソクラテス音楽史

67’   誕生
70’   ウルトラマンのテーマはまる!
73’   アニメソングにはまる!  
75’   アメリカンTVドラマ主題歌にはまる!
78’   日本テレビドラマ主題歌にはまる!
79’   奥田むねひろとブルースカイダンスオーケストラにはまる!
      カントリー オールディーズにはまる!
80’   ビッグバンドジャズにはまる!
      金管五重奏にはまる!
      イージーリスニングにはまる
      フュージョンにはまる
81’   クラシックにはまる!
82’   邦フュージョンにはまる!
      洋ポップにはまる!
83’   ディスコミュージックにはまる!
      ヘビーメタル・ハードロックにはまる!
      クラシックにはまる!パート2
        ストラビンスキー ショスタコービッチ 三枝成彰
        「春の祭典」を聞きながら,昼寝 これが日課 
84’   フュージョンにはまる パート2
        シャカタク・mf(メゾフォルテ)なにわエキスプレス 
85’   邦ポップロックにはまる!
        ARB ハウンドドッグ ラウドネス 
        山木秀夫のドラムは最高に気持ちいい
86’   エルビスプレスリーにはまる
        突然始まり突然終わる曲構成がたまらない!
        「ハートブレイクホテル」「ハウンドドッグ」
87’   洋ロックポップにはまる!パート2
        バンヘイレン ボンジョビ デフレパード    
88’   フュージョンにはまる パート3
        プリズム カンガルー 松岡直也 ポンタ 野力奏一 
        なにわエキスプレス パラシュート
        和田アキラ ナルチョ 力哉 角松敏樹
続く
              

ウルトラマンのテーマ 航星日誌記録1998,9,12
昔懐かしいウルトラマン。もう20年以上も前の作品だ。最近,リバイバルブームで
力尽きたはずのウルトラマンは,また立ち上がりつつある。それは名作の証拠でもある。
名作には名曲がつきものである。
そのテーマ音楽はテレビ音楽史上革命的であると私は思う。
ウルトラマン,帰ってきたウルトラマン,ウルトラセブンは,リズム&ブルースの
形式を取り入れている。そのベースラインの渋さは格別である。
子ども好みの覚えやすいメロディーに大人好みの渋い伴奏である。
ウルトラマンエースに至っては,転調までしてしまった。
気が付かなかった人は,是非もう一度聞いてほしい。
まるで,サブリミナル効果のように,知らない間に,
我々無邪気な子どもに,R&Bを染み込ませたのである。
正義の味方か,悪魔の手先か,真に恐ろしい怪獣ではなく,
ウルトラマンである。                                  

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 テーマ音楽     航星日誌記録1998,9,15


アニメソング     航星日誌補足 1998,9,15

 音楽のすばらしさを一番よく知っているのは,テレビ関係者ではないだろうか。
番組に使う音楽で,人がいかに感動し視聴率が上がり,音楽一つで,ドラマが台無しになることか。
わたしたちの世代は録音技術の進歩,放送技術の進歩とともに成長した。
なかでもわたしたちを虜にしたのは,テレビアニメのテーマ音楽ではないだろうか。
サザエさんのオープニングテーマが歌えなければ,日本人でないとまで言われた。(だれが?)
ちなみにサザエさんオープニングはチャールストンスタイルであろう。エンディングはラテンフィールだ!
時代もあるだろうが,このころのアニメソングは名曲が多い!誰もが口ずさんだものだ!
「だれだ!だれだ!だれだー!」のガッチャマン。
「裏切り者の名をうけて」のデビルマン エンディングの臭いドラムソロ,オルガンソロには泣かされる。
「マハリクマハリタヤンバリヤンヤンヤン」さっぱり意味不明の魔法使いサリー 
  なんと,イントロドラムソロはシングシングシング,さらに曲に入りバリバリのデキシーランドジャズ!
「苦しくったって,悲しくったって」アタックNO1
「空にそびえる黒がねの城」マジンガーz
「サンドバッグに浮かんで消えた」あしたのジョー
何と言ってもイントロから曲の二分3連の伴奏まで歌わせてしまうあの
「さらばー地球よー」の宇宙戦艦ヤマト 
 これを聞くと今でも胸ときめく人は多いのではないか。(右翼でなくとも)

