がんばれ、綾。 丸焼きになるな!!
綾はその表をみていて気がついた。
「そうだこれはグラフにしたらよくわかるわ。でも今はできないけどね。むこうにた
どりついてからにしていこう。」
綾は、口にハンカチをあてながら進んでいった。温度がだいぶあがってきている。も
う40度をこえているようだ。熱い。でも出口までいかなければ。
「綾ちゃん、頑張れ」という声が聞こえてくる。どうやら慎司の声らしい。
「しんちゃん。熱いよ。これでは、丸焼きにされてしまうよ。」
と、綾も応答しながら進んでいく。
「頑張れ綾」と、健二のこえも聞こえてきた。どうもそっちのほうがずいぶん近い。
「もうすぐだ。もうずぐででれる」と、綾は気力をだしていった。
向こうに健二の姿が見えた。綾はそこ飛び込んでいこうとした。しかし、入れない。
透けているが壁がある。最後の力を振り絞り、その透けている壁を目がけて飛び込んだ。
「やった−、あやちゃん。よかった!!よかった!!」と、健二が抱きついてきた。
「何よあんた。エッチ。」綾は健二をにらみつけた。
それから、さっき思いついたことを考えはじめた。
「健ちゃん、さっき思いついたんだけど、比例の関係を表わすやり方でいい方法がある
の思いついたのよ。」
「それはどんなことだ。どうせ綾ちゃんの考えることだ。たいしたことないよな。」
「しっかり聞いてよ。グラフをつくったらわかるじゃないかな。」
「ふ−ん、グラフね。」と、健二も少しのってきた。
問題 時間と温度の関係をグラフにしてみよう。