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ドラマテーマ音楽  航星日誌補足1998,9,17

音楽のすばらしさを一番よく知っているのは,テレビ関係者ではないだろうか。
番組に使う音楽で,人がいかに感動し視聴率が上がり,音楽一つで,ドラマが台無しになることか。
わたしたちの世代は録音技術の進歩,放送技術の進歩とともに成長した。
なかでもわたしたちを虜にしたのは,時代劇「大江戸捜査網」ではないだろうか。
(勝手に決めるなってか?)
このオープニングテーマのスピード感と緊張感は最高にカッコイイ。
そのリズムはミュージカル「ウエストサイドストーリー」と同じである。
6/8の一小節。3/4の一小節を交互に繰り返すパターン。6/8+3/4なのだ。
 また,このころアメリカのテレビドラマが多量輸入された時期でもある。
バイオニックジェミー・奥様は魔女・アトランティスから来た男・スタートレック・チャーリーズエンジェル・ナイトライダー。
名作サンダーバードは人形操作の精密さは他に類を見ない。
ドラマとしても名作揃いである。
もちろんこれらの人気の影にはその洗練された曲があったことは間違いない。
また,オープニングと共に入るナレーションのかっこよさもあった。
 まぁ,スタートレックが「前人未踏の宇宙に果敢に挑んだ」わりに,行く先々に誰かがいるという日本語ナレーションとドラマに矛盾があることにはあまり鋭くつっこまないことにしてっと。
 ドラマの作り,音楽,ナレーションの三拍子そろっているのは,
日本製では「大江戸捜査網」
アメリカ製では「スタートレック」である。誰が何と言おうとそうなのである。
 最高の決め文句「死して屍。拾う者なし。」×2をもう一度見たい聞きたい。
 血気盛んな正義と人情の人。カーク船長にもう一度会いたい。

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  奥田むねひろとブルースカイダンスオーケストラ  航星日誌補足1998,9,29


 奥田むねひろとブルースカイダンスオーケストラは,私にとって謎のバンドである。実際に見たこともなければ,この時期以外に,他で耳にしたことはないのである。NHKのFMから偶然テープに録音されていたこのバンドの演奏を聴き,しびれてしまった。中でも,キャンディーズの「年下の男の子」?は最高にかっこよかった。曲の終わりの方でトランペットがオクターブ高くなり,サックス・トロンボーンとの分厚いワンフレーズを聴く度に鳥肌がたった。そこから続くギターソロ。延々続いてほしいと何度も思った。
 「夕日に赤い帆」?などが放送された。レコードを流したのか,スタジオライブであったのか,今となっては謎である。
 ルンバだ,チャチャチャだと当時何のことかさっぱり分からなかったが,アナウンサーの台詞を暗唱できるくらい何度も何度も聴いたものである。
 私の本当の音楽の原点は,このリズム・このサウンドにあるのかもしれない。
謎の奥田むねひろとブルースカイダンスオーケストラ。何か知っている人があったら是非メールを。

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 オールディーズ カントリー  航星日誌補足1998,10,14

 誰が歌っていたのだろう。何という曲だったのだろう。今となっては分からないが,ペイパームーンやオンリーユーなど,オールディーズやカントリーのレコードにはまった。オムニバス版であったため,名曲揃いであったことは確かである。現在でも耳にすることがある。「めざましTV」のバックでかかってたりするのだ。いまでも無性にカントリーが聴きたくなったり,オールディーズを聴きたくなるのはそのときの中毒症状かも知れない。オールディーズやカントリーを聴いて,「いやーなつかしいー」なんてこぼしてしまう私の歳はいくつなのだろう。
 これらの伴奏がロックスタイルであったり,ビッグバンド編成のバックバンドであったことは,これから先の音楽史に大きな影響を与えることになるとは,知るよしもなかった。

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ビッグバンドジャズ   航星日誌補足1998,10,21

 これも,奥田むねひろブルースカイダンスオーケストラのお陰であろうか。それとも岡本彰夫とゲイスターズ(誰もが知ってる「8時だよ!全員集合」のバックバンド)のお陰であろうか。どちらも,トランペット・トロンボーン・サックスのホーンセクション。ドラム・ベースのリズムセクション。これらを中心にしたいわゆるビッグバンドスタイル編成である。
 レッツダンスやシングシングシング,ワンオクロックジャンプなどを聞き始めた。カウントベイシーやデュークエリントンやグレンミラーのオリジナルの音源ではなかった。コピーバンドだったのだ。
オリジナルを聞き始めると,その荒っぽさにしびれた。コピーバンドは万人受けするように作ってあったのだろう。しかし,オリジナルは元気いっぱい,野性味たっぷり。とくに,トランペットやサックスのインプロビゼーション(アドリブソロ)は,子ども心にこんなによくたくさんふけるなと感動した。
 グレンミラーの落ち着いたサウンドから,カウントベイシーに好みが移り,東京ユニオン,ゲイスターズ ♯&♭にも広がりを見せた。まさかこれが,モダンジャズのウェザーリポートへと広がっていくとは,知るよしもなかった。

                                                         

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 金管五重奏  航星日誌補足1998,12,1

 ある朝,NHK-FMにチャンネルを合わせると,妙な音楽が聞こえてきた。ブラスバンドでもない。打楽器もない。クラシックのようなそうでないような。一つ一つのパートが一つの役を演じながら,音楽を作り上げているのである。その音は透き通り,明るい。ある時はもの悲しく。ある時は浮かれていた。急いでテープを取り出し録音した。それが金管五重奏団「エムパイヤブラスクインテッド」であった。「ポーギーとベス」「ウエストサイドストーリー」 これは,私の人生を変えた。これを機に,トランペットを本気で練習するようになった。アレンジにも手を染めた。エムパイヤブラスクインテッド・カナディアンブラスクインテッドギートゥーブロンフランス金管五重奏団・アメリカンブラスクインテッドなどなどレコードを買いまくったのである。未だにエムパイヤブラスの「ポーギー」「ウェスト」を越える感動を持つブラスに出会っていない。
 そしてなぜかフィリップジョーンズブラスアンサンブルが好きになれない。


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 イージーリスニング 航星日誌補足1999,1,8

イージーリスニングとは何と失礼な言い方だろう。簡単に聞けるというでも言うのだろうか。それは簡単に聞きすぎているのである。それは日本人があまりに,「恋は水色」とイメージしてしまうからなのである。ポールモーリアもレーモンルフェーブルもハードな曲はあるのだ。もうこれはフュージョンと言ってもいいぐらいなのである。粋なギターのカッティング。ビートの効いたリズム。歌心たっぷりのベースライン。これはイージーリスニングではない。
 しかし,手品のバックの曲に何を使うと尋ねられれば「ポールモーリア」と迷わず答えるだろう。


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フュージョン  航星日誌補足1999,2,1

 ラジオから流れてきた強烈なノリの音楽。それが,ウェザーリポート・ブレッカーブラザーズ・スタッフ・ジャコパストリアスオーケストラであった。曲の後に紹介するアナウンスが英語バリバリの発音であった。英語に触れたことの私に聞き取れるはずもなかった。曲の名前なのか,バンドの名前なのか分からないまま,エアチェックのテープを毎日毎日聴き続けたのである。英語の音だけは頭に入ってしまった。
 長じて,レコード店にも出入りするようになってから,キーワードがつながり始め,「バードランド」等の曲名とバンド名をレコードから見つけた。
 特にウェザーリポートにははまった。ジャコのベースの歌心溢れるフレーズと早引きにはしびれた。本当に鳥肌が立って,手足が麻痺するような感覚で,まさに,しびれたのだ。
 今まで聞いたこともないとんでも無い和音。強烈なリズム。イージーリスニングやクラシック,テレビの音楽にはない,斬新な物であった。その後,マイルスデイビスを聞いたが,ウェザーリポートほどのショックはなかった。ブレッカーほどのスピード感も感じられなかった。例え,モダンジャズの原点がマイルスであっても,私の原点は明らかにウェザーリポートである。それから,「ついに見つけたテープのバンド」とレコード買いあさったのは言うまでもない。


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 クラシック  航星日誌補足1999,4,1

 クラシックという音楽のくくりが適切であるかどうかは分からない。妙にアカデミックな音楽にはまった時期である。特に,ドボルザークやベートーヴェンやモーツァルト,ワーグナー,マーラーなど仰々しいものに感動した。それが通り過ぎると,小編成の室内楽。バッハの水上の音楽や宮廷の花火関係。ヴィバルディの四季関係。協奏曲関係も面白かった。

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 邦フュージョン  航星日誌補足1999,5,12

 NHK−FMの11時から「クロスオーバーイレブン」と言う番組があったが,
ジャズとロックの中間的な音楽をクロスオーバーなどと言っていた。
フュージョン,ジャズロック,クロスオーバーといった言葉がクロスオーバー状態になっていた。
そのNHK−FMで「日本を代表する若手フュージョンバンド」として紹介されたのが,
今となってはフュージョン界の老舗「ザ・スクエア」(現Tスクエア)と「カシオペア」であった。
カシオペアはフォトグラフやジャイブジャイブなどのアルバム紹介であった。確か・・。
スクエアの方は「うち水にレインボー」であった。確か・・。
カシオペアは名曲「ASAYAKE」がヒットしており,ちょっと先輩格といった感じであった。
一方スクエアはユーミン関係やリリコンで話題はあったが,ヒットはなかった。
大ヒットとなった「アドベンチャー」までもう少し時間がかかった。
この時代,テレビ,ラジオではまだまだエレクトロニックなサウンドは耳に新鮮であった。
 これにはまった私は神保彰のMINTJAMSでのドラムソロにしびれたが,
何をやっているのかさっぱり分からなかった。ましてやバンドで自分がドラムを叩こうとは,
ドミノラインをコピーするなどとは夢にも思っていなかった。
ネイティブサン,なにわエキスプレスなど名バンドが解散する中,
未だに中年パワーとなって未だに活躍している。解散しながらも未だに神保彰を
使いつつ,さらにさらに,新メンバー加入と言いながらナルチョのどこが新しいんだ?
カシオペアより古いじゃないかという事を無視しながらがんばるカシオペア。
強力なメンバー加入と言いながら,最強メンバーを放出してしまい,
毎年毎年トーンダウンのスクエア。
 未だに,フュージョンをやっている私の原点はやはり彼らか?

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 洋POP  航星日誌補足1999,6,14

 ちまたにはMTVの嵐が吹き荒れていた。私は奔流とはやや離れた所で嵐に巻き込まれていた。
シーナイーストンやキムワイルドやデュランデュランなどである。
ビートのある音楽がやっと登場した感がある。いわゆるノリのいい音楽の良さに気がついたのである。
なぜかブリティッシュ系であったことは不思議なことである。

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 ディスコミュージック  航星日誌1999,10,11

 ディスコミュージックといっても,女性コーラスグループと言うべきであろう。
楽器によるハーモニーを聞き慣れて来た私の耳に人間のハーモニーは新鮮であった。
80’に入りAW&Fやアラベスク,ノーランズ,等も聞くようになったが,
泥臭い70’のスリーディグリーズやジャクソンズなどをよく聞くこともあった。
アメリカの脳天気な音楽にしびれたのである。今まで聞いていた,POP,フュージョン
英POP,TV音楽やクラシック,イージーリスニングにはない,バカさかげんが,いいのである。
その最高峰はゲイリートムズエンパイアーの「7-6-5-4-3-2-1」だ。
日本名はなんと「ディスコでグーッ!」

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ハードロック ヘビーメタル  航星日誌1999,11,30

 友人が言った。「世界で一番すっげえバンドはレインボーだ。」
 それまで私が知っていたすっげえバンドはウェザーリポートだった。
 友人のテープを聴くとそれまでに聞いたことのない下品な音が聞こえてきた。
 揺れるリズムにがさつなギターの音。絶叫するボーカル。
 しかし,これがいつの間にか快感に変わり,リッチーの虜になった。
 クワイオットライオット,キッス,ヴァンヘイレン,ホワイトスネイク,ツイステッドシスター
 ラットとナイトレンジャーのアメリカンサウンドをフルボリュームのヘッドホンで聞く日々が続いた。
 まさかこの後,コピーバンドをやる事になるとは知る由もなかった。

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 クラシック と言いながら現代音楽  航星日誌2002,7,23

 過激なロック,過激なモダンジャズを聴いていたが,強烈な音楽を耳にした。
それはストラビンスキーの「春の祭典」である。不快な和音に,変拍子(1234と数えられない)の嵐。
ところがその不快な音とリズムが快感に変わり始める。
三枝成彰のシンフォニーや「火の鳥」など最高に不快で気持ちいい。
ハードロックやモダンジャズ何てこれに比べれば「屁でもない。」
夏のクソ暑いときに,昼寝でもしながら聴くと,悪い夢を見てうなされ,寝汗をかいて,
目を覚ましたときには涼しくなっているはずだ。
しかし,現代音楽でもクラシック(古い)と分類されるのはどうしてだろう?
そのような分類分けしかできない人こそクラシックだ。
ちなみにジュラシック(ジュラ紀)にはティラノサウルスはまだ存在しない。あの映画はおかしい。
そのような映画しか作れない人こそジュラシックだ。・・・とは言わない。

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フュージョン 航星日誌2003.7.29

 「歌がない」=「メッセージがない」と考えるのは、人間性を理解しておらず、想像力や空想力の欠如、あるいは、人としての生き様を疑わざるを得ないと言えば、明らかに言いすぎである。(何なんだ)しかし、サイレンが鳴れば緊張し、川のせせらぎを聞けば、安らぐのが人間である。歌のない楽曲にイメージが広がらない、心が動かないということは偏見である。そんなこんなで、フュージョンはいろんなイメージを膨らませ、はまる人には、とてもおもしろい物である。だからこそであるが、歌のないところに、イメージを広げるメッセージ性を織り込もうとすると、演奏者にはかなりの力量が必要だ。力量とは、演奏技術と表現力。さまざまな音の出し方、或いは機材を使いこなし、フレーズの取り方、音色、音量全てに最新の注意と配慮が必要なのだ。一発のがさつな音で、夢から現実に引き戻されてしまうからである。
さらに、存在感というのは、大切だ。
以前ライブに行ったときの体験だ。
演奏が始まった。一流のミュージシャンによる、一流の演奏だ。演奏の最中、会場の後ろから入ってきたのは、
「ヒノテル」
ただ、入ってきただけで会場の空気が一変し、バンドの音が変わってしまったように感じる。
そして、ラッパを吹き始めると、もうバンドがかすんで見え、お客さんも消え、自分も消え、いるのはヒノテルだけ。
この存在感はすごすぎる。これだけの存在感では、他のバンドでバック演奏はできんだろう